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業務提携と資本提携の違いとは?

公開日2018/10/03 更新日2018/10/03

経営に敏感な方は、業務提携や資本提携といった言葉はよく耳にするものと思います。会社はさまざまな手法で互いに助け合い、相乗効果によって発展させていこうと努力しますが、そもそも業務提携と資本提携にはどのような違いがあるのでしょうか。その違いと経営者の狙いなど、詳しく解説します。

業務提携と資本提携の違い

会社がそれぞれ手を取り合う提携の中に、業務提携と資本提携があります。

業務提携と資本提携の大きな違いは、資本の移動があるかないかというところにあります。技術や販売チャネルなどの提携を狙う業務提携と、一方もしくは双方が株式を取得して議決権を獲得する資本提携があり、それらを統合した資本業務提携もあります。

業務提携で双方の強みを活かす

業務提携では、多くが自社の強みと提携を希望する会社の強みを併せて、販売力や営業力、生産力などを上げるために行います。反して言えば、自社の弱い部門を提携先の強みでカバーするといった意味合いも併せ持ちます。

業務提携では資本の移動は行われず、提携する業務内容の契約、その後の業務遂行などで提携が行われます。一般的にも比較的耳にしやすい提携も、業務提携に含まれています。

【共同研究開発契約】

複数の技術者が集結し、それぞれの強みを活かしながら研究開発を行う契約です。技術提携の一種です。

【ライセンス契約】

ライセンスを保有する会社や個人に契約料を支払い、契約条件下において自由に使用する権利を付されるものです。ビジネスシーンでは頻繁に飛び交う技術提携の一種です。

【生産提携】

メーカーなどが製造過程における生産の一部を委託するものです。自社工場を有さない、ファブレスメーカーなどが頻繁に行う業務提携です。

契約には納品の際のトラブルを避けるため、原材料、製造工程、生産数、ライン稼働率、ロットアウトの水準など、細かな条件の提示が重要となります。また、受託側にとっても、不当な返品や受領拒否などがないよう、契約時にしっかり確認する必要があります。

【OEM契約】

メーカー(受託側)が、商標権を獲得している委託側の製品を製造する契約を言います。

【代理店契約】

委託側の製品やサービスを、代理として販売する契約を言います。モノの販売以外にも、保険の代理店などは、一般的にもよく見受けられます。

【フランチャイズ契約】

営業や販売の権利を有する親会社と加盟店が契約し、加盟店がその地域における独占的販売権を得る代わりに、特約料を支払うというものです。コンビニエンスストアやファストフード店、クリーニング店、学習塾など、一般的にもよく耳にし、目にする機会の多いものです。

フランチャイズ契約はすでにその製品やサービスのブランディングが確立されているケースがほとんどで、加盟者は特約料を支払うだけですぐにマーケットへ参入することが可能です。ただし全てが上手くいくというわけでもなく、地域性、社会的風潮、地域における競合店の有無など、加盟する際の慎重な判断が要されます。

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資本提携で関係性をより強固なものにする

資本提携では、資本の移動が行われます。すなわち、一方もしくは双方が株式を取得し、議決権を得るということになります。そのため、経営的に困難な場面があっても、両社共に乗り越えようとする、強固な関係性が構築されます。

上場会社同士の場合、複数の会社が第三者割当を増資し、それぞれの発行済株式を保有する、株式持ち合いのケースが多いと言われています。

また、それぞれが出資し合弁会社を設立するケースもあります。一方が未上場会社の場合、株式譲渡など上場会社のグループ入りが提携の形となる場合が多いようです。

前述の業務提携は契約の際労力はさほど要さず、巨額の資金も不要なケースがほとんどです。対して資本提携は株式の取得や合弁会社設立資金など、比較的大きな資金的負担が必要となる場合が多くあります。

さらに、業務提携は提携の終了時、比較的容易に契約解除が可能ですが、共に出資した合弁会社や確立された資本関係を解消するのにはたいへんな労力を要し、比較的提携の解消は困難とされています。

業務提携はデメリットがないのかと言えばそうでもなく、業務提携における最大のデメリットとしては、技術や情報の漏洩が挙げられます。

自社の技術や情報に関しては非常に厳しい管理体制の下、漏洩のリスクから守ることができていても、業務提携を行えば他社の管理下に自社の技術や情報を預ける状況に置かれます。自社の目の届かないところで漏洩が起き、トラブルになってしまうケースも存在します。

それぞれの会社が、どのような目的をもって提携を検討するかによって、業務提携や資本提携などの選択が決定されます。そして、ふたつの要素を併せ持った提携が資本業務提携であり、さまざまな相乗効果を得られる可能性を秘めています。さらに、相乗効果によって一方の株価が上昇すれば、保有株式の価値が上がり、実質的なインセンティブとなる可能性もあります。提携を検討する会社には、現在の保有資金や補強したい分野など、あらゆる観点から提携の形を決定する必要があると言えます。

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