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ここ数年、若年層の早期離職意向が高いことが、人事担当者の大きな悩みだったが、コロナ禍によって若手ビジネスパーソンの離職意向が低下していることが、デロイト トーマツ グループのデロイト グローバルが実施している、第9回「ミレニアル年次調査2020」で明らかになった。
まず、日本の調査結果だが、「2年以内に離職したい」は、ミレニアル世代(本調査では1983~1994年生まれと定義)が23%(前回49%)、Z世代(同1995~2003年生まれと定義)が29%(前回64%)と、大幅な減少を示している。一方、「5年以上とどまる」は、ミレニアル世代33%(前回25%)、Z世代35%(前回10%)だ。
世界43カ国の結果をみると、日本ほどではないものの、「2年以内に離職したい」はミレニアル世代31%、Z世代50%、「5年以上とどまる」はミレニアル世代35%、Z世代21%で、前回調査よりも短期的な離職意向は低下の傾向だ。
その背景には、2019年の世界的な景気減速への懸念が影響している可能性があるようだ。また、COVID-19感染拡大後の企業のリアクションについて、日本のミレニアル・Z世代の半数はポジティブに捉え、長期的に働く意欲を高めていることもわかった。
若手ビジネスパーソンの離職意識の低下は、企業にも人事担当者にとっても歓迎すべきことだが、景気が上昇傾向となれば、また早期離職傾向が高くなる可能性もある。
それだけに、企業にはミレニアル・Z世代を含めた従業員目線での改革を推進し、従業員のエンゲージメントを高めることが求められる。たとえば、スタンダードになりつつあるリモートワーク下での適切な人材マネジメントの拡充も必要になるだろう。
今後の経済状況に対しては、日本のミレニアル・Z世代は、他国よりも悲観的な見方をしていて、将来を不安視する声も増加傾向にある。社会課題との向き合い方にも変化がみられるが、社会的・経済的影響や個人の意識変化などの詳細な結果は、下記のサイトでダウンロードできるので、人事担当者は確認しておくといいだろう。
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