公開日 /-create_datetime-/
2025年12月27日(土)~2026年1月4日(日)は年末年始休業のため、お問合せなどのご連絡は1月5日(月)以降になります。ご了承くださいませ。

2020年12月8日~14日にかけて、Manegyでは642名の回答者に対して、「RPAに関するアンケート」を実施しました。これからの働き方を大きく変える可能性があるRPAについて、ビジネスの現場がどのように感じているのか、RPAの現状を織り交ぜながら分析してみましょう。
目次【本記事の内容】
製造業の分野ではかなり前から、人間の作業を産業用ロボットが代行するようになりました。それを事務作業の分野にまで、つまりデスクワークにまで広げるという動きがRPAです。RPAは「Robotic Process Automation」の略で、今まで人の手で行われてきたさまざまな事務作業に、ソフトウェアロボットを導入する試みのことです。
ロボットとは言っても、産業用ロボットのように物理的な装置ではなく、あくまでもソフトウェア=アプリケーションの1種類です。RPAのアプリケーションは、これまで複数のアプリケーションを使い分けながら進めてきた事務作業を、完全に並列処理化することにより、煩雑なデータ入力~処理作業を大幅に効率化できます。
具体的には、データ入力の自動化や定型業務の自動化、データの収集や分析などを行います。さらに高度なRPAになると、ビッグデータをもとにソフトウェアロボットが、業務の分析から今後の予測まで人に代わって行うことが可能です。
ただし、RPAがまったく新しい作業手順を作り出すわけではありません。現状でRPAの主な役割は、事務処理を1つのシステムに統合することによる作業の自動化です。またそれ以外にも、データの収集と分析を自動で行うことや、システムの定期的なメンテナンスを行うことも可能です。今後はさらに広範囲な業務をこなすようになるかもしれません。
今回Manegyでは、RPAに関するアンケート調査を行いました。質問は4項目で、主にRPAの導入に関する基本的な内容です。ここから各項目ごとの結果について紹介します。
RPAがどういうものか知っているかという質問に対しては、「知っている」が44.9%に対して、「知らない」が55.1%と、依然としてRPAに対する認知度が低いことが分かりました。
他社の調査結果も参考にすると、大手企業では一部の業務にでもRPAを導入している割合は、全体の半分にまで達しているようですが、それ以外の企業では未だにRPAについて、言葉では聞いたことがあるものの、具体的な内容までは知らない人が多いようです。
勤務先の職場でRPAが導入されているかどうかという質問では、「自身の関連業務でRPAを導入している」という答えが10.6%で、「別の部署では導入している」という答えは24.0%でした。それに対して「RPAを導入していない」という答えは65.4%に達しています。
RPAについての知識は別にして、勤務先で導入しているという回答は34.6%で、全体の3分の1程度にとどまっています。ただし回答には「分からない」という答えも含まれており、導入している割合がもう少し増える可能性はあります。
では実際にRPAを導入している企業に対しての質問では、「RPAを導入して満足している」という答えは37.8%で、「不満」という答えが11.1%でした。最も多かった答えは、「どちらともいえない」の51.1%でした。
現在までに行われている他の調査でも指摘されているのは、大企業でさえ十分な導入効果を得られていないと感じていることです。また、導入はしたものの利用は業務の一部にとどまっているという意見も多いようです。
今回の調査では、「どちらともいえない」という答えが非常に多く、導入したことによるメリットが現状では十分に感じられない、という問題点があることを示唆しています。
最後にRPAを導入していない企業に対する質問では、「今後導入したい」という答えが37.4%で、「導入したいとは思わない」という答えは62.6%でした。今回の調査だけでみると、導入に消極的な意見が多数を占めています。
この回答を分析すると、1つはRPAについての知識が少ないため、導入の検討にまで至らないことが考えられます。もう1つは企業規模や現在の業務環境を考慮して、今のところは必要ないという結論に至ったのかもしれません。
新型コロナウィルスの影響によりテレワークが普及したことで、各企業は業務効率化の動きを加速させています。今後はこうした流れが、RPAの需要を押し上げる可能性があります。
現在国内のRPA市場は500億円規模にまで成長しており、今後3年間では800~900億円規模にまで拡大すると予測されています。それにともなって、RPAシステム提供に参入する企業も増え、これまでは大手企業向けのものが中心であったRPAサービスに中小企業向けの価格帯のものや、比較的導入が容易な業務特化型のRPAなども出てきています。将来的には大企業を中心にRPAが標準化され、徐々に関連企業などに導入の動きが広がるのかもしれません。
今回のアンケート結果を総括すると、RPAに関する認知度が予想外に低いことが分かりました。また、自身が関わる業務内に限っては、まだRPAは必要ないと考える人が多いようです。
特に導入したメリットを感じられない人が多いことと、今後の導入を考えていないという回答が非常に多いことからも、これからRPAが一般的になるまでには、かなりの時間が必要になると予測されるでしょう。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、最新情報や具体的対応は公式情報や専門家にご確認ください。詳細はご利用規約をご覧ください。
土地建物売買契約書の見直し方法と5つのチェックポイント
債権管理・入金消込効率化『Victory-ONE/G4』導入事例 ~入金消込の効率が飛躍的にアップ! ティーペック株式会社~
社宅管理業務の全体像がわかる!社宅管理業務フローガイド
【新卒エンジニア採用】内定承諾の決め手・辞退の本音
フランチャイズ契約を締結する前にチェックすべきポイントとは(加盟店の立場から)
旬刊『経理情報』2025年12月20日特大号(通巻No.1763)情報ダイジェスト/金融
非課税と不課税、免税の違いは?経理が迷いやすい課税区分をわかりやすく整理
「2026年の年賀状」 企業の6割超が「出さない」 年賀状に込める気持ちは、「関係維持」や「敬意」など
簿記1級はやめとけと言われる理由|勉強時間と取得メリットを解説
年末調整の“提出漏れ・控除証明書ミス”を防ぐチェックリスト
通勤車両/社用車の駐車場利用・管理におけるガバナンス見直しチェックガイド
契約不適合責任とは?売買契約書で 注意すべきポイントについて
新型コロナウィルス問題と見直しておきたい契約条項
-ホンネを引き出し離職要因を解明- 退職者インタビューサービス資料
弁護士業におけるスキャン代行活用事例
意外と間違えやすい「精算」と「清算」|意味や使い方の違いを分かりやすく解説!
賃上げ、何から始める? 補助金・税制・相談窓口など、中小企業庁の支援策をまとめた情報サイト
「企業間取引の“ムダ”をDXで断つ」――インフォマートが描く、業務改革の次なる進化とは
簿記2級で転職は有利になる?簿記2級で狙える年収や経理以外の転職先も紹介!
経理の志望動機【NG・OK例文付】経験者・未経験者別に徹底解説
公開日 /-create_datetime-/