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「総務」と聞くと、「何をしている部門なのか不明」「雑用係」「誰でもできる仕事」というイメージをもつ人もいるのではないでしょうか。
実際、総務部門で働いている人269人を対象に実施されたアンケート調査では、「総務の仕事は正当に評価されていると思いますか」との問いに、「あまり評価されていない」「全く評価されていない」との回答した人の割合は合計で7割以上に上っています。
そこで今回は、総務部門のあり方について深掘りして考えてみましょう。
目次【本記事の内容】
総務の仕事内容は広範囲にわたり、基本的には他の部門が行わない仕事全般が総務の担当範囲となります。具体的には以下のような業務が含まれます。
文房具などの各種消耗品、パソコン、電話、椅子や机など、企業内で使用している備品の管理を行います。残数確認を適宜行い、不足したものについてはその都度発注もします。パソコン、コピー機が故障した際は、修理の手配をするのも総務の仕事です。
従業員の職場を管理し、照明・空調の調整、防災設備の設置、清掃業者の手配などを行います。職場内に観葉植物などが置かれているときは、その手入れもします。法律に則した防災設備を用意することも総務の役割です。
企業が行うイベントには、主に顧客向けと従業員向けの2種類があります。顧客向けのものは広告活動の一環として行われ、営業部門・マーケティング部門などが担当しますが、従業員向けのイベントは総務が企画・運営を担います。具体的には、入社式、社員旅行、社内運動会、忘年会、新年会などです。当日は総務のスタッフが司会進行を行います。イベント開催に合わせて、従業員への周知も必要です。
契約の締結業務は他の部門が行い、たとえば取引契約であれば営業部門、雇用契約であれば人事部門が行いますが、締結時に作成した契約書の管理は総務の担当です。書類によっては、法律によって保管期間が決まっているため、紛失しないように注意して保管する必要があります。大手企業であれば契約書の作成、内容確認は法務部門がしますが、企業内に法務部門がない場合は、総務部門が担当することも多いです。
来客者や電話があったとき、最初に対応するのは総務の仕事です。担当者への連絡、 入館の手続きの対応などを行います。会議室や応接室への案内、お茶出しなども総務部門で行うのが通例です。
総務部門で働くには特別専門的な能力は求められませんが、「総務に向いている」と考えられるスキルがあります。
総務は顧客、契約社員、取引先などの外部の人間と連絡を取ったり、社内の各部署と連絡を取ったりすることが日常茶飯事です。社内外の多くの人と関係を築く必要があり、コミュニケーションが苦手な人だと、日々の業務にストレスを感じてしまいます。また、とくに外部の人と会うときは言葉遣いや礼儀に気を付ける必要があり、その点の理解度も必要です。
近年、契約書の管理や備品の在庫管理・発注業務は、パソコンを使用して行います。Word、Excelの基本知識を抑えていると、スムーズに日常業務をこなせるでしょう。高度な知識は必要ありませんが、ワープロソフト・表計算ソフトの入門書レベルの内容は理解しておく必要があります。
総務の仕事は多岐にわたり、複数の業務を同時並行的にこなしていく必要があります。社内外から突発的な依頼や問い合わせが殺到し、トラブルがあればその対処も行うことになるので、素早い状況判断、優先順位付けができる能力が求められます。
総務の業務内容や求められるスキルを一見すると、イメージ通りの雑用係のようにも見えるかもしれません。しかし近年では、総務に対する見方が大きく変貌しつつあります。その典型例ともいえるのが、「戦略総務」という概念への注目度の高まりです。
戦略総務とは、従来の総務に求められる役割を果たしながら、企業が直面している経営課題を総務の視点から解決しようとする考え方です。
たとえば企業経営においては、コスト削減や業務効率化は重要な課題になります。総務部門はルーティン業務の中で消耗品や備品の管理、オフィスの照明・空調管理などを担うので、コストの削減という点で、経営課題の解決に貢献できる面が多くあるといえます。
同様に業務効率化という点でも、職場環境を働きやすいレイアウトにする、従業員の健康管理を充実させて体調不良による休職者を減らす、社内の安全・衛生管理を徹底して従業委員の怪我・病気の発生率を減らす、といったことなどを通して、経営課題の解決に貢献が可能です。
「足りなくなったから補う」「故障したから直す」といった、対応業務・消極的業務を終始するなら、総務は従来のイメージ通り「雑用係」という位置づけとなります。しかし、経営課題の解決に貢献することを重視し、企業の売上・利益率向上につなげようとする視点をもって総務の業務を見直すと、総務が果たせる役割は多いのです。
そのような意識をもって総務部門の業務内容を再編することで、企業内における総務の重要性は大きく向上するでしょう。
戦略総務を実現していくには、総務部門におけるどのような業務・行動が企業の経営課題につながるかを検討し、日常業務における優先順位を再構築することも必要です。また、社内外の情報に対するアンテナを張り巡らせ、他社の良い取り組みを積極的に取り入れたり、企業内から生じている要望・ニーズをいち早く汲み取ったりすることも大切になります。
総務部門はその業務内容上、部門横断的に幅広い人間関係を築くことができます。経営トップ層が見えていない各部門の現場の課題を、総務であれば気づけるということもあるでしょう。総務部門の管理職は、現場と経営トップ層の調整役という意識をもつことも重要といえます。
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