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2024年2月6日、通信大手のKDDIがコンビニ大手のローソンに対して、TOB(株式公開買付)を実施すると発表しました。異業種間へのTOBに驚きの声があがっていますが、狙いはどこにあるのでしょうか?
目次【本記事の内容】
現在ローソンは50%の株式をもつ三菱商事の上場子会社であり、社長をはじめとする主要な経営陣も三菱系列で固めています。それに対してKDDIが保有するローソンの株式は現在2.1%ですが、4月をめどにTOBを開始して最終的には50%を取得する予定です。
今後ローソンは、三菱商事とKDDIの共同経営体制への移行を発表しております。KDDIのデジタル通信技術を活用し、次世代型コンビニのグローバル展開を目指します。三菱商事は自社のノウハウだけでは、これからのコンビニ業界で拡大を狙うことは難しいと考え、まったく業種の異なるKDDIと提携することで、ローソン経営の可能性を広げると説明しています。
今回のTOB発表には各業界で驚きの声があがっています。KDDIにとって5,000億円近い投資に見合うメリットがあるのか、専門家の間でも意見が分かれています。KDDI、ローソン、三菱商事の3社による共同会見では、提携による業績面での影響や今後の具体的な施策について明言されなかったため、投資額に見合う効果があるのか判断が難しいという指摘があります。
一方で、非常に興味深い点を指摘する専門家もいます。
現在スマホ市場におけるKDDIのシェアは約27%です。スマホユーザーの約4分の1にあたる情報、いわゆるビッグデータをKDDIが管理していることになります。これだけの巨大なデータを、ローソンのマーケティング戦略に投入できるとすれば、コンビニの販売戦略が根本から覆る可能性があります。
たとえばユーザーの基本的情報に加えて、購買履歴や興味などを分析して店舗の品揃えに活かすこともできるでしょう。さらにスマホでは行動履歴や行動範囲などもデータ化できるため、ある地域のコンビニにおける顧客の購買行動を分析して、店舗ごとにきめ細かい販売戦略を策定できるかもしれません。
こうしたノウハウの蓄積に、デジタル通信技術によるビックデータが加わることで、国内にとどまらず海外への事業拡大など、経営戦略の拡大も可能になりそうです。その過程で、ローソンはコンビニ業界のトップシェアを狙える存在になるかもしれません。
ローソンは、現在業界3位のコンビニで、店舗数や1店舗あたりの売上高は、業界トップのセブンイレブンに大きく水をあけられています。さらに、業界全体で社会的役割が定着している状況から、三菱商事では経営に手詰まりを感じていたのかもしれません。もしもKDDIが有するビッグデータの活用が実現すると、コンビニの概念そのものが大きく変わる可能性も考えられます。今後ローソンがどのような動きを見せるのか、注目が集まるでしょう。
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