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各企業において、会社都合による転勤を廃止する動きが強まっています。ワークライフバランス重視の働き方へと変化が起きていることが背景にあり、より社員一人ひとりに配慮した働き方へとシフトする動きがみられ、これまで以上にダイバーシティマネジメントの重要性も指摘されています。
ここでは、そうした「望まない転勤」をはじめとした働き方の変化に伴うメリットやデメリットに加え、なぜダイバーシティマネジメントが重要なのか、その疑問について解説していきます。
目次【本記事の内容】
つい最近まで、転勤といえばすべて会社都合によるものであって、社員個人で転勤の可否を決められることは非常にまれなことでした。
会社の指示で転勤をしなければならない場合は、よほどの理由がない限り転勤先に引っ越しをするか、場合によっては単身赴任という選択を強いられるのが当たり前のこととして捉えられてきました。
しかし近年では、時代に合ったワークライフバランスを重視する動きに伴って、会社都合による、いわゆる「望まない転勤」を廃止する企業が増えてきているといわれています。
企業が「望まない転勤」を廃止するということは、社員の意思で転勤や単身赴任の可否を選択できるようにシステムが変化してきたということになります。その背景には、ワークライフバランスを重視する時代の流れがあるようです。
一昔前とは違い、結婚や出産後もこれまでと変わらず働き続ける女性が増えています。また、高齢化によって介護と仕事を両立しなければならない世帯なども増加傾向にあり、企業側としても従来のように半強制的な転勤命令を出しにくい時代へと確実に変化しています。
過去には、転勤を拒むことで部署を異動させられたり出世の道が絶たれたりすることも珍しくなく、転勤をしないために、あえて非正規雇用を選ばざるを得ないケースもみられました。しかし、時代の変化に伴って社員一人ひとりの生活を尊重するような人事制度が重要視されてきているのです。
また、昨今のコロナ禍がそれにさらなる追い打ちをかけました。リモートワークが当たり前になった結果、地方への移住者も増加しています。さらにワーケーションに対する認知度の拡大も相まって、ワークスタイル自体が大きな変貌を遂げたことも、「望まない転勤」を廃止する一つのきっかけになったといわれています。
これまで半強制的に行われてきた転勤命令を廃止する企業が増えていることは、働く側にとっては「転勤のことを考えずに働ける」・「ずっと地元で働ける」などのメリットがあります。
では、それによって企業側にはどのようなメリットがあるのでしょうか。
●人材確保が容易になる
第一のメリットは人材確保が容易になることでしょう。転勤があることによって入社を避ける人もいたでしょうし、先述したように転勤を避けるために非正規雇用で働かざるを得ないという人だって少なくありません。
しかし、社員の希望に沿って転勤を決められるのであれば、入社希望者が増加することは確実ですし、優秀な人材の確保はこれまで以上に容易になります。
●上司と部下とのコミュニケーション増加
社員の希望に沿った働き方ができるということは、上司はこれまで以上に部下一人ひとりと向き合う必要があります。それによるコミュニケーションの増加によって、組織としてまとまりが良くなり、円滑に仕事を進めていけるというベネフィットも生まれます。
ただしその場合、部下から接してくる機会を待つ従来のような上辺だけのコミュニケーションではなく、上司から積極的にコミュニケーションを図っていく必要があります。つまり、ダイバーシティマネジメントがこれまで以上に強い意味をもつようになるのです。
逆に、個人に合わせてしまうことが「甘やかし」と捉えられてしまうこともあります。半強制的な転勤を廃止することで個人の成長機会を奪ってしまうなど、働き方を社員ファーストへと転換していくことによるデメリットも指摘されています。
●出会いや経験による成長が期待できない
転勤が、個人としての生き方を大きく変えてくれるきっかけとなるケースも珍しくありません。さまざまな人と接点を持ち、これまでとは違う経験を重ねていくことができます。
それに伴い、人としても成長していくことができ、これまでは気付かなかった新しい可能性が芽生えることもあります。そうした機会が減ることは、同時に企業の成長機会をも失ってしまうことに繋がりかねません。
●自らキャリアを切り拓いていくチャンスがない
転勤などを通して経験や出会いを重ねていくことによって想像力や創造力、より広い視野などを養うことが期待できます。
しかし、その機会がなくなることで、社員としてのキャリアを切り拓いていくこともままならなくなる可能性もあります。
●仕事を部下に押し付けることが困難になる
これまではトップダウン型で通用した業務も、社員ファーストへと偏り過ぎてしまうことで難しくなります。
部下の都合に沿っておらず「一方的な押し付け」とされてしまうと、業務の進行に悪影響を及ぼしかねません。
今はまだ大手企業に限られるとはいえ、「望まない転勤の廃止」が広がっていくことで従来とは異なる社員ファーストの時代へと突入していきます。
社員一人ひとりの事情に配慮した人事が求められるため、人事組織の改編を余儀なくされるケースも増えていくかもしれません。
特に、上司によるダイバーシティマネジメントの重要性は外すことのできない課題と言っても過言ではなく、これまで以上に「上司力」が問われることは必至となりそうです。
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