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企業が勝ち続けていくためには、管理部門の生産性向上に取り組み、利益を生み出せる組織へと変革できるかどうかにかかっているとされています。
そのため、人的資本経営やリスキリングに力を入れる企業が増えています。
こうした動きを管理業務に従事する社員は、どのように受け止めているのでしょうか。
企業活動を側面からサポートするのが総務や人事など、いわゆるバックオフィスと呼ばれる管理部門の主たる役割です。企業活動の最前線に立つ営業や製造部門と違って、数字としての成果が見えにくいだけに、どちらかといえば“裏方”というイメージが強い部門です。
しかし、社員が意欲的に働ける制度設計や、社員が最大限に能力を発揮できる人員配置など、会社全体の生産性向上につながる重要な役割を担っていることが、あらためて見直されています。
つまり、管理部門の社員には、事務的なスキルだけではなく、職場の人間関係構築や労働環境の改善、さらに、労使双方の意見を調整する能力なども幅広く求められます。
それらに応じるためには、管理部門担当者はさまざまスキルを磨いていかなければなりません。株式会社ラフター(https://www.laugh-ter.com)が実施した「事務職のスキルとキャリアに関する意識調査*」によると、管理業務に就く前に「勉強しておけばよかった」と91%が感じていることがわかりました。
*調査概要
調査対象:事務職経験者の20~30代の女性
調査日:2022年10月
調査機関:自社調査
調査方法:インターネットによる任意回答
調査人数:100人
では、どのような勉強をしておけばよかったと感じているのかを見ていきましょう。もっとも多かったのがoffice系ツール、タイピング、PC関連などのOAスキルで、自分で何かしらのスキルを身につけようと思っている割合は83%にものぼります。
実際に業務をこなすうえで、スケジュール調整やタスク管理でとまどうことが多いため、OAスキル習得への意欲が高くなっているようです。OAスキルを磨くことが事務職のスキルアップとなっていることが、この調査結果から明らかになりました。
しかし、管理部門担当者に求められるのは、OAスキルだけではありません。“戦略総務”という概念が注目されているように、管理部門が経営戦略立案などにも積極的にかかわっていくことが、より重要となっています。
デジタルツールやアプリを器用に使いこなす事務処理能力は、もちろん管理部門の業務には必要です。しかし、このような事務処理能力は、慣れてしまえば誰でも一定のレベルに達することができるものです。
そのため、将来のキャリアアッププランを描きづらく、事務職の評価が低いことが、バックオフィス部門の「悩み」となっていることも、調査結果から浮かび上がっています。
実に事務職の90%が、キャリアについての悩みを抱えていることも明らかになりました。しかも8割以上がなんらかのスキルを身につけたいと思っているにもかかわらず、そのうちの4割近くの39%が、「どのようなスキルを身につけるべきかわからない」とも回答しています。
成果を数字で表すことが難しい管理部門のコストは平均11.7%で、年々増加する傾向を示しています。人的資本経営など人への投資も、これからの大きな経営課題で、コストはますます増加することが見込まれるでしょう。
不透明な経済情勢が続き、企業が収益を上げていくことがなかなか難しくなっています。コストセンターとも呼ばれる管理部門のコストをカットするのか、それともかけたコストに見合う利益を生み出す部門に転換していくのかが、企業が持続的な成長を続けていくためのカギを握ることになりそうです。
企業活動を側面からサポートするバックオフィス部門の評価が低く、キャリアアップすら描けない状態にあるとすれば、企業の成長に赤信号が灯ることにもなりかねません。バックオフィス部門が利益を生み出すように変えていくためには、事務職人材のリスキリングを推進する必要があるとともに、企業においての役割を明確化することも大切なようです。
【参考URL】
PR TIMES 事務職のスキルとキャリアに関する意識調査をラフターが実施
*本アンケート結果を引用する場合は「株式会社ラフター」のURL( https://www.laugh-ter.com )を使用してください。
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