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日本の男性の家事・育児への参加割合は、先進諸国の中ではかなり低く、それが少子化の要因にもなっていると指摘されています。そこで、男性が産休や育休を取りやすくなるような制度を加えた「改正育児・介護休業法」が、6月の衆院本会議で可決、成立しました。果たして、この法改正によって男性の育休取得がしやすくなるのでしょうか。
4月16日「イクメン促進法案」とも呼ばれる、男性の育児休業取得を促進する育児・介護休業法と雇用保険法の改正法案が可決されました。その法改正のポイントやこれから増えるであろう育休希望の男性従業員に向けて、自社の体制づくりや事前に準備すべきことをお伝えします!
厚生労働省が発表した2019年の「雇用均等基本調査」によると、男性の育休取得率は7.48%です。政府は2025年までに30%まで引き上げる目標を掲げています。
その鍵となるのが、「改正育児・介護休業法」ですが、子どもが生まれてから8週間以内に最大4週間の休みを取得することが可能となり、企業に対しては、男性社員に育休取得の意思を確認することも義務化されました。
この「改正育児・介護休業法」によって、男性が育休・産休を取得するハードルが下がったように見えますが、しかし、実際に男性が育休を取得しやすくなるかどうかといえば、まだまだ“道のりは長くなりそう”という声の方が多いようです。
内閣府が発表した「新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査」によると、20代~30代の既婚男性で「育児休暇を取得しない」が42.2%、「1週間未満の取得」が17.1%、「1週間~2週間未満の取得」が8.9%、「1か月以上取得」が8.4%という結果でした。
子育て世代の男性が、1か月以上の育休休暇取得をためらう理由は、「職場に迷惑をかけたくないため」(37.2%)、「職場が、男性の育休取得を認めない雰囲気であるため」(32.9%)、「収入が減少してしまうため」(29.2%)などです。
育休取得には後ろめたさを感じる人がまだまだ多いようです。男性の育休取得を促進するためには、職場内での意識改革が必要不可欠のようです。
一方、同僚の男性が育休取得することに対しては、半数以上(53.9%)が「抵抗感はない」と回答しています。抵抗感を抱えている人は、女性(21.9%)に対して、男性(36.7%)となっており、女性よりも男性の方が抵抗感があるようです。
日本経済新聞がインターネット調査会社のマイボイスコムを通じて行った「男性の育休取得」調査でも、法改正によって男性が育休取得をしやすくなるかどうかは「まったく思わない」「あまり思わない」が55.4%と半数を超えています。
一方、男性が育休を取得しやすくなると「とても思う」と「やや思う」が36.2%で、「分からない」が8.4%でした。
男性が職場内の無理解を取得の壁と感じていることや、制度を利用しやすい職場環境が整わなければ取得は進まない、と考えていることが浮かび上がりました。
男性の育児取得率がなかなか上がらない理由には、それを容認する職場の雰囲気が大きく影響しているようですが、日本の企業の99%が中小企業ということも理由の一つです。
大企業に比べると、育休取得による業務量の増加や管理コストなどは、中小零細企業にとって大きな負担となります。
その負担を軽減するために、男性社員が育休を取得した企業に、出生時両立支援コース(子育てパパ支援助成金)という支援制度もあります。このような制度を積極的に使い、育休取得を後押しするような職場環境を整えていくことが望ましいでしょう。
男性の育休取得促進には、社会や職場の理解、そして家庭では、子育てがしやすい環境づくりが大切となります。そのためには、家事や育児の分担への意識も変えていく必要もあります。
日本人男性の働き方をめぐる議論は、これからも活発に進めていく必要があるでしょう。
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