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ここ数年、新聞やテレビでも “グローバル”という言葉が盛んに使われています。最近では“グローバル人材”という言葉も用いられるようになってきています。
今回は、グローバルという言葉が持つ意味や、グローバルに求められるスキルや能力についてまとめてみました。
大辞林によると、グローバルとは、「世界的な規模であるさま。国境を越えて、地球全体にかかわるさま」で、“グローバルな見方”、“グローバルな視点”という用法が示されています。
ビジネスにおいても、世界中に通用する商品やサービス、技術を有する企業を、グローバル企業と呼ぶようになっています。
確かに今の時代、自国のマーケットだけでは、大きな成長を望むことはできなくなっているといえるでしょう。そのため、世界にマーケットを拡大し、莫大な収益を上げている企業も存在します。
その代表的な存在といえば、GAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon)と呼ばれる巨大IT企業でしょう。もちろん、昔から世界に通用するブランド力を武器にビジネス展開してきたメーカーなどの企業はあります。しかし、注目度でいえば、やはり巨大IT企業の存在が大きいでしょう。
世界中でビジネス展開しているわけですから、必要になるのは語学力です。それも、日常の会話ができる程度ではなく、交渉での複雑なやりとりもできるほどの語学力が必要であることが想像されます。では、語学力があればグローバル社会に対応していけるのでしょうか。
日本経団連が示した「日本人社員の海外派遣をめぐる戦略的アプローチ」(2004年)には、グローバル人材に求められるビジネス上の能力や要件について、業務知識・業務遂行能力、管理能力、本社との間の情報伝達と発信能力、コミュニケーション能力、異文化適応力・環境変化への順応性の高さ、対人関係能力、リスクマネジメント力、企業の社会的責任(CSR)等に関する意識、健康(身体・メンタル)、家族の適応力の10項目を挙げています。
また、公益財団法人日本生産性本部による「グローバル人材育成戦略」(2017年)には、グローバル人材に必要な要素として「語学力・コミュニケーション能力、主体性・積極性、チャレンジ精神、協調性・柔軟性、責任感・使命感」、「文化に対する理解と日本人としてのアイデンティティー」のほか、幅広い教養と深い専門性、課題発見・解決能力、チームワーク、リーダーシップ、公共性・倫理観、メディア・リテラシーなどがあります。
やはり、語学力、それも相当高いレベルの語学力が求められていることは、いうまでもありません。
ところが、「必要なのは英語ではない、必要なのはグローバルな知性」と指摘しているのが、マーケターの井上大輔氏(OFFICE pianonoki)です。
井上氏によると、「外国に住む(expat:駐在員として滞在する)」、「外国でトレーニングを受ける」、「異なる業界に転職する」、「専門外の勉強をする」がグローバルに対応する4つの特効薬として挙げられています。
井上氏が、「語学力ではなくグローバルな知性こそ必要」と説くのは、世界各国の優秀なビジネスマンたちとの仕事を通じて、「グローバル企業では、偉くなればなるほど、非常に分かりやすい簡単な英語を話すようになる」と、感じることが多かったからです。
グローバル企業には、あらゆる国や地域から、様々な文化が持ち込まれます。そのため、文化的なコンテクストに依存しない、誤解の生じ得ない平板な表現が自然と重んじられるようになるというのです。
「頭のいい人」「優秀な人」の定義も、日本とグローバル企業では違うようです。その分かりやすい例として井上氏は、「日本では、難しいことを理解できる人、グローバル企業では、どんなことでも簡単に単純に説明できるのが頭のいい人、優秀と評価される傾向がある」と述べています。
これからビジネスの成長には、グローバルは欠かせない要素でしょう。そこには、当然、堪能な語学力が必要となります。しかし、それはイロハのイであり、語学力に加え、様々な視点から物事をみる視野の広さや、立体的な視点を養うということが、何よりも大切であるということのようです。
教育担当者は、将来のビジネス人材育成のために、4つの特効薬について、頭に入れておくといいのではないでしょうか。
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