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内定辞退セット?内定辞退にまつわるトラブルなど

公開日2020/02/29 更新日2020/03/01
内定辞退セット?内定辞退にまつわるトラブルなど

売り手市場優先が続く昨今において、内定辞退を経験する企業が増えています。一方の学生にとっては、受け入れてくれたにもかかわらず断る行為は、精神的負担が大きいもの。そんな学生を応援すべく発売されたのが「内定辞退セット」です。今回は、内定辞退セットとはどのようなものなのか、内定辞退にまつわるトラブルや対応方法などについて紹介します。

内定辞退セットとは?

内定辞退セットとは、都内の文具メーカー「日本法令」が発売する、内定辞退に必要な封書などが入ったレターセットのこと。同社のオンラインショップや通販サイトなどで、550円(税込)で販売されています。中身はいたってシンプルで、解説付きの表紙とともに次の内容がセットになっています。

 ● 内定辞退用便箋×4枚

 ● キレイに書ける記載例入り下敷×1枚

 ● 郵送用封筒×2枚

    内定辞退に際し「どうやって断ればよいのかわからない」と悩む学生にとって、まさに身近な救世主的商品といえるでしょう。表紙などにある解説内容は、上田晶美さんの著作・監修によるものです。上田さんは27年に渡り就職支援をしてきた日本初のキャリアコンサルタントであることから、学生にとって信頼できる商品となっています。仮に、御社に内定辞退の手紙が届いたとしても、苦悩しながら送付したであろう学生側の気持ちも察しておきたいところです。

    いまどきの内定辞退の方法とトラブル回避の対応方法は?

    いまどきの内定辞退の方法には、主に4つあります。

    1. 手紙
    2. 電話
    3. メール
    4. 直接訪問

    学生の多くは企業側の時間や手間暇を考慮し、手紙、電話、メールによる内定辞退を選ぶことが多いようです。複数の企業の面接を受けている学生にとって、より自分の希望に合った企業に就職したいのは当然のこと。しかし、企業にとっては内定辞退者の穴埋めのために、時間やコストなどが強いられます。こうした双方の思惑の相違から、内定辞退にまつわるトラブルも発生しています。一度は自社を選んでくれた学生とトラブルを起こさないよう、企業側はどのような対応を心がければよいのでしょうか。

    ・手紙による内定辞退の場合

    内定辞退セットの著者上田さんによると、手紙で内定辞退の意思を示すのがもっとも誠意がこもっている方法とのこと。企業規模や状況によって異なりますが、一般的には引き止めずに内定辞退を承諾した旨を連絡します。手紙をくれたことに対する感謝の気持ちと入社いただけなくて残念であること、今後の活躍を祈るといった内容の手紙を送りましょう。もちろん、手紙を送るかどうかは人事担当者個人の判断ではなく、企業のルールに則った対応をしてください。

    ・電話による内定辞退の場合

    電話は手早く確実に内定辞退の意思を伝えられるものの、なかなか勇気が出ない学生も多いようです。手紙への対応同様に学生の気持ちを踏まえ、電話をくれたことへの感謝や今後の活躍を応援する、といった大人の対応が求められます。場合によっては、内定辞退の手紙が届いたあとに学生から電話が入ることがあります。採用担当者は、突然の電話に対応できる文言を用意するなど、準備をしておきましょう。学生を無理やり呼び出したり愚痴ったりすることは、大きなトラブルにつながりかねないので注意してください。

    ・メールによる内定辞退の場合

    人事担当者と学生との間の信頼関係があるなしにかかわらず、最近はメールで内定辞退を送るケースが一般的になっています。ところがメールの性質上、学生からは「採用担当者からメールが来ないが、届いているだろうか?もう一度送信しないとダメか?」といった不安の声もあがっています。採用担当者は、できるだけ早い段階でメールに返信を入れ、学生を安心させましょう。

    ・直接訪問による内定辞退の場合

    かつては当たり前とされてきた直接訪問による内定辞退ですが、最近では直接訪問する学生は減少しています。担当者は、よほど忙しい状況でなければ快く出迎え、自社のイメージダウンにつながらないような丁寧な対応を心がけましょう。間違っても執拗に辞退する理由を詰問したり、怒鳴りつけたりといった言動は慎んでください。SNSが発達している現代において、学生が投稿した動画やつぶやきのひとことで、御社の信頼が大きく損なわれかねません。どうしても御社に必要な人材であれば、どのような点が改善されれば自社に入社可能なのかなど、学生に不快な思いをさせない程度の会話をしてもよいでしょう。

    内定辞退は違法?それとも合法?

    企業側からすると、内定承諾書(誓約書)を取り交わせば、人材を確保できたと安心するところでしょう。しかし、学生からギリギリになって内定辞退が示されれば、再び人材を探す必要が出てきます。企業にダメージを与える可能性がある内定辞退は違法なのでしょうか?

    ・内定辞退は基本的に違法ではない

    内定承諾書を受理したあとに、学生から「やはり入社しないことにした」と連絡が入った場合でも、決して違法ではありません。

    「何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する」(憲法22条1項より)

    憲法により「職業選択の自由」が保障されており、内定辞退を企業が拒否することはできないのです。

    「契約期間の定めのない労働契約においては、労働者は2週間の予告期間を置けば、特段の理由を必要とせずに労働契約を一方的に解除できる」(民法627条1項より)

    内定承諾書にサインをすることは労働契約を締結したことになりますが、民法上、企業と内定者の双方が解約権を持つため違法にはなりません。

    ・場合によっては損害賠償請求できる

    単に、「内定辞退したこと」を理由に損害賠償請求はできません。常識から逸脱した態様で内定辞退があった場合や、企業の信頼を著しく傷つけるような辞退、当人の入社を前提に多大な資本投資を行った場合などには、損害賠償請求できる可能性があります。しかし、訴訟にかかる時間やコスト、会社への影響などを鑑みて、よほどの損害を受けていなければ損害賠償請求にいたるケースは少ないといえるでしょう。

    まとめ

    昨今の売り手市場により、予期せず内定辞退を受け取るケースが増えています。学生が気軽に作成できる「内定辞退セット」まで販売されるようになりました。かつては直接訪問により内定を断るのがよしとされていましたが、近年ではメールで辞退の意思を示すケースが増えています。企業としては人材の穴埋めに対する労苦が伴いますが、誠実な対応を心がけ、トラブルを起こさないようにしましょう。

    関連記事:人事採用担当者を悩ませる「内定者辞退」をなくすために、内定者フォローの重要性

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