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日本を拠点とする多くの企業の管理部門では、毎年6月が近づくと株主総会の準備に追われているのではないでしょうか。昨年は新型感染症の流行などがあり、事業にインパクトを与える出来事の多い一年でした。今回の株主総会では、株主から昨年のような緊急事態が損益にどのように影響したか、また今後の事業の展望についての質問が多く寄せられることが考えられます。今回は、株主総会に向けて管理部門が準備しておくべきことや、想定問答集の作成について解説します。
目次【本記事の内容】
海外の基準に合わせて1月〜12月末や10月〜9月末を会計年度にする企業も増えていますが、日本ではまだ多くの企業が4月〜3月末を会計年度としています。またほとんどの企業が、株主総会において権利を行使できる株主を定める「基準日」を事業年度末日にしているため、株主総会は6月に集中することになります(株主の権利行使は基準日から3カ月以内が有効と法令で定められている)。そのため企業の管理部門では、事業年度末日から6月の株主総会に向けて様々な準備が始まります。一般の企業では、通常以下のような準備を株主総会に向けて進めていきます。管理部門では、書類の準備や会議開催の段取りなどを遅滞なく進めなければなりません。
株主総会の議事進行には、一括上程方式と個別上程方式があります。一括上程方式は、事業報告や監査報告などの報告事項や議案をすべて上程した後に質疑応答を行って採決する方式です。個別上程方式は議案ごとに上程、質疑応答、採決を行う方式です。一括上程方式の場合には、以下のように議事が進行します。
昨年の新型感染症流行のような想定外の事態や、激しい景気の動きがあった場合には、その対応について株主から多くの質問が寄せられることも考えられます。上記の議事の中の質疑応答部分については、質問に対して迅速に回答するため、会計年度の状況に応じた想定問答集を作成しておくのが大切です。企業の業態によって違いはありますが、おおよそ以下のような事項を質問する株主が多いようです。
基本的には上記それぞれの社内担当が想定問答を作り、回答する内容については管理部門が一緒になって検討を行います。また今回のような新型感染症の流行など、通常ではない出来事については以下のような事項についても想定問答集に盛り込んでおくべきでしょう。
想定問答集の内容は、その企業の危機感を具現化したものだと言われます。実際には使われない回答が多いのも現実ですが、管理部門のビジネスセンスが問われる文書でもあります。決して疎かにせず、毎回更新しておきましょう。
株主総会における管理部門の仕事は、書類の準備や招集通知の発送だけでなく、当日は会場の設置から受付、撤収、株主総会後は議事録の作成や公告など枚挙に暇がありません。法令で定められた「やるべきこと」を粛々と進められるか否かは、管理部門の手腕にかかっています。株主総会のやるべきことを事前、当日、事後としっかり整理し、管理部門のスタッフ全員と協力しながら進めていきましょう。
※本記事の内容を参考にする際は、念のため専門家や関連省庁にご確認ください

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