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管理部門が押さえておくべき社会保険料の計算方法

公開日2021/06/23 更新日2021/06/24


社会保険は、従業員の健康と安心を支える大切なものです。しかし、その保険料の計算は会社負担額と従業員負担額があり、間違えやすい計算の一つでもあります。従業員を守るためにも、管理部門が押さえておくべき計算方法のポイントを解説します。

会社と従業員が折半する社会保険と会社が全額負担する社会保険

社会保険は、加入者である従業員が病気やケガ、失業、災害、高齢など療養が必要になった場合や、働くことが困難になった場合などに支給される保険で、会社が給与から差し引いて納めています。

社会保険には、健康保険料、厚生年金保険料、介護保険料、雇用保険料、労災保険料があります。このうち、会社が全額負担するのが労災保険料で、それ以外の保険料は、会社と従業員双方が負担します。

社会保険の加入が義務付けられているのは、株式会社や有限会社などの法人(社長1人でも加入義務あり)で、個人事業でも5人以上の従業員を雇っていれば、社会保険に加入しなければなりません。

また、平成28年10月からは

  1. 週所定労働時間が20時間以上
  2. 1年以上続けて働く見込み
  3. 月給88,000円以上
  4. 被保険者となる人が501人以上の事業所に勤務
  5. 学生ではない

以上の5要件すべてに該当する従業員は、 健康保険と厚生年金保険の加入対象となり、正社員だけでなく、アルバイトやパートタイムも5要件に該当すれば加入義務が発生します。

対象外となるのは、所在地が一定でない事業所で働いている場合や、2か月以内の期間限定の雇用者、後期高齢者医療の対象となる75歳以上の人です。また、個人事業の農林水産業、自由業、宗教業、一部のサービス業なども社会保険加入の適用対象とはなりません。

社会保険料の計算方法

従業員と会社の双方が負担する各保険料は、「標準報酬月額 × 保険料率 ÷ 2」の計算式で算出します。“÷2”は、従業員と会社で折半するためです。計算そのものは、計算式に当てはめるだけですが、計算の基礎となる標準報酬月額の計算が複雑です。

標準報酬月額は、給与の平均額を等級表に当てはめたもので、毎年4月から6月の賃金をベースに決定します。毎年9月に改定を行い、原則として、1年間同じ標準報酬月額で保険料を計算します。

標準報酬月額算定基準となる賃金には基本給をはじめ、残業手当、家族手当、住宅手当、役職手当、通勤手当、年4回以上の賞与などが含まれます。例えば他の月よりも4〜6月に残業が多い場合は、標準報酬月額が上がり、それに応じて保険料も上がります。

標準報酬月額算定基準となる賃金に含まれないのは、祝い金・見舞金、出張旅費、年3回以下の賞与や退職手当などの臨時に支給されるものです。

報酬月額が変われば社会保険料も変わる

社会保険の加入が義務付けられている事業所は、毎年6月に標準報酬月額を見直して、決定した「算定基礎届」を7月10日までに提出しなければなりません。

ところが、4月に入社した新入社員の場合は、まだ給与の実績がありません。そのため、8月までは給与額を見積もり、その給与額に基づいて社会保険料を算出し、実際の給与に基づいて標準報酬月額を算出するのは9月からとなります。

また、9月以降の年度途中で基本給や諸手当などが変わり、標準報酬月額が年度の途中に変わる場合もあります。その場合、「被保険者報酬月額変更届」を提出しなければなりません。

報酬月額が変われば、社会保険料の計算も変わります。このように、状況に応じて保険料算出の基になる数字が変わり、再度計算をして変更のための書類を作成し、提出しなければなりません。

社会保険料は収入や年齢によって異なりますし、法改正などで料率や加入対象が変わることもあります。担当者は、従業員の健康と安心を支えるためにも、正確な保険料を算出するように十分注意する必要があります。

まとめ

社会保険料の計算は、複雑で手間がかかる作業でもあります。しかも、健康保険料のように毎年料率が変わるものもあり、担当者は法令改正の動きなどにも注意しておかなければなりません。複雑になればなるほど、計算ミスが発生する可能性も高まります。そうしたミスや担当者の負担を軽減するためにも、社会保険料を自動で計算できる専用ツールの導入を検討するのもいいかもしれません。

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