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人手不足による売り手市場が続く中で、内定後から入社までのフォロー体制は、企業の採用力を左右する重要な要素となっています。
なかでも内定者研修は、入社後の立ち上がりや定着に影響する一方で、「どこまで実施すべきか」「法的に問題はないのか」と悩む担当者も少なくありません。
本記事では、内定者研修の基本的な考え方から、目的・内容・実施時期、効果を高めるポイントや注意点までを整理し、実務担当者が判断に迷わず進められるよう解説します。
内定者研修とは、企業が内定を出した求職者に対し、入社までの期間を活用して行う研修やフォロー施策のことです。
研修の有無や内容は企業ごとに異なり、必ず実施しなければならないものではありませんが、内定者との接点づくりや関係構築の一環として導入する企業が増えています。
内定者研修は、内定期間中に企業理解を深めたり、社会人としての基礎を学んだりする機会として設けられます。
内容や形式は企業によって異なり、座学・ワーク・オンライン研修などを組み合わせて実施されるケースが一般的です。
対面で内定者を集めて行う集合型の研修に加え、近年ではeラーニングやオンライン研修を取り入れるケースも一般的になっています。
また、内定者同士の交流を目的としたグループワークや座談会を組み合わせるなど、研修というより「コミュニケーション施策」として位置づけられることもあります。
なお、入社後に実施される新入社員研修とは目的や時期が異なるため、施策の役割を明確に区別して運用することが肝要です。
内定者研修の実施時期は、内定式後から入社直前までの間で設定されるのが一般的です。
多くの企業では、内定式を終えた後に簡単な研修や顔合わせを行ったり、入社が近づく2~3月頃に本格的な研修を実施したりしています。
研修期間についても、企業の方針や目的によって大きく異なります。
たとえば、半日~1日程度で概要説明や交流を行うケースもあれば、数日から1週間程度かけてマナーや基礎スキルを学ばせる場合もあります。
また、テーマごとに日程を分け、複数回に分散して実施する形を取る企業も少なくありません。
重要なのは期間の長さではなく、内定者にとって「入社までの不安を軽減できる内容になっているか」という視点で設計することです。
内定者研修は、単なる事前教育ではなく、採用後から入社までの期間を有効活用し、入社後の立ち上がりや定着を支えるための重要な施策です。
目的を明確にせずに実施すると「形だけの研修」になりやすいため、何のために行うのかを整理したうえで設計することが求められます。
ここでは、内定者研修で特に重視される代表的な目的について解説します。
内定者研修の大きな目的の一つが、入社後の育成をスムーズに進めるための下地づくりです。
社会人としての基本的な考え方や、PC操作・ビジネスマナーなどの基礎スキルにばらつきがある状態で入社を迎えると、現場の指導負担が増える原因になりがちです。
入社前の段階で最低限の共通認識や基礎知識を身につけてもらうことで、入社後の研修やOJTが円滑に進み、育成の効率向上につながります。
内定期間中の内定者は、「仕事内容が自分に合うのか」「職場の雰囲気になじめるか」など、さまざまな不安を抱えています。
こうした不安を放置すると、モチベーションの低下や入社意欲の揺らぎにつながる可能性があります。
内定者研修を通じて、業務内容や働き方、職場の雰囲気を具体的に伝えることで、入社後のイメージを明確にし、不安を軽減する効果が期待できます。
内定から入社までの期間が空くほど、内定者の気持ちが変化するリスクは高まります。
特に複数社から内定を得ている場合、企業との接点が少ないと、他社へ気持ちが傾くケースも少なくありません。
内定者研修は、定期的な接点を持ち、企業側の姿勢やサポート体制を伝える場としても有効です。
適切なフォローを行うことで、内定者の入社意思を維持し、辞退リスクの低減につなげることができます。
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早期離職の背景には、入社前の認識と実際の業務・職場環境とのズレが影響するケースが少なくありません。
このギャップが大きいほど、「思っていた仕事と違う」「社風が合わない」と感じやすくなります。
内定者研修で企業の考え方や業務のリアルを伝えておくことで、入社前後の認識のズレを小さくし、結果として入社後の定着率向上につながります。
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内定者研修には、内定者同士や社員との関係性を築く役割もあります。
同期となる内定者との交流は、入社前の不安を共有しやすくし、心理的な安心感を生み出します。
また、先輩社員や人事担当者と顔見知りになっておくことで、入社後に相談しやすい環境が整います。
こうしたコミュニケーションの土台づくりは、入社意欲の向上や早期の職場適応を後押しします。
内定者研修では、企業理解やビジネスマナー、基礎スキルなど、入社後に必要となるテーマを目的に応じて組み合わせて設計します。
ここでは、多くの企業で取り入れられている代表的な研修内容を紹介します。
内定者研修の初期段階で重要なのが、企業や事業に対する理解を深めることです。
会社の理念や事業内容、組織の役割を共有することで、「どのような会社で、どんな価値を提供しているのか」を具体的にイメージできるようになります。
あわせて、社員紹介や簡単なワーク、アイスブレイクなどを取り入れることで、内定者同士の距離を縮め、研修への参加意欲を高める効果も期待できます。
社会人として働くうえで欠かせない基本的なマナーも、内定者研修で扱われることの多いテーマです。
あいさつや言葉遣い、身だしなみといった対面での振る舞いに加え、電話対応やメールの書き方など、業務の中で求められる基本動作を学びます。
