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なぜ毎年、台風は発生するのか?その仕組みと影響を解説

公開日2020/10/08 更新日2020/10/09
”なぜ毎年、台風は発生するのか?その仕組みと影響を解説”

毎年いくつもの台風が発生して、日本列島に接近・上陸をします。大型の台風が直撃すれば、暴風雨をともなって甚大な自然災害をもたらすことも珍しくはありません。

そもそも台風は、なぜ発生するのでしょうか?

今回は、その仕組みについて詳しく解説をします。また台風が及ぼす影響について見ていきましょう。
さらに、台風の被害にあわないためにも、事前にできる防災方法についてもご紹介します。

台風とは

台風は、巨大な空気が渦を巻くように回転している現象です。日本では毎年、夏から秋口にかけて発生することが多く、また自転する地球の影響から北上する傾向にあります。

定義としては、熱帯の海上で発生した熱帯低気圧が、低気圧域内の最大風速(10分間平均)で17.2m/s(34ノット、風力8)以上になったものを、台風と呼びます。

熱帯低気圧が発生するのは、熱帯地方の海上です。具体的なエリアでは、赤道付近ではく東経180度より西側の北西太平洋や南シナ海周辺の海上が該当します。

タイフーン・ハリケーンとの違い

イントネーションが似ているタイフーン(typhoon)は、台風と同じ定義ではありません。太平洋北部で発生し、最大風速33m/s(64ノット、風力12)以上のものがタイフーンの国際水準となっています。一方で、台風は気象庁が定めた日本独自の分類です。

ほかにも台風と比較される現象としてハリケーンが挙げられます。ハリケーンは、北太平洋の東部や太平洋の北部などで、最大風速33m/s(64ノット、風力12)以上のものを指します。

このことから台風は、国際的な分類ではなく日本独自の水準であること理解しておきましょう。また台風の大きさと強さに応じて、以下3つの段階で呼称をわけています。

・強い:最大風速33m/s以上~44m/s未満

・非常に強い:最大風速が44m/s以上~54m/s未満

・猛烈な:最大風速が54m/s以上~

ちなみに海外のニュースでは、台風のことを「Severe Tropical Storm」「Tropical Storm」として報道しています。

台風が発生する仕組み

すべての熱帯低気圧が台風になるわけではありません。先述した条件をクリアする必要があります。
では、どのような流れで台風へと成長していくのか、そのメカニズムを説明します。

熱帯低気圧から台風になる仕組みを、4つのステップで確認していきましょう。

① 太陽の強い日射によって海水が蒸発

    海水の温度が高い熱帯地域の海上では、強い日差しの影響で海水温が高くなっています。それによって雲のもとになる水蒸気が大量に供給されます。

    ② 水蒸気が渦を巻きながら上昇

      水蒸気は、空気よりも軽い物質です。そのため渦を巻きながら上空に昇っていきます。下層にあった空気が、気温の低い上空で冷やされることにより、積乱雲となります。

      ③ 上昇気流へとなり、渦がさらに拡大

        積乱雲から放出される熱が、エネルギーとして機能します。まわりの空気を温めながら、多数の積乱雲が集まっていきます。この現象が繰り返されて、大きな渦へと拡大していくのです。

        ④ 熱帯低気圧へと成長して、台風に変化

          この渦が強い雨風をともなう熱帯低気圧となり、やがて台風へと変わっていきます。そして海水温が低い地域に進むにつれて、勢力を弱めながら熱帯低気圧や温帯低気圧となり、いずれ消滅していきます。

          台風が発生するメカニズムについて説明をしました。ここで補足説明しておきたいことは、台風は風の力によって進むということです。
          台風そのものが進んでいるわけではありません。

          日本列島に接近・上陸する際も、大きな渦を巻きながら、風に乗って流れていると理解をしておきましょう。

          台風が及ぼす影響

          最後は、台風が日本におよぼす影響についてご紹介します。

          まず日本で一年間に発生・接近する台風の数を確認します。

          気象庁の調査では1950年~2019年にかけて、もっとも少ない年で14(2010年)、最も多い年では39(1967年)の台風が発生したと報告されています。
          そのうち日本列島への上陸数は、10(2004年)が最多です。0という年(2008年、2000年、1986年、1984年)もあります。
          (参照:台風の統計資料|国土交通省・気象庁 /news/detail/3196/?url=https%3A%2F%2Fwww.data.jma.go.jp%2Ffcd%2Fyoho%2Ftyphoon%2Fstatistics%2Findex.html

          台風が接近・上陸することで、大雨や暴風、洪水、高波、高潮などの自然災害をもたらします。この影響から河川の堤防決壊や家屋の倒壊、自動車の転倒、がけ崩れ、地すべり、土石流など、さまざまな被害を与えます。

          記憶に新しい例では2019年、千葉県を中心に襲った台風19号です。千葉県・関東圏では、死者や重傷者などの人的被害を受けました。

          また停電・断水が相次いで、鉄道など交通機関の障害も発生。これらの復旧活動に時間がかかり、ライフラインに多大な影響を与えました。

          台風による被害を避けるためには、事前の対策が重要です。例えば食料・飲料の備蓄、生活用水の確保、懐中電灯・予備電池の用意、テープによる窓ガラス補強などが挙げられます。

          また市町村からの避難勧告や指示に従ったり、テレビやラジオ、インターネットでの最新ニュースを入手したりと、身を守るための行動をとりましょう。

          まとめ

          今回は、台風が発生する仕組みについて説明をしました。また台風が及ぼす影響を紹介しながら、自然災害による被害を避けるための方法についても取り上げました。

          地震や津波と同じように、台風は発生を防ぐことはできません。しかし台風に対する知識を学んで、最新情報を手に入れることで被害を抑えるための行動をとることはできます。

          今後も日本列島に台風は接近・上陸してきます。今回の知識を参考にしながら、台風への理解を深めていきましょう。

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