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医療・介護の新人育成│OJTが上手くいく現場、上手くいかない現場

公開日2021/01/06 更新日2021/01/07


医療・介護業界は、養成校を卒業後に必ずOJTの期間が必要となります。

学校で学んだ専門知識・技術は基礎的なものであり、現場では様々な応用力、対応力が求められるからです。

期待をこめて採用した新入職員が現場で活躍できるかどうかは、OJTの期間に適切な育成がなされるかどうかにかかっていると言っても過言ではありません。

私は、理学療法士として、病院、介護施設、在宅介護分野を経験してきました。

部下や学生の教育にも携わり、50名以上を指導してきました。

そこで見聞きしてきたこと、学んできたことをもとに、医師以外の医療、介護スタッフのOJTが上手くいくために重要なポイントについてまとめました。

まず重要なのは “その現場環境はOJTに適切か?”

ある介護施設の夕食後のことです。

その時間帯は、トイレの前には車椅子の行列ができ、洗面台には歯磨きの介助を待つ方が3人ほど。

夕食をまだ食べ終わらない方もおり、食事介助も必要です。3人の看護・介護スタッフが介助に当たります。そのとき、職員の大声が響き渡りました。

「何やってるの!そっちが先じゃないでしょ!○○さん歩いてるじゃないの!ちゃんと見なさいよ!」

ベテランの看護師が新入職員の介護士を大声で叱っているのです。

その介護施設はワンフロア30人ほどの利用者がおり、自分のことを自分でできる方は半数ほどで、トイレや歯磨きなどに介助が必要な方も半数ほどいらっしゃいます。

新人の介護士は、入所者の歯磨きのケアをしようとしていたのですが、近くにいた認知症の入所者が立ち上がってフラフラと歩き、トイレに行こうとしていたという状況でした。

その入所者は付き添いが必要な状態なのですが、介護士は他の方の歯磨きを続けていたため、先輩のベテラン看護師が遠くから大声で叫んだのでした。

新人介護士は、早番、遅番勤務に加えて夜勤も始めたばかり・・・。

その日は明らかに疲れた表情で、足取りもフラフラと帰りました。

その帰り道、「転んで顔をぶつけました。」と看護師長に電話がありました。

疲労がたまり、受け身もとれなかったのでしょうか。看護師長は、「明日は休んで病院に行くように」と伝えました。

今どき、そんな教育があるのか??

と思われるかもしれません。

数年前ですが、実際にあった状況です。

医療・介護の現場は、人手不足が深刻です。

大声を出したのは、普段は丁寧に利用者のケアに当る看護師です。

忙しさと、新人介護士が思ったように動かない焦りから、イライラがピークに達したのでしょう。

その大声で叱ったことは、新人介護士を追い詰めてしまうことになりました。

厚生労働省によると、新卒3年以内の大卒の離職率は医療・福祉で37.6%(全産業平均32.2%~「新規学卒就職者の離職状況(2014年3月卒業者の状況)」より~)と、新卒者の離職率が比較的多いようです。

そんな業界で、最も重要なのが、大切な新入職員を「どの現場に託すか?」なのです。

OJTといいながら現場では即戦力として働くことが要求されるような現場では、充分に力量がないばかりに、現場で力を発揮できず、疲労してしまうこともあります。

新入職員の教育にふさわしい、余裕があり教育体制の整った現場かどうかの検討がまず重要なのではないでしょうか?

トレーナーはもちろん、監督者は模範を示せ

では、上述したような忙しい状況のとき、トレーナーはどんな対応をしたらよかったのでしょうか?


記事提供元

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