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世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)の開催に合わせて、PwCは83か国1,581名のCEOによる“世界経済の成長見通し”は「減速、自社の売上成長への自信は2009年以来の最低水準となり、悲観的見方が記録的水準まで増加」したと発表した。
2020年の世界経済成長の「減速予測」は53%(2019年・29%)と半数を超え、調査を開始した2012年以降で最高水準となっている。一方、「改善予測」は、2019年の42%からほぼ半減の22%にまで落ち込んでいる。
また、今年の自社の見通しに対しても悲観的で、今後12か月間の自社の成長について「非常に自信がある」と回答したCEOは、2019年の35%を下回り、わずか27%にとどまり、2009年の調査開始以来の最低水準となっている。
ちなみに、「自信がある」と回答したCEOは中国(45%)、インド(40%)、アメリカ(36%)だが、日本は11%で主要国の中では最も自社の成長について悲観的な見通しであることも明らかになった。
経済成長が減速する理由としては、「貿易摩擦」や「過剰な規制」、そして「不透明な経済見通し」などが経済リスクのベスト3である。また、ベスト10入りしてはいないものの、「サイバー攻撃の脅威」や「気候変動、環境破壊への懸念」をリスク要因として浮上しつつある。
この、PwCの調査によるCEOの意識の変化が、世界経済の成長を予測する上で優れた判断材料になるとされているが、調査が行われたのは2019年の9月から10月にかけて。その後に発生した新型コロナウィルスの感染拡大が、経済成長に影響を与えていることを考えれば、さらに悲観的な意識が広がっていくことになるだろう。
2020年の世界経済の成長率は2.4%に低下するとみられ、国際通貨基金(IMF)が10月に発表した3.4%の予想成長率を含む多くの予測値を下回る可能性も出てきているだけに、経済動向を注意深く見守る必要がありそうだ。
経営トップや営業最前線が、的確な判断をするためにも、サポート役となる管理部門の役割が、2020年は一層重要となりそうだ。
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