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マイナンバーカードの普及を目指す政府は、2020年9月から、マイナンバーカードを使ってのキャッシュレス決済サービスで買い物をすると、最大5,000円分のポイントが還元される「マイナポイント」をスタートさせました。果たして政府の思惑通りに、マイナンバーカードの普及につながっていくのでしょうか?
コロナ禍で露呈してしまったのが、日本のデジタル後進国という実態です。10万円の特別低額給付金の給付申請にマイナンバーを使えば、スピーディーに給付されるとアピールしましたが、トラブル続出で大混乱を招き、マイナンバーでの申請を取り止める自治体が続出する始末でした。
2020年1月20日時点の普及率はわずか15.0%程度で、政権の要でもある麻生財務大臣にいたっては、「マイナンバーは使い勝手が悪く役に立たない」と発言していました。2020年7月1日時点では17.5%、8月1日時点で18.2%に増加しましたが、それでも普及率としては不十分です。
しかし、キャッシュレス化を目指す政府にとっては、なんとしてもキャッシュレス決済とマイナンバーを紐付けることで「マイナンバーカード」の普及を狙いたいところ。
そこで、マイナンバーとキャッシュレス決済を紐付け、キャッシュレス決済サービスでチャージや買い物をすると、最大5,000円分のポイントが還元されるという「マイナポイント」を2020年9月からスタートさせました。
マイナポイントを受け取るためには、マイナンバーカードを使って予約・申し込みが必要です。手続きのための端末は、市区町村窓口・郵便局・コンビニ(マルチコピー機・ATM)・携帯ショップなど約9万か所に設置しています。
マイナポイントの対象になっているのは電子マネー、コード決済、プリペイドカード、クレジットカード、デビットカードなどのマイナポイント事業に登録しているキャッシュレス決済事業者ですが、マイナポイントが付与されるタイミングや還元されるのがポイントか残高など、わかりにくいという声が多くあります。
また、紐付けるサービスによっては、ポイント以外の特典を用意しているところもあるため、どれが自分にとって得なのかを見極める必要もありそうです。詳細はマイナポイント事業のWebサイト(/news/detail/3378/?url=https%3A%2F%2Fmynumbercard.point.soumu.go.jp%2Fabout%2F)で確認しましょう。
ところで、この最大で5,000円分のポイントが還元されるマイナポイント制度は、2021年3月までの期間限定です。さらに、先着約4,000万人が対象ですから、遅くなれば、ポイントが還元されない場合もあります。
それでも、申し込みはそれほど増えていません。その最大の理由は、キャッシュレスへの不信感ではないでしょうか。
ドコモ口座をはじめ、各種電子決済サービスで、不正に預金が引き出される問題が多発していることも、マイナンバーとキャッシュレス決済の紐づけを躊躇させる背景にあることは否めないでしょう。
顧客情報が流出する問題も、一向になくなりません。政府が、真剣にマイナンバーカードの普及を目指すのなら、5,000円分のポイントを還元するというオマケをつけるよりも先に、まず安全・安心を確保することが先決といえるのではないでしょうか。
事前のマイナポイント申請数は、予定の1/10以下にとどまっているそうです。特別定額給付金の給付申請での市区町村の窓口が混雑や、システム障害の発生などの懸念も払しょくされていません。しかも、マイナンバーカードならではの便利さも、それほど多くはありません。運転免許証や健康保険証の機能を持たせることも検討されているようですが、それも確定ではありません。
こう見ると、現段階でのメリットは、5,000円分の還元ポイントだけのようです。果たして、政府の目論見通りに普及が進むのでしょうか。
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