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戦略人事とは、戦略的人的資源管理の略語です。
企業の経営目標や経営計画の実現と人的マネジメントを関連付ける人事であることから、従来の人事部の業務にはない視点だと、注目を集めています。
などについて見ていきましょう。
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目次【本記事の内容】
戦略人事とは「戦略的人的資源管理(Strategic Human Resources Management)」のこと。企業の経営戦略の目的達成を目指して、人的マネジメントを行っていくことを意味します。
企業が持つ、「ヒト・モノ・カネ」3つの経営資源。戦略的人的資源管理は、経営資源の一つ「ヒト」をクローズアップしたものです。
経営戦略の実現と経営資源の一つ「人的資源」のマネジメントを結び付け、人的資源を最大限活用して企業戦略という成果を最大化させることを、目的としています。
戦略人事という言葉が生まれる前にも、人材に関する業務を担当する部門として人事部門がありました。企業内に人事部が存在するのは、多くの企業では当たり前となっています。
しかし、従来の人事部が担当する業務と戦略人事には、その目的に違いがあるのです。
従来の人事部における戦略人事的側面というと、CoEとOPsしかありません。
戦略人事と類似する言葉に、人事戦略があります。人事戦略とは、「人的資源の一つである人材のマネジメントをどのように行うか、方向性を決定する」ことです。
※リクルートリクルートワークス研究所『Works vol.133』を参考に作成
戦略人事とは、経営目標を達成するための人材マネジメントを行うこと。戦略人事には、4つの機能や役割があります。
HRBPとは「人事」と「ビジネスパートナー」とで成り立つ言葉です。
ビジネスの成果を最大化するために、各事業部門と綿密な連携を取りながら、人的資源と組織づくりの観点からビジネスをマネジメントすることを意味します。
BPの役割は、
ことで、支援する相手は、2つあります。
まず、事業戦略の実現に向けて各部門のビジネスリーダーとやりとりを行います。
は、BPとビジネスリーダーが手を取り合って検討すべき課題です。
それとは別に、BPは各部門で仕事をする個々の従業員の良き理解者になる必要もあります。各事業部の従業員の相談窓口になるなど、個々の従業員に関しても広くサポートすることが求められています。
OD |
|
TD |
|
ODとTDはどちらが欠けても成り立ちません。表裏一体の関係といえるでしょう。
CoEとは、Center of Excellenceの頭文字を取ったもので人事に関わる専門領域に特化したコンサルティング機能のこと。
主にビジネスパートナーをサポートするもので、社内における人的資源の各専門領域において、企画や設計機能の役割を担っています。
採用活動を例に見ると、
という採用に関する具体的な計画を立てることが、CoEに課せられた役割です。CoEは、その他にもさまざまな制度設計や開発の役割を担っています。
《例》
OPsは、人的資源に関する実務のエキスパート。
各事業部門を横断するだけでなく地域的な壁も取り払い、コストを最適化し効率化を実現するためにシェアードサービス化、アウトソーシング化を推進します。
CoEが設計し構築した各種ソリューションを、実際に運用管理していくのが、OPsの任務。
定型業務である点からアウトソーシングしているといった場合には、アウトソーシング先の管理もOPsが行うのです。
OPsが行うことを採用活動を例に見ると、
などになります。
近年、企業における「人」に対する考え方が、投資すべき対象としての“人的資本(Human Capital)”というように大きく変化し、世界の金融市場では人的資本関連の情報開示ニーズ「ISO30414」が高まりをみせています。
人材データをタイムリーに『集約・見える化』→『戦略に活かし検証』→『開示する』という一連のサイクルを回していくために、タレントマネジメントシステム「カオナビ」を使った人材データの見える化とその活用について、デモを交えながらご紹介します。
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戦略人事に必要な要件についてご紹介いたします。
戦略人事は、人事部門内の最高責任者が担当します。
