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ユニオンとは、連合・同盟という意味をもち、労働の場面においては組合・労働組合を意味します。最近では、業界の労働条件改善にむけ、飲食店ユニオン内に「回転寿司ユニオン」が誕生したとして話題になりました。
本記事では、ユニオンとは何か、企業別組合との違いや目的、加入方法、組織する方法など、ユニオンの活用方法をわかりやすく解説します。
目次【本記事の内容】
ユニオンとは、企業の垣根を越えた労働者で結成される労働組合のことです。
後の項目で解説しますが、労働組合は大きく「企業別組合」と「ユニオン」に分けられます。ユニオンは、一般的にイメージされる「企業内の労働組合」ではなく、「企業外の労働組合」です。
自らの業種や相談目的などに合ったユニオンを探して組合員になることで、個別に労働紛争することなく、ユニオンが団体交渉を行ってくれます。
それでは、ユニオンと企業別組合との違いや目的などについて詳しく見ていきましょう。
●ユニオンと企業別組合の違い
ユニオンと企業別組合における決定的な違いは、別の会社で働く労働者らが加入・結成できる点です。
企業別組合は、同じ会社の労働者が組合員となって組織されていますが、ユニオンは別々の会社に勤める労働者によって組織されており、同業種・同地域、場合によっては全国的な規模で労働者が団結して結成されるのが特徴です。
●ユニオンの目的
ユニオンは労働組合であることから、企業別組合同様に労働者の権利を守るのが目的です。
労働者の権利には、「労働三権」と呼ばれる三つの権利があります。
1.団結権
2.団体交渉権
3.団体行動権
具体的なユニオンの目的は、労使間でのトラブル解決、労働者の地位・労働環境の向上、賃金交渉などについて、上記の労働三権を用いて労働者の権利を守ります。
一般的なユニオンは同じ業界の労働者で組織されているため、業界全体の健全化を目指す役割も担っています。
また、中小企業などでは「会社内に企業別組合がない」、あったとしても雇用主側に傾いて団体交渉を嫌がる「御用組合」になっていることもあるでしょう。
個人的な交渉は雇用主から無視されたり懲戒処分を受けたりすることがあります。
しかし、団体交渉権などの三権をもつユニオンからの交渉に対しては、雇用主は無視することができない仕組みです。
ユニオンに加入するには、インターネット検索が便利です。「●●(業界名) ユニオン」と入力するとよいでしょう。
たとえば、「美容 ユニオン」「保育 ユニオン」などを検索窓に入力すると、いくつかのユニオンが表示されます。もし、検索結果がユニオンと関係ない場合は、「美容業界 ユニオン」などと「業界」の二文字を加えてみましょう。
ほかにも、「困りごと ユニオン」と入れて検索すると、目的や加入要件などを満たすユニオンが見つかる場合もあります
困りごとの一例として、ブラックバイトやいじめで困っていれば、「ブラックバイト ユニオン」や「いじめ ユニオン」と入力してみてください。
また、同業界の労働者で組織されるユニオンが一般的ですが、業種・職種を問わずに総合的にサポートするユニオンもあります。
なお、ユニオンのHPには活動目的のほか、加入費・組合費などの加入要件が記載されているので、要件を満たしているかも確認してください。
正社員だけでなく、アルバイト・パートなど雇用形態を問わずに加入できるユニオンや、学生のみを対象にしたユニオンもあります。ただし、ユニオンによっては自分の希望に沿わない活動をしている場合もあるため、複数のユニオンがあれば、比較検討してから加入しましょう。
労働組合であるユニオンは、労働組合法によって規律される組織です。
四つの「労働組合の条件」を満たせば、どのような雇用形態であっても、自主的に自由にユニオンを組織できます。
1.労働者が主体となって組織すること
2.労働者が自ら進んで結成すること
3.労働条件の維持・改善を主目的とすること
4.組合規約に必要な取り決め事項を含むこと
ユニオンを組織する一般的な流れは次のとおりですが、並行しての活動や順序が入れ替わることもあります。
1:決意表明
発起人を含めた労働者2人以上の合意による決意表明
2:結成準備
組合加入の呼びかけ
労働組合法に則した組合規約作成
作成規約に基づく意思決定機関を組成
要求案の作成
結成大会の準備
3:結成大会
結成大会を実施し、規約・意思決定機関・予算などの承認決議を経て、ユニオン組織形成が完了
このようなステップを踏むことで、法的にユニオンとしての権利を行使できるようになり、要求提出や団体交渉などを行えます。
また、規約などの書類作成は必要なものの、公的機関や会社等への届出は不要です。
ただし、労働組合法上の条件を満たす必要があります。
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ユニオンとは企業外の労働組合のことで、労働者の権利を守るのが目的です。ユニオンに加入するには、ユニオンが提示する要件を満たす必要があります。また、「労働組合の条件」を守れば、ユニオンを結成できます。雇用形態の縛りがないため、近年ではフリーターやアルバイトたちが組織するユニオンも生まれています。自社の労働組合が軟弱化している場合にも、ユニオンを上手に活用してください。
■参考サイト
大企業の健保組合の負担増?政府が検討している方針を解説
健康保険組合の負傷原因照会について:専門家の回答は?
労働組合とストライキ
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