入社前の段階で共通の基準を持っておくことで、入社後の指導負担を軽減し、スムーズな現場配属につなげることができます。
学生から社会人へと立場が変わるにあたり、仕事に対する考え方や姿勢を整えることも重要です。
内定者研修では、責任の持ち方やチームで働く意識、報告・連絡・相談の重要性など、社会人としての基本的な心構えを共有します。
一方的な講義だけでなく、ケーススタディやディスカッションを交えることで、自ら考え、納得しながら意識を切り替えてもらう工夫が効果的です。
業務を進めるうえで必要となる基本的なスキルも、内定者研修で身につけておきたい要素の一つです。
文書作成やデータ整理に使うツールの操作、タイピングなど、日常業務の土台となるスキルを事前に学ぶことで、入社後すぐに任せられる業務の幅が広がります。
オンライン教材やeラーニングを活用するなど、内定者の負担になりにくい形で進める方法も検討するとよいでしょう。
社内外の関係者と円滑に仕事を進めるためには、対人折衝の土台となるビジネスコミュニケーションスキルも欠かせません。
相手にわかりやすく伝える話し方や、相手の意図を正しくくみ取る姿勢など、相手に伝える・聞くといった基本スキルを身につけることで、業務上のやり取りを円滑に進めやすくなります。
グループワークや簡単な発表の場を設けることで、実践を通じて対人スキルを意識してもらうことができます。
内定者研修は、内容そのものだけでなく「設計の仕方」によって効果が大きく左右されます。
ここでは、内定者研修をより実務につながるものにするための重要なポイントを整理します。
まず取り組むべきなのが、「何のために研修を行うのか」「研修後にどのような状態を目指すのか」を明確にすることです。
目的やゴールが定まっていないと、扱うテーマや研修手法の判断基準がぶれてしまいます。
たとえば、「社会人としての意識づけ」を重視するのか、「入社後すぐに業務に入れる準備」を目的とするのかによって、適した内容は大きく異なります。
研修の狙いを言語化したうえで、関係者間で共有しておくことが重要です。
内定者研修の設計にあたっては、人事部門だけで完結させず、管理者や現場の声を取り入れることが欠かせません。
実際に新入社員を受け入れ、育成を担う立場から見ると、「最低限ここは押さえておいてほしい」と感じるポイントは明確です。
事前に管理者へヒアリングを行い、求める人物像や必要なスキル感を整理しておくことで、研修内容と現場ニーズのズレを防ぐことができます。
結果として、入社後のOJTや指導の負担軽減にもつながります。
研修内容が固まったら、次に重要になるのがスケジュール設計です。
内定者は学業や私生活との両立が必要なため、無理のない日程で計画することが求められます。
日程はできるだけ早めに確定し、内定者へ共有することで、参加しやすい環境を整えましょう。
また、入社までの期間が長い場合は、交流を重視する時期とスキル習得に取り組む時期を分けるなど、段階的に設計することで、研修効果を高めることができます。
内定者研修については、「参加の扱い」や「賃金・労災の関係」など、実務上判断に迷いやすいポイントが多くあります。
ここでは、企業側からよく寄せられる質問について、基本的な考え方を整理します。
原則として、内定者研修への参加を一方的に義務づけることはできません。
内定期間中は、まだ労働契約が本格的に開始していない段階であり、企業が業務提供を強制する立場にはないためです。
そのため、内定者研修は「任意参加」を前提とし、事前に内容や目的を説明したうえで、内定者の同意を得て実施することが望ましいとされています。
参加を事実上強制するような運用は、トラブルの原因になりやすいため注意が必要です。
内定者研修で賃金支払いが必要かどうかは、研修が「労働時間」に該当するかによって判断されます。
労働時間に該当するかは、内定者が企業の指揮命令下に置かれているかどうかが重要な判断基準となります。
たとえば、参加が事実上強制されている場合(不参加により評価や配属に影響が生じる、欠席理由の提出を求めるなど)は、内容が座学中心であっても労働時間と評価され、賃金の支払いが必要となる可能性があります。
不参加であっても入社後の待遇や評価に影響がなく、かつ入社後の業務遂行に必須となる内容ではない場合には、無給で実施できると判断されるケースもあります。
ただし、実態によって判断が分かれるため、研修の目的や運用方法を踏まえて慎重に検討することが重要です。
内定者は原則として労働者ではないため、内定者研修が直ちに労災保険の対象となるとは限りません。
ただし、研修内容が業務に近く、企業の指揮命令下で行われ、報酬の支払いがある場合などは、労働者性が認められ、労災保険の対象となる可能性があります。
一方で、労働者性が認められない研修については、労災保険の対象外となるケースもあります。
そのため、内定者研修中の事故やケガに備え、企業が行事参加者向け傷害保険(いわゆるレクリエーション傷害保険など)に加入するなどの対応を検討するケースも多く見られます。
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内定者研修は、入社前の準備にとどまらず、入社後の活躍や定着にも影響する重要な取り組みです。
目的やゴールを明確にし、自社の採用方針や現場ニーズに合わせて内容を設計することで、研修の効果は大きく高まります。
一方で、参加の扱いや賃金、労災の考え方など、法的な観点への配慮も欠かせません。
内定者研修を「例年通り」に実施するのではなく、内定者にとっても企業にとっても意味のある時間になるよう、設計・運用を見直すことが、これからの採用・人材育成において重要となるでしょう。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、最新情報や具体的対応は公式情報や専門家にご確認ください。詳細はご利用規約をご覧ください。
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