など、業務の幅は広範囲に及びます。人事の分野に関して幅広い専門知識と経験を保有するプロフェッショナルであることは、最低条件でしょう。
人事部門の専門的知識だけでなく、経営戦略や事業戦略についての深い理解も必要です。
戦略人事が実際に担っている具体的業務には、
などがあります。戦略人事が各事業部戦略の達成や目標実現、成長を人材面からサポートするには、
に関する深い理解は不可欠です。
成果力とは、平易な言葉で表せば「仕事のできる人」ということ。これは、人事部門の最高責任者に限らず、一般的なビジネスパーソンが持っているべき能力の一つです。
しかし、一般のビジネスパーソンに求められるレベルより高い水準を要求されるということは容易に察しがつくでしょう。成果力は、4つの分野で構成されています。
これらすべてで高レベルというのは困難かもしれません。しかし、可能な限り高いレベルで能力を維持できれば、他の能力にも影響を与えますし、相乗効果でより高い成果力を発揮できるでしょう。
成果力を構成する能力の1つ目は、課題把握能力や問題解決能力。
課題を把握し、解決する2つの能力は、目標達成に向けて努力をする際にポイントとなります。そもそも「課題」「問題」とは、設定した目標と現実とのギャップから生まれるもの。課題や問題を解決するということは、目標と現実のギャップを埋めていくためのベストな方法を導き出す作業です。
この作業では、
という3ステップにより完了します。
コミュニケーション力は、新卒採用の現場で最も重視される能力の一つ。
今、ビジネスの世界には、AIの技術革新やオートメーション化という急激な波が押し寄せています。しかし、ビジネスの基本は「人」と「人」の関係で成り立っているのです。
どんなに技術が進歩しようとも、ビジネスの世界では、人間の持つコミュニケーション力の重要性は不変といってもよいでしょう。AI技術はもちろん、語学力や専門知識も単なるツールでしかありません。
それらツールを適切かつ効果的に人対人の間で使いこなせるコミュニケーション力が備わっていなければ、どんなビジネスシーンでも交渉は暗礁に乗り上げます。
といった多面的で高レベルなコミュニケーション力が求められているのです。
リーダーシップも忘れてはなりません。リーダーシップとは、企業や各事業部門などの目標やビジョンを見据えて主体的、積極的に行動できる能力のこと。一般的にリーダーシップというと、経営者やプロジェクトチームの長など、組織のトップに立つ人物の行動規範のようにイメージすることも多いでしょう。
しかし、組織論でいうリーダーシップは、トップだけの行動規範で終わりません。組織のメンバーでもリーダーシップを発揮しながら目標に向かうことで、目標達成だけでなく周囲にも主体性や積極性、職場の雰囲気といったあらゆる面に良い刺激を与えます。
プロジェクトの進捗にも大きな良い影響を与え、チーム力の底上げにつながるでしょう。全従業員がどれだけリーダーシップを意識できるかは、成果を生み出すための大きな鍵となります。
グリットとは、「やり抜く力」のことで、4つの言葉の頭文字を取った言葉”GRIT”です。
グリットは、強い意志によって成り立っています。強い意志を個々人が持つとなると、不安も生まれるでしょう。しかし、チームでグリットを共有しフォローし合うことで効果を発揮します。
を明確にしてチーム全体で気持ちを高めていくとより効果的です。
また、グリットは一過性のものではありません。継続してこそ初めて効果が出て、その価値が向上することも頭に入れておきましょう。
3件の戦略人事の事例をご紹介します。ぜひ自社の戦略人事立案の参考にしてみてください。
戦略人事を導入している企業の例 |
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日清食品 | 次世代グローバル経営人材を育成する企業内大学を創設しグローバル経営人材の候補は200人に増加させた |
日立製作所 | 世界中の拠点にある各国各社ごとにバラバラだった人事制度や人事施策の標準化・統一化を行い、海外売上高比率は5割を超えるまでに成長させた |
味の素 | 働き方改革やタレントマネジメントの仕組みの充実により、日本人以外の100名以上を含め、合計300名を超える特定次期グローバルリーダー候補者の育成に成功した |
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