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首都圏の中学受験者数は年々増加しており、昨年2023年の入試では過去最高を更新しました。東京23区内には、私立中学校への進学率が50%に迫る区もあります。Manegyをご覧の管理部門や士業の方々にも、年頃のお子様がいる方も多いのではないでしょうか?今回は、気になる教育費も含めた中学受験事情を紹介します。
目次【本記事の内容】
首都圏模試センターの集計によると、2023年の中学受験者数は私立と公立を合わせて52,600人、受験率17.9%とともに過去最高を記録しました。受験者数は2015年から9年連続で増加を続けており、今や首都圏では5人に1人が中学受験をしていることになります。
私立中学校への進学率は、文京区が49.5%でトップで、中央区の43.14%、港区の42.47%と続いています。東京ではこの3区を含めた合計11の区で進学率が3割を超えています。
過去のデータをみると、受験者数が50,000人を超えたのは、バブル景気だった1991年とゆとり教育が始まって5年後の2007年との2回です。なぜいま、中学受験率は増加傾向にあるのでしょうか。
増加の背景には、中学校に進学する子どもたちを抱える30~40代の親世代が、グローバル化の進展など、急激な社会の変化を自らが経験してきたという事情があります。終身雇用が崩壊した現在、早期から我が子に専門的スキルや語学力などを身につけてほしいと考えているのです。
また中学校側の取り組み方も、進学先の選択に大きく関わっています。大学進学に向けた授業が充実しているだけでなく、英会話のオンライン授業をとり入れたり、発展的なプログラミング授業を実施したりするなど、将来につながる学習を導入することには、公立よりも私立中学校のほうが積極的です。保護者は自分の子どもに、社会に出てからすぐに役立つ知識や能力を身につけてほしいと願っているのでしょう。
子どもが中学受験対策を始めるのに適したタイミングは、小学校4年生頃だと言われます。大手の学習塾を利用して、月謝が2万円から4万円ほどになることも少なくありません。ほかにも夏休みや冬休みには特別講習もあり、3年間で平均して約200万円ほどが必要になるといわれています。
さらに、東京都の調査によると2024年度の都内私立中学校の平均学費は、初年度が入学金を含め100万9,362円と、平均で初めて100万円を超えました。実質賃金が伸びなていない中で、家計負担は着実に増えているようです。
増加する中学受験には、社会の変化を実感している親世代の期待や不安が大きく影響していると考えられます。中学受験が特別でなくなってきた首都圏では、ますます競争が激しくなりそうです。
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