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りそなHDが、共通の顔認証システムを構築する計画を発表しました。2022年には、銀行の実店舗で導入される予定です。
この顔認証システムの導入をする金融機関は、りそなHDが初めてのことです。実用化されれば、利用者はキャッシュカードがなくても、顔認証で銀行の手続きができるようになります。
ここでは、本事業についてわかりやすく解説します。また、なぜ積極的にプロジェクトを推進するのか、その背景についても紹介していきます。
りそなホールディングス(以下、りそなHD)は、銀行の店舗において、顔認証だけで入出金や振り込みができるシステムを2022年度中にも実用化する方針を発表しました。
これは利用者がキャッシュカードを持たずに、顔情報を登録した顔認証によって、銀行の各手続きができるシステムです。金融機関では初めての取り組みとして、注目を集めています。
2021年度中に実証実験を行い、来年度からりそな銀行や埼玉りそな銀行などの各店舗に導入していく予定です。実店舗だけでなく、インターネットバンキングでの利用も想定されています。
りそなHDはジェーシービー(JCB)、大日本印刷、パナソニックと4社連合を組み、共通の顔認証システムを構築する計画を立てています。
正式には、生体認証を活用した業界横断型プラットフォーム「顔認証マルチチャネルプラットフォーム」の事業化に向けた検討の開始に合意したことが、ニュースリリースとして公表されました。
(参照:りそなホールディングス:生体認証を活用した業界横断型プラットフォームへの取り組みについて)
プラットフォーム構築の背景には、政府が推進している「スーパーシティ」構想があります。
これはAIやビッグデータを活用し、新たな価値の創出や生活者の利便性の向上を目指していく「未来都市」プロジェクトです。
顔認証はこの構想の一環として注目され、手ぶらでスピーディーに買い物やサービス利用ができる環境づくりのために、各社がビジネス化に乗り出しています。
顔認証システムは、生体認証の1つです。生体認証は、バイオメトリクス認証と呼ばれており、指紋や静脈・声などの身体的特徴を使って、本人を特定する仕組みを指します。たとえば、オフィスや工場の入退室管理やPCへのアクセス管理に利用されています。
また、顔認証システムは、バイオメトリクス認証の中でも、完全な非接触型の認証が可能です。新型コロナウイルス感染対策としても需要が高まっており、以下のような場所で活用されています。
直近では、東京2020オリンピック競技大会において、選手・関係者らの日本への入国や競技会場への入場の効率化を図るために顔認証システムが使われています。
利点の多い顔認証システムですが、ほかの生体認証に比べると精度の低さやコストの高さが問題視されてきました。しかし近年では、技術開発が進んでおり、ディープラーニングされたAIによって精度の高い照合が実現しつつあります。その中で、りそなHDは「顔認証マルチチャネルプラットフォーム」の事業化に乗り出し、金融業界では一番乗りで、利用者のサービス向上に取り組もうとしているのです。
なぜ、りそなHDは「顔認証マルチチャネルプラットフォーム」の事業化を、どこの金融機関よりも率先して着目しているのでしょうか。
これは、2020年4月にスタートした新中期経営計画が関係しています。本計画において、りそなHDは「デジタル&データ」「デザイン思考」「オープン」の3つのドライバーを通じたビジネスモデル・経営基盤の次世代化を掲げています。
さらに注目すべきは、基本方針である「レゾナンス・モデルの確立」です。これは「お客さまのこまりごと・社会課題を起点に、従来の銀行の常識や枠組みにとらわれることなく、新しい発想、幅広いつながりが育む様々な「共鳴」を通じて、時代の変化に適合し、お客さまに新たな価値を提供」するという方針です。
(引用:りそなホールディングス・新たな中期経営計画について)
具体的には、スマホアプリの普及拡大(260万ダウンロード)、セミセルフ端末「クイックナビ」の導入などを実施してきました。
また、DX(デジタルトランスフォーメーション)を積極的に導入して銀行改革を進めていることが認められ、経済産業省と東京証券取引所による「DX銘柄2020」にも選出されています。
そして新たな一手が、「顔認証マルチチャネルプラットフォーム」の事業化です。このプロジェクトによって、顧客の利便性がさらに向上していくことが期待されています。
顔認証システムの導入によって、利用者はキャッシュカード不要で銀行手続きができます。その結果、利便性が高くなるだけではなく、キャッシュカードの紛失や不正利用される危険性も減ります。セキュリティ上の安全性が確保できれば、金融機関全体での顔認証が本格化するきっかけとして、さらに注目されることでしょう。
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