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“こいのぼり”を飾るようになったのはいつから?

公開日2019/05/11 更新日2019/05/12
“こいのぼり”を飾るようになったのはいつから?

日本には、5月5日のこどもの日(端午の節句)に、こいのぼりを飾ってお祝いをする風習があります。庭付きの一戸建てが減少し、マンションなどの集合住宅が増えてきた都市部では、見かけることも少なくなってきましたが、幼稚園や保育園では、子どもたちに作らせるところも多いです。GW中に風にそよぐこいのぼりを目にされた方も多いのではないでしょうか。

さて、そんなこいのぼりはいつごろから飾られるようになったのでしょうか。今日はこいのぼりの歴史を辿ってみましょう。

登竜門伝説が由来

五月晴れの澄んだ青空を、泳ぐように舞う“こいのぼり”は、江戸時代の庶民が、男の子の出世と健康を願った節句飾りから始まったようです。

では、なぜ鯉が選ばれたのでしょうか。鯉は、清流はもちろん、池や沼でも生息する生命力の強い魚です。その生命力にあやかろうと、紙や布に鯉を描き、風になびくように吹き流しにしたものが“こいのぼり”で、漢字で書くと“鯉幟”となります。

そのルーツは、「鯉が急流をさかのぼり、竜門という滝を登ると竜になって天に登る」という、「登竜門」の由来となった中国の伝説です。こどもがどんな環境にも耐え、立派な人になるようにとの立身出世を願ったものですが、こいのぼりを飾る風習は日本だけのものです。

奈良時代に定着した端午の節句

5月5日は、五節句の端午の節句にあたり、端午の端は「はじめ」という意味で、「端午(たんご)」は5月最初の午(うま)の日となります。

午(ご)という文字の音が五に通じることから、奈良時代以降、5月5日が端午の節句として定着していったそうです。

江戸時代に入ると、権力は貴族から武士に移り、武家社会が隆盛を極めるようになり、家の跡継ぎとして生まれた男児は、一族の繁栄を象徴する存在として大事にされ、5月5日が男児のための節句として、盛大に祝うようになったとか。

端午の節句に鎧や兜をまとった武者人形を飾るのは、武家社会から生まれた風習です。こうした風習が、庶民たちにも広がり、「江戸っ子は皐月の鯉の吹流し」なんて、粋なフレーズも生まれました。

時代とともに華やかになったこいのぼり

江戸時代のこいのぼりは、黒い真鯉のみだったそうですが、明治に入ると赤い緋鯉が加わるようになり、昭和には、青い子鯉も添えられるようになりました。

さらに、緑やオレンジといった、より華やかな色の子鯉も加わるようになり、一部地方では女児も含めた家族全員分の鯉を上げる家もあるようです。

現在のこいのぼりの標準スタイルは、竿の先に天球(回転球)やかご玉、その下に矢車を付け、五色もしくは鯉などを描いた吹流しを一番上にし、その下に真鯉や緋鯉を大きさの順に並べて揚げるのが一般的ですが、それぞれに意味があります。

矢車の矢は、武家社会の武具である弓矢を表していて、矢で邪悪な気を打ち払うという意味が込められています。矢車と同じく風を受けてクルクルと回る天球は、男児がいることを神様に知らせる役割があるそうです。

そして、こいのぼりの一番上に飾る5色の吹き流しは、“万物は木・火・土・金・水の5種類の元素からなる”という中国の五行説(五行思想)に由来し、青・赤・黄・白・黒の5色が当てはめられ、魔よけの意味が込められているそうです。

飾る時期と片付ける時期は?

ところで、こいのぼりは、いつ飾ればよいのでしょうか。正解はなんと、春分の日(3月20日か21日)を過ぎた3月下旬頃だそうです。一般的には、入学式や始業式の時期、4月初旬が多いようです。

また、片付けるのも、5月5日が終わるとすぐにしまってもいいし、二十四節気の「立夏(りっか)」(5月7日)に合わせてもOKのようです。

まとめ

都会では、マンションのベランダに飾られた小型のこいのぼりを時折見かける程度でしょうか。ですが、風を受けて、ダイナミックに舞うこいのぼりは、清々しいもの。古くから続く日本の文化の一つ、こいのぼり。これからも末永く受け継がれていくことを願います。

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