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わたしたちが普段利用する金融機関には、銀行や信用金庫など、さまざまな組織があります。お金を預けたり、引き出したり、あるいは融資を受けたりといったサービスは、銀行も信用金庫も同じですが、両者は何が違うのでしょうか。
ここでは銀行と信用金庫の違いや、それぞれの特色について解説していきます。
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銀行は株式会社、信用金庫は非営利法人
銀行と信用金庫の最大の違いは組織形態にあります。銀行が株式会社であるのに対し、信用金庫は非営利法人の協同組織となっています。
銀行は株式会社である以上、一般の企業と同様に株主の利益を優先して事業をおこないます。一方、信用金庫は地域の人々が利用者(預金者)や会員となって出資をおこない、地域社会の利益を優先して事業を展開する組織です。
設立の根拠となる法律も、銀行は銀行法、信用金庫は信用金庫法と異なっています。
銀行の場合は、法律で業務範囲に制限が設けられていないこともあり、全国的に事業を展開して大企業を対象に取引をおこなうことがメインの業務となっています。これに対して信用金庫の場合は、下記のように会員の資格が限定されています。
信用金庫の設立の根拠となる信用金庫法には、設立の目的は「地域で集めた資金を地域の中小企業と個人に還元することにより、地域社会の発展に寄与する」と記載されています。つまり、信用金庫は「地域でお金を集めて、地域の人々のために使う」ための協同組織といえるのです。
都市銀行と地方銀行、信用金庫と信用組合の違いは?
ところで、銀行は、東京や大阪などの大都市に本店のある都市銀行と、各都道府県に本店を持つ地方銀行に分けることができます。地方銀行とは、通常全国地方銀行協会に加盟している銀行を指しますが、都市銀行と地方銀行では、業務の性質が異なります。
都市銀行は2018年10月現在、国内には4つしか存在していません。銀行コード順にいうと、みずほ銀行・三菱UFJ銀行・三井住友銀行・りそな銀行がそれにあたります。これに埼玉りそな銀行を加えて、都市銀行を5つとする場合もあります。
都市銀行うち、みずほ銀行・三菱UFJ銀行・三井住友銀行は「3大メガバンク」と呼ばれることもあります。2000年代に多くの都市銀行が分割・合併・統合を繰り返し、現在のようなメガバンクが誕生したのは記憶に新しいところです。
こうしたメガバンクを主とする都市銀行は、全国的に事業を展開しているので、国内に住む人なら誰でも知っている存在でしょう。
一方、地方銀行は各都道府県にだいたい1~2行の割合で本店が存在していますが、なかには静岡県(3行)や福岡県(4行)のようにさらに多くの本店を擁する地域もあります。
地方銀行は都市銀行とは違い、その地方にある企業や行政機関、地域の住民をおもな取引の対象としているため、他の都道府県に住む人には存在があまり知られていない場合も多いようです。
信用金庫は上記の地方銀行よりも、さらに地域に密着した事業を展開している組織といえますが、信用金庫とよく似た性質を持つ金融機関に信用組合があります。
信用組合も非営利の協同組織であるという点は信用金庫とおなじですが、根拠となる法律や組合員(会員)の資格などが異なります。
信用組合の根拠法は、「中小企業等協同組合法」や「協同組合による金融事業に関する法律」であり、組合員(会員)の資格について、その地域に住む人やその地域で働く人が対象となっている点は信用金庫と同様です。しかし、事業者については「地区内に事業所を有する資本金3億円以下または従業員300人以下の事業者(卸売業は100人または1億円、小売業は50人または5千万円、サービス業は100人または5千万円)」と、信用組合ではより小規模の事業者が対象となっている点が、信用金庫と異なります。
また信用金庫では、預金についての制限はありませんが、信用組合では預金は原則として組合員を対象としており、組合員以外からの預金は預金・定期積金の総額の20%以内に制限されています。こうした点を見ると信用組合は、信用金庫よりも小規模で、より組合員による運営を基本とした金融機関といえるでしょう。
なお信用金庫も信用組合も、組合員(会員)以外の人への融資については制限を設けていますが、このあたりも融資の対象に制限を設けていない銀行との大きな違いといえるでしょう。
まとめ
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信用金庫や信用組合は非営利法人という性質上、大きな利益が出せないかわりに、「地域のみんなでお互いにお金を出しあって助けあう」という性質の強い金融機関といえます。
また銀行も信用金庫もお金を預けたり、ローンを借りたり、投資信託などの資産運用をおこなったりというサービスには大きな違いはありませんが、金利や手数料、細かなサービスについては異なる面も多く見られます。
地域の企業で働く人や地域に愛着を持つ人であれば、金融機関を選ぶ際に銀行と信用金庫のサービスや金利について詳しく調べたうえで、信用金庫や信用組合を選択肢に入れるのもいいかもしれません。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、最新情報や具体的対応は公式情報や専門家にご確認ください。詳細はご利用規約をご覧ください。
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