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環境省は、2023年4月25日の報道資料で、「令和5年(2023年)度のクールビズ」について発表しました。第1次小泉第2次改造内閣にて、2005年からクールビズはスタートしました。昨今重視されている「サステナビリティ」との相性も相まって、より注目度が高まっています。
今回は、令和5年度のクールビズについて考えてみます。
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クールビズは、いわゆる「軽装キャンペーン」であり、環境対策を目的として行われているものです。2005年に、小池百合子氏が環境大臣を勤める環境省主導の下、導入が進められました。
「日本で流行るかどうかは未知数」といわれていましたが、2005年のユーキャン新語・流行語大賞のトップ10に選出されるなど、社会現象を巻き起こしています。
服装の軽装化とは、具体的に「ノーネクタイ」や「ノージャケット」「半袖シャツ」などの着用をメインとし、夏の28℃以上の室温に対応できるようにするものです。環境省が奨励しているわけではありませんが、「チノパン」「スニーカー」「かりゆしウェア」などのファッションも可としています。
2012年には、環境省によって「スーパークールビズ」が打ち出され、より幅広い軽装が可能となりました。「ポロシャツ」「アロハシャツ」「Tシャツ」など、服装の自由度がより高くなっています。ただし、もちろん上記は環境省が定義しているものであり、すべての職場で自由な服装が許されているわけではありません(最終的には就業規則を参照します)。
令和になってクールビズがさらに注目されている理由は、当初の目的である「環境対策」の重要性がより高まったためです。2050年カーボンニュートラルや、2030年度削減目標の実現に向けて、大幅な温室効果ガス削減を実現しなければなりません。
カーボンニュートラルとは、温室効果ガスの排出を「全体としてゼロ」にすることです。温室効果ガスを一切出さないということではなく、森林などによる吸収量を差し引いて、合計を実質的にゼロにするといった意味になります。
2030年度削減目標とは、2021年に閣議決定された地球温暖化対策計画であり、温室効果ガスの46%削減(2013年度比)を目指すことです。こうした環境対策を実現するためには、冷房に頼りすぎるのではなく、室内28℃を基準として軽装で仕事に取り組めるのが理想となります。
環境省が設定している適切な室温は28℃です。「建築物における衛生的環境の確保に関する法律施行令」と、労働安全衛生法の「事務所衛生基準規則」で定められた室温設定の範囲(17℃以上28℃以下)が根拠となっています。
ここでの28℃とは、エアコンの設定温度ではありません。オフィスに日が差しているかどうかやPCなどの熱源の影響、さらに人によって体感温度も大きく異なることから、従業員の状態を見つつ柔軟に設定するのが望ましいとされています。
環境省によれば、「ジャケットを脱いでネクタイを外すと体感温度が2℃下がる」とされています。つまりクールビズの特徴を理解するには、28℃の室温で働くというよりも、「26℃(もしくはそれ以下)の体感温度で働く」と考えた方が適切です。
クールビズは「軽装」をメインとした取り組みではありますが、服装以外にもさまざまな方法があります。ここでは、オフィスにおけるクールビズの導入事例を紹介します。
まずは「うちわや扇子の利用」です。自分の体を仰ぐことによって、体感温度を下げられます。従業員が自分で用意するのもよいですが、会社内で自由に配布するといった取り組みをしてみても面白いかもしれません。
また、「ブラインドや断熱シートの利用」は、室温上昇を抑えられる取り組みです。オフィスの窓の向きや、日光が差し込んでくる時間に合わせて、効果的に利用できるとよいでしょう。
「髪型」も、快適に働くために重要な要素です。男性であれば、短く切りそろえた髪にするだけでも、体感温度が大きく変わってきます。女性でも、アップスタイルなどの夏らしい髪型にすることで、すっきりとした印象になります。
「使わない機器の電源をオフにする」ことも、クールビズを達成するための重要な取り組みです。使っていない照明やOA機器は、なるべくオフにして、熱源を最小限に減らすことが重要になります。
「さまざまなグッズを活用する」のもよいでしょう。たとえば、首に巻きつけるような冷感グッズは、さまざまなメーカーから販売されています。他にも通気性のよいデスクチェアの導入など、体感温度を上げないための取り組みが重要です。
クールビズは「環境対策の軽装化キャンペーン」としてスタートしました。昨今ではカーボンニュートラルや温室効果ガス削減目標などの存在もあり、より重要度が高まっています。
オフィスだけでなく「家庭」でクールビズを意識することも重要です。「冷房使用時にドアや窓をしっかり閉める」「涼しい印象を与えるアイテムをそろえる」など、さまざまな取り組みを始めてみるとよいでしょう。
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