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希望の企業に転職出来ない!?嫁ブロックの事実

公開日2019/08/19 更新日2019/08/20

近年の労働市場流動化加速を背景に転職は珍しいものではなくなり、転職に対するかつてのネガティブなイメージは薄れ、ポジティブなイメージが強まっています。そんな中で、転職先が決まりながらも直前になって転職を断念する男性ミドル層が半数にも達しています。その原因が「嫁ブロック」。どうすれば嫁ブロックを防げるのでしょうか。

嫁ブロックとは何?

「嫁ブロック」とは、転職しようとしていた夫が妻の反対に遭い、すでに決定していた転職先への就職を断念することです。

ある転職情報サイトが2018年6月に実施したアンケート調査結果によると、転職希望の35歳以上の男性の46%が嫁ブロックを経験しており、そのうちの51%が嫁ブロックにより「転職の内定を辞退したことがある」と回答しています。

内定辞退の発生は、その採用側企業の人材補充計画の狂いに直結します。その間の採用コストも無駄になります。何故嫁ブロックが発生するのでしょうか。

転職時に嫁ブロックが起きるケース

妻が夫の転職に反対する理由は様々です。理由の大半が妻とのコミュニケーション不足による意見のすれ違いといわれています。よくある理由は次の通りです。

・年収が下がる

この理由には、「生活水準が低下する」、「子供の養育費や学費を賄えるのか」、「住宅ローンや車のローンを払い続けられるのか」など、家計を預かっている妻ならではの切実な懸念があります。

・休日が減る、シフト制になる

転職予定の会社でサービス残業や休日出勤が多い、シフト制勤務になるなど勤務条件が今の会社より悪化する場合、嫁ブロックが発生しやすくなります。

勤務条件が悪化すると「夫の体調が心配」、「家族みんなで過ごす時間が減る」、「育児分担ができなくなる」など、妻の現実的な懸念が膨らみます。

・転勤が発生する

転職先の会社で転勤の可能性がある場合、嫁ブロックが発生しやすくなります。

転勤になると「今の交友関係が途切れる」、「子供の転園・転校が必要になる」など妻の現実的な心配が先立ちます。

特に妻が専業主婦の場合は「日常の買い物をする場所を探さなければならない」、「地縁のない所でゼロから近所付合いを始めなければならない」など、ネガティブなイメージが真っ先に頭に浮かぶようです。また共働きの場合、「自分は退職しなければならないのか、それとも夫に単身赴任させるのか」の二者択一で悩むことになるでしょう。

・転職先の知名度が低い

転職先の会社が今の会社より企業規模が小さい、知名度が低いなどの場合、嫁ブロックが発生しやすくなります。

特に「夫の勤める会社の規模や知名度=自分のステータス」と錯覚しがちな妻の場合、夫の転職で「自分のステータスが下がる」と悲観的になります。

嫁ブロックを避ける為に

嫁ブロックを防ぐ最善策は、転職を検討している段階で妻に相談することだといわれています。転職先が内定してから「実は」と打ち明けると、妻にとっては寝耳に水です。気の動転もあって現実的な妻はネガティブなことしか頭に浮かばないのは当然といえるでしょう。そこで、転職を検討している段階で妻に相談すべき事項は、次の2点とされています。

・現在の状況を認識してもらう

まずは現在の状況と転職後の状況を妻に説明することです。

そのためには、現在と転職後の①年収、②勤務地、③転勤の有無、④福利厚生、⑤勤務時間と休日・休暇日数、⑥キャリアプランなどの違いをありのままに説明し、その上で「何故転職したいのか」を、妻の立場に立って説明するのが良いとされています。間違っても「転職のおいしい話」は逆効果です。そんな話は妻の疑惑を深め、嫁ブロックが強まるだけの結果になるようです。

・話し合いを行い、解決策を考える

妻に現状を認識してもらったら、次に行うのは「転職自体に反対なのか、自分の懸念が払拭されれば容認するのか」の確認だとされています。後者の場合なら嫁ブロック解除の可能性が高まります。この場合の解決策としては、例えば、

●年収が減る……「年収はいったん下がるが、今の会社より昇給幅が大きいので、将来的には収入増になる。したがって家計に及ぼす影響は一時的」と説明することで、妻の心理的な不安や懸念を解消する

●勤務地が遠い……妻が専業主婦やパートタイマーで、夫の収入が家計の柱になっている場合は「今よりも広い家に住める、生活圏内の医療・商業施設が集積している」など、転居先での生活がポジティブなものであるイメージを説明することで、妻の懸念を払拭する

●勤務条件が悪い……休日出勤が多い、シフト制勤務などによる家族とのすれ違いへの懸念に対しては、朝食は必ず家族と一緒に食べる、月に1度は家族と一緒に過ごす休日を取るなど家庭生活を優先した自分のライフスタイル変更を約束する

などが考えられるでしょう。

採用担当者も嫁ブロックの可能性を認識すべき

企業にとって、嫁ブロックは今や「それは夫婦間の問題」とおざなりにしておけない時代になっているようです。自社への転職希望者が嫁ブロックに遭ったため、当てにしていた優秀な人材確保ができないなど、企業もその影響にさらされるからです。

嫁ブロックに対する企業の防止策としては、

●面接選考の段階から転職希望者に対し、妻の同意を得ているのかを確認し、そうでない場合は早急に妻と話し合い、妻の理解を得るよう促す

●内定を出す段階で、入社後の給与体系やキャリアプラン、福利厚生制度などに関する資料を当人の同意を得て妻へ挨拶状と共に送付する。また社内報を送付し、妻へ自社への理解を深めてもらう

など、新しい職場の情報を開示して理解を促すことが有効といわれています。

まとめ

転職は、当人はもとよりその妻にとっても人生のターニングポイント。大企業や有名企業でなくても経営理念、給与体系、福利厚生制度、キャリアプランなどが明確なら、夫の転職に対する妻の不安や懸念はほとんどなくなるのが普通です。採用担当者は、転職希望者の妻にも「この会社なら安心」と思ってもらえる配慮や工夫を心掛けるべきでしょう。

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