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経済産業省の広報サイト「METI Journal」で、「政策特集」、「統計解説」などが掲載されていますが、2月、3月の政策特集は「令和時代をどう生きる―働き方・学び方―」です。先行きが不透明な時代だけに、この特集に令和の働き方のヒントがあるのかを確認しておきましょう。
働き方改革とデジタル革命の波が、ビジネスシーンに押し寄せています。新たな働き方を実践するビジネスパーソンや、こうした動きをバックアップする企業の取り組み、AI(人工知能)などの最先端のテクノロジーを使いこなす人材教育への取り組みなど、働き方や学び方について新たな動きが出てきています。
特集では、副業を解禁して柔軟な働き方を可能としたメガバンクや、データ分析の専門家・データサイエンティストの育成などに力を入れる企業の取り組みなど、具体的な事例が紹介されていますが、その中から「価値創造の担い手育てよ これからの人材戦略」について見ていきましょう。
第4次産業革命と少子高齢化により、ビジネスパーソンを取り巻く環境は、大きく変わりつつあるようです。
少子高齢化が加速している日本では、働き方の多様化を進めることで人手不足を解消することが喫緊の課題とされています。しかし、第4次産業革命により産業構造や就業構造が変化しつつあり、雇用形態や雇用者に求められるスキルも変わりつつあります。
世界経済フォーラム「ダボス会議」が2018年に公表したリポートでは、IoTやAIなどのテクノロジーの進化がもたらすポジティブな未来像を提示するとともに、「成長の機会を享受するには新たなスキルを身に付けた労働力が必要になる」と指摘されていました。
また、第4次産業革命により「2022年までに世界で7,500万もの既存の仕事が失われる一方、ロボット革命によって1億3,300万もの新たな仕事が生まれる可能性がある」ともされています。
つまり、これからのビジネスパーソンには求められるのは、人工知能に奪われないスキルを習得するとともに、人生100年時代を見据えたライフステージに応じてアップデートしていく、積極的な姿勢などが問われることになりそうです。
ビジネスパーソンには求められるスキルアップや学び直しをサポートする、教育制度や生涯学習を推進する社会政策も必要となりますが、日本はすでにITを駆使しながら創造性を発揮し、日本が持つ強みを伸ばす包括的な人材・雇用政策を打ち出しています。
たとえば、レベルや産業分野別、あるいは分野横断的に必要となるITスキルの習得や大学などとの連携による基礎的なITリテラシーの教育の強化、さらに、働くひとりひとりの意欲や主体性を引き出し、企業の生産性向上や新たな価値創造に結びつけるための施策などです。
経済産業省産業人材政策室によると、「第4次産業革命や少子高齢化の進展に伴い変化が激しいこれからの時代、組織に求められるのは、まさに変化への対応力。そのためにはひとりひとりが自分なりの価値観を存分に発揮できる環境が必要」と述べています。
新しい雇用環境としては、副業やフリーランスといった多様な働き方を認める企業や、テレワークを導入する企業も増加する傾向にあります。ひとりひとりが自分に合った働き方を選択し、能力を発揮できるような環境整備が、まさに官民一体となって進められています。
人材の育成担当者は、時代の変化に合わせて育成をしていくことが求められますが、この政策特集は、そのヒントも盛り込まれています。ぜひ、参考にしてみてください。
働き方をはじめ、価値観も大きく変わろうとしています。これまで通用していた常識が、通用しない場面も出てくるでしょう。こうした、時代の変化を的確にとらえ、柔軟に対応していく力を身に付けることこそ、これからの時代に求められることではないでしょうか。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、最新情報や具体的対応は公式情報や専門家にご確認ください。詳細はご利用規約をご覧ください。
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