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押さえておくべきOEMとODMの違い

公開日2020/03/21 更新日2020/03/22

メーカー名は違うものの、外観もさることながら、機能もほぼ同じ工業製品を見かけることがあります。家電製品や自動車、コンピューターなど工業製品だけでなく、衣料品や食品でも見かけますが、このような製品はOEM、またはODM生産によって、商品化されたものです。では、OEMもODMの違いはご存知でしょうか?

生産コスト削減が生み出した生産方式

OEMとは、Original Equipment Manufacturing、もしくはOriginal Equipment Manufacturerの略語で、「相手先ブランドによる生産」と訳されています。

ODMとは、Original Design Manufacturingの略語で、委託者のブランドで製品を設計・生産することです。

これらの生産方式は、製造設備を持たない企業が自社ブランド製品の製造や、生産コスト削減のために外部の企業に製造を委託するものです。OEMもODMも、委託者(他社ブランド)の製品を製造するという点では同じですが、ビジネスパーソンとしては、その違いを答えられるようにしておきましょう。

製品の設計から技術指導までうけて製造するOEM

OEMは、食品や衣料、家電、自動車業界などに普及している生産方式です。生産の委託者が製品の設計から製作の過程などを受託者へ提供し、技術指導なども委託者が行います。

メリットは、生産のための設備投資や人件費を抑制することができ、資金的負担を軽減することができるため、経営効率を上げることができます。

OEMの形態としては、技術力の高いメーカーが技術力の低いメーカーを指導して行う、下請的要素の強い垂直的分業と、技術力が同等のメーカー同士で行う水平型分業、異なる製品による委託と受託の相互乗り入れなどがあります。

製品の設計から開発まで行うODM

ODMによる生産方式は、パソコン業界や携帯電話業界で幅広く採用されていて、主に台湾や中国などの企業に多く見られる生産方式です。

ODMは、製造する製品の設計から製品開発までを受託者が行いますが、なかにはマーケティングまで行う受託企業もあります。また、物流や販売まで複数のブランド製品を一貫して提供する企業もあり、OEMの進化形態ともいえる生産方式といえるでしょう。

ODMでは、受託者の技術レベルが委託者であるメーカーと同程度、またはそれ以上のレベルに達していることが多く、委託者のブランド製品製造に留まらず、自社ブランドのパーツを他のメーカーへ販売する企業もあります。

「庇を貸して母屋を取られる」リスク

OEMとODMの根本的な違いは、OEMは下請的性格ですが、ODMは受託者が製品の企画・設計から製造までを行うため、委託者と同等に近い立場で生産を行うことです。

こうした、外部への製造を委託する生産方式は、生産コスト削減のために製品またはその部品を他の国内企業や海外企業などに委託し、生産効率や経営効率を上げるためのものでした。

しかし、こうした生産形態の普及が広がり、形態も進化をしていることから、委託者と受託者のメリットやデメリットにも変化の兆しが見えてきました。

たとえば、受託者が製造技術や品質管理、生産ノウハウを吸収することにより、やがて競合となるリスクもあります。「庇を貸して母屋を取られる」という諺がありますが、そう、ならないための用意周到な準備をしておく必要があります。

まとめ

日本の産業を支えてきたのは、“ものづくり”の確かな技術力でした。しかし、OEMやODMなど、“ものづくり”の仕組みがどんどん海外に流出し、産業の空洞化も指摘されています。時代とともに生産スタイルも企業の役割も変化するものですが、現在主流となっているOEM、ODMなどの生産方式の違いを認識し、日本の産業発展には、何が必要となるのかを見極めることもビジネスパーソンには大切なことといえるでしょう。

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