公開日 /-create_datetime-/
2025年12月27日(土)~2026年1月4日(日)は年末年始休業のため、お問合せなどのご連絡は1月5日(月)以降になります。ご了承くださいませ。

3月11日、WHO(世界保健機関)のテドロス事務局長は「新型コロナウイルスはパンデミックと言える」と述べ、世界各国に対策を強化するよう訴えました。「パンデミック」という用語を聞くと、何となく大変な状況であるというイメージは持てます。しかし、具体的にどんな状態であることを表す用語なのか、なぜこの時点で発表されたのかについては分りにくい点があるのも事実です。そこで今回は、WHOが出したパンデミックの定義について詳しく解説しましょう。
WHOの緊急事態対応のまとめ役であるマイク・ライアン氏は、3月9日に会見でパンデミックの一般的な定義について言及しました。それによると、パンデミックの一般定義とは「国から国へと感染が広がっている状態で、その広がりを制御できない状態」であると述べています。
もともと新型コロナウイルスは中国が感染源といわれ、2月時点では日本など東アジアの一部でわずかに感染が広がっている程度でした。ところが2月下旬から世界中で感染が発覚し、3月に入ってからはヨーロッパを中心に急速に感染が拡大していったわけです。2020年3月時点では有効な薬やワクチンは無いため、広がりを制御する方法としては「感染者に近づかないこと」が最も有効という状況となっています。
3月11日のテドロス事務局長の「新型コロナウイルスはパンデミックと言える」という発言は、こうした世界の現状を踏まえ上で行われたといえるでしょう。
感染症が国境を越えて多くの人を死に至らせるという事態は、人類はこれまで何度も経験してきました。
その代表例の1つが、天然痘(てんねんとう)です。15世紀にコロンブスが新大陸を発見して西洋人がアメリカを訪れるようになった際、天然痘が持ち込まれました。どのくらいの人が天然痘により新大陸で亡くなったのかは明確には分りませんが、約8,000万人いたとされる人口が50年間で1,000万人にまで減ったともいわれています。
また、ヨーロッパで猛威を振るったのがペストです。黒死病とも呼ばれ、14世紀に大流行した際は、ヨーロッパ全体で2,500万人ほど死亡したと推測されています。
さらに、定期的に人類を襲っているのが新型インフルエンザです。1918年のスペインかぜは全世界で約4,000万人が死亡し、1957年のアジアかぜでは200万人以上、1968年の香港かぜでも100万人以上が死亡しています。
記憶に新しいところでは、2009年のA/H1N1新型インフルエンザも猛威を振るいました。世界214カ国で感染が確認され、2010年8月時点において全世界で約1万8,000人の死亡が確認されています。
そのほかにもエイズ(これまで世界で2,500万人以上が死亡)、プリオン病、鳥インフルエンザ、SARS、結核(毎年約400万人が死亡)、マラリア(毎年約100~200万人が死亡)なども感染症の一種です。
現在WHOは、インフルエンザの流行を想定して作成した感染症がパンデミックに至るまでのフェーズを6つに分類し、公表しています。以下にその概要を示しましょう。
フェーズ1・・動物同士の間ではウイルスが発生しているものの、ヒトへの感染リスクが低い。
フェーズ2・・・フェーズ1よりもヒトへの感染リスクがより高い状態。
フェーズ3・・・ただし、この段階だとヒト同士での感染は無い、もしくは極めて限定されている状態。
フェーズ4・・・ヒトからヒトへの感染が増えている証拠がある状態。
フェーズ5・・・かなりの数のヒトからヒトへの感染がある証拠がある状態。
フェーズ6・・・効率よく持続してヒトからヒトへの感染が確立している状態。
上記の6つの分類は、さらに以下のように区分されます。
・フェーズ1、2・・・新しいウイルスが動物の間に存在するものの、ヒトには感染していない「パンデミック間期」
・フェーズ3~5・・・新しいウイルスがヒトに感染している「パンデミックアラート期」
・フェーズ6・・・パンデミック期。
3月11日にWHOのテドロス事務局長がパンデミックと言えると述べたとき、この分類でいうフェーズ6に達していることを意味していたわけです。
しかし、パンデミックの認定を3月11日に行ったことに対して、遅すぎるとの批判もあります。11日午前0時時点では、全世界ですでに4,000人を超える感染者が発生しており、何日も前から感染拡大を制御できない状況が続いていたからです。
テドロス事務局長は、パンデミックの認定を間違って行うと不必要な不安を煽り、拡大はもう止められないという諦めを生み出す恐れがあるとし、慎重さが必要との認識を明らかにしています。ただ、国によってはWHOがパンデミックと認めた際に発動する政策を定めているケースもあり、早めに認定が出ていれば感染拡大をより抑制できたのではないか、と指摘する声は多いです。
パンデミックはWHOの見解としては、「国から国へと感染が広がっている状態で、その広がりを制御できない状態」とされます。つまり、感染が世界規模で拡大し、一刻も早くウイルスを封じ込める対策を取るべき状態を指すわけです。
現状(2020年4月上旬時点)では、新型コロナウイルスへの治療薬もワクチンもありません。感染拡大を抑制するには、外出を控え、他人との濃厚接触をしないことが大切です。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、最新情報や具体的対応は公式情報や専門家にご確認ください。詳細はご利用規約をご覧ください。
【新卒採用トレンド】優秀な人事は押さえている!新卒採用3大トレンド
管理部門兼任の社長が行うべき本業にフォーカスする環境の構築
債権管理・入金消込効率化『Victory-ONE/G4』導入事例 ~入金消込の効率が飛躍的にアップ! ティーペック株式会社~
業務委託契約(Service Agreement)の英文契約書を作成する際の注意点を弁護士が解説
人的資本開示の動向と対策
事務業務改善の具体例を徹底解説!すぐできる改善策と進め方
管理部門の今を知る一問一答!『働き方と学習に関するアンケート Vol.2』
【法務担当者が押さえておくべき資格一覧】求人例や転職活動で活かす方法など
12月5日~12月11日のManegy人気記事ランキング|Weekly Ranking TOP10
法務業務を可視化するには? 属人化を防ぎ、組織の生産性を高める実践ステップを解説
社宅管理業務の全体像がわかる!社宅管理業務フローガイド
アフターコロナの採用戦略とコスト最適化
債権管理・入金消込効率化『Victory-ONE/G4』導入事例 ~自動消込照合率が91%まで上昇! 株式会社有隣堂~
契約書作成の際に必ず押さえておきたい8つのポイント
【新卒エンジニア採用】内定承諾の決め手・辞退の本音
テンプレート付き|契約書管理台帳とは? 運用のコツとシステム化のポイントも解説!
特定技能ビザの申請について|取得の要件とポイントを法律事務所が解説
企業内転勤の就労ビザについて|必要書類やポイントを法律事務所が解説
【Excelテンプレート付き】契約書のデータベース化とは?Excelから専用システムまで徹底比較
『全国の管理部門で働く人が選んだ 本当に!使って良かったサービス・システム 管理部門大賞2026』の投票、好評受付中!数あるサービスの中から大賞に選ばれるのは!?
公開日 /-create_datetime-/