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投資家などが上場企業の業績などを迅速に把握できるよう、上場企業には「四半期決算」情報の開示が義務付けられています。
これは1年に1度の報告である「年次決算」とは異なり、3か月ごとに企業の経営成績や財務状況を外部に開示する制度です。
本稿では四半期決算の基本や、スケジュールやフローなどの実務面、決算早期化の重要性や連結決算について解説します。
▼この記事を書いた人
檜田 和毅
シェルパ税理士法人
パートナー
公認会計士・税理士 MBA(国際経営学)
有限責任監査法人トーマツを経て現職。
一般的な法人税務に加えて、国際税務、M&A、IPOコンサルティングなどにも従事。
上場準備会社のCFOなどとしてもIPOプロジェクトを担当、実際の上場まで経験。
上場会社や上場準備会社の監査役も複数就任。
四半期決算とは、上場企業が3か月ごとに期間を区切り決算作業を行うことで、その財務状況や経営成績を開示する四半期開示が金融商品取引法に基づき義務付けられています。
投資家等への迅速な情報提供を目的としています。
四半期決算と年次決算は、いずれも企業の財務状況や経営成績を明らかにする重要な制度ですが、その目的や運用には明確な違いがあります。
年次決算は、企業が1年間の事業活動を総括し、財務諸表や注記、株主への報告などを含めた包括的な開示を行う制度であり、会社法および金融商品取引法に基づいて作成されます。
外部監査の対象でもあり、開示の正確性や網羅性が強く求められるのが特徴です。
一方、四半期決算は、年3回(第1~第3四半期)実施され、金融商品取引法に基づく継続開示制度の一環として導入されました。
目的は、企業の業績や財政状態の変動を投資家に対してタイムリーに伝え、市場の透明性と公正性を確保することにあります。
年次決算に比べると開示内容は一部簡素化されており、例えばキャッシュ・フロー計算書や注記項目の範囲は限定されています。
また、第1~第3四半期については外部監査が限定的となっている点も特徴的です。
実務面では、四半期ごとの短期間での正確なデータ収集と迅速な財務報告が求められるため、経理部門にとっては業務負担が大きく、システム化や業務効率化の重要性が高まっています。
このように、年次決算と四半期決算は開示の深度や頻度、法的根拠に違いがあり、それぞれの目的に応じた対応が必要とされます。
四半期決算開示は、上場企業が投資家に対して財務状況や経営成績を迅速に提供することを目的とした情報開示制度であり、これまで金融商品取引法に基づいて「四半期報告書」の提出が義務付けられていました。
しかし、2024年の制度改正により、四半期報告書の提出義務は廃止され、代わりに適時開示制度に基づく「四半期決算短信」の開示が中心となりました。
なお、第2四半期においては半期報告書の提出が必要です。
現在では、上場会社は第1、第3四半期においては四半期決算短信を通じて、第2四半期においては半期報告書と四半期決算短信を通じて、財政状態や経営成績、重要な注記事項などを開示することで、投資家に対する情報提供を継続しています。
なお、これらの情報は証券取引所の規則に基づき、原則として四半期末後45日以内にTDnet等を通じて公表されます。
本改正の背景には、情報開示の実務簡素化や企業の負担軽減とともに、迅速で実質的な情報提供へのシフトがあります。
従来の四半期報告書における「四半期レビュー」も、法定義務としては撤廃されましたが、企業によっては自主的なレビューを継続する例も見られます。
なお、半期報告書に対しては従来通り監査法人によるレビューが必要です。
このように、四半期決算は法制度の変化に適応しつつも、資本市場の信頼性と透明性を支える重要な情報基盤であることに変わりはありません。
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