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吉本興業所属の芸人が反社会的勢力の飲み会に出席したことが、社会問題となったのは記憶に新しいところですが、それは企業にとっても他人ごとではありません。いま、最も旬な話題に、専門家はどう答えているのでしょうか。
短期間ですが、アメリカ企業の日本法人のサービスを利用したく、規約のチェックをしていました。
通常日本の企業ですと反社の項目があるか、ない場合はこちらから覚書を送り同意頂くようになっておりますが、その会社の規約を見る限り該当の箇所が見当たりません。
海外の会社は反社についてどう定めているのですか?また、覚書は日本法人に送る形で大丈夫なのでしょうか。
まず、外国企業の反社会的勢力に関する規定に関してですが、数年前、暴力団とのつながりが発覚した日本のメガバンクとの取引を停止した外国企業があるように、海外の企業も反社会勢力のマネーロンダリングを助長しているなどと認識されることの危険性を理解しているため、反社会勢力との関係について規定することが通常です。
規約という形や日本でいう定款という形で置かれていることが多いかと思われます。
次に、覚書の送付ですが、日本法人が設立されているということは、会社法上は、その法人が独立した法人格を有するので、契約の当事者は日本法人ということになります。
もっとも、実はサービスの提供が日本法人ではないということになると、契約書の有効性に疑義が生じるので、サービス提供者がどの法人かは確認された方がよいと思われます。
芸能界と反社会的勢力とのつながりは、昔から指摘されてきたことですが、かつては、金融や不動産業、土木建築業などのバックに、暴力団の存在もありました。
暴力団であっても、いわゆる表社会でビジネスを行うこともできたわけですが、1992年に「暴力団対策法」が施行され、度重なる改正と暴力団排除条例の全国的な整備によって、表社会でのビジネスが難しくなり、彼らは裏ビジネスへと追い込まれていきました。
そこで、表向きは暴力団とは無関係を装った“反社会的勢力”が、振り込め詐欺や裏カジノ、薬物、売春といった、裏ビジネスで稼ぐようになったわけですが、反社会的勢力は、身近なところにいて、さまざまな取引を通じて一般企業にも食い込もうとしています。
では、反社会的勢力とは、どのような勢力を指すのでしょうか。
暴力団対策法では、対象が指定暴力団に限定されていましたが、2007年の「犯罪対策閣僚会議幹事会」で、「暴力団をはじめ、暴力団関係企業、総会屋、社会運動標ぼうゴロ、政治活動標ぼうゴロ、特殊知能暴力集団等といった属性要件をもつ集団、個人」を反社会的勢力とされ、「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」が公開されました。
企業が、反社会的勢力との関係を断つことは、社会的責任の観点から重要なことです。また、コンプライアンス重視が叫ばれるようになった今、反社会的勢力との商取引や資金提供は、企業イメージを著しく損なうものとなっています。
反社会的勢力との関係をきっぱりと遮断することは、企業防衛の観点からも必要なことです。しかし、反社会的勢力の不当な要求を、窓口となる担当者や担当部署だけで対応することは、きわめて難しいものです。
経営トップが先頭になり、組織として反社会的勢力に立ち向かうことが大切で、そのためには、弁護士など法律の専門家との連携も必要となるでしょう。
いま、最も旬な話題のひとつといえる“反社会的勢力”についての質問でしたが、取引先が反社会的勢力と関係があるのかをチェックする企業には、問い合わせが殺到しているようです。今後、企業にはさらに、警察や暴力追放運動推進センター、弁護士などと連携を強化して、反社会的勢力による不当要求に対応していくことが求められています。
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