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3月決算企業の経理担当者にとって、5月は1年間のまとめに相当する時期です。決算と納税は企業の責任において、期限内に完了しなければなりません。この記事では3月決算の大企業向けに、5月に行う税務処理について解説します。なお、中小企業向けの税務は以下の記事でご確認ください。
会社法では、業種により異なるものの最大で資本金が3億円以下、常勤従業員数が300人以下を中小企業と定義しています。一方で大企業には明確な定義ないため、この規模を超える場合には大企業と分類してよいでしょう。
大企業・中小企業ともに5月には、法人税、地方法人税、法人住民税、法人事業税、消費税、事業所税などを納める必要があります。まずは各税金の概要をまとめてみましょう。
法人税
1年間の企業活動で得られた所得に対して課税される税金です。大企業も中小企業と変わらず、法人税率は23.2%ですが、所得の低い企業に対する軽減税率(15%)は適用されません。
法人住民税
都道府県と市区町村に納める税金で、資本金や従業員数から算出する税額均等割と、法人税に一定の税率をかけて算出する法人税割の2種類があります。
法人事業税
法人が行う事業に課される税金で、都道府県に納税します。大企業の場合、付加価値割・資本割・所得割の3つを合わせて算出します。
法人税・法人住民税・法人事業税の3つが、企業の所得に対して課される主要な税金であり、実効税率は29.74%です (2023年1月時点)。ただし、さまざまな税制優遇措置があるため、実際の納税額は企業によってばらつきがあります。
グループ企業の場合、条件を満たせば親会社と子会社の所得をすべて合算できます。また所得税額控除や外国税額控除など複数の控除制度があるため、こうした制度を適用することで、実質的な法人税を節減できる可能性もあります。
消費税/地方消費税
インボイス制度が導入されたこともあり、8%と10%の税率を厳格に区分して算出します。国税と地方税の2種類を合わせて納税します。
事業所税
人口30万人以上の政令指定都市に事業所がある、一定規模以上の企業が納める税金です。大企業は当然課税対象になります。
大企業は中小企業と比較して、より多くのステークホルダーと関わりをもっています。とくに、資金を提供してくれる株主に対する責任は重大です。そのため決算時も含めて定期的に、外部の監査人による会計監査と内部統制監査を受けなければなりません。
過去の事例をみると、社会的認知度の高い大企業でも、粉飾決算などの不正会計が明るみに出る場合があります。そのような不祥事を防ぐために、決算時には決算書や仕訳帳、さらに財務諸表などに間違いがないかどうか、監査法人による調査が行われます。これは5月に適正な納税を行う上でも重要なことです。
もしも会計監査で間違いが見つかって5月の期限に間に合わない場合、申告期限の延長の特例の申請書を税務署に提出することで、法人税の申告期限を1カ月延長することもできます。しかしステークホルダーからの評価と信頼が低下するリスクや、会計部門の責任が問われる可能性も考えられます。
賃上げ促進税制の導入により、決められた条件を満たしつつ前年よりも賃上げをした場合、法人税などから最大で35%の税額控除が受けられます。中小企業の45%に比べて、大企業では控除枠が小さくなっています。(適用期間は令和6年4月1日から令和9年3月31日までの間に開始する各事業年度)
一方で、収益が上がっていながら賃上げや投資に積極的ではない大企業は、一定の租税特別措置による税額控除が認められなくなります。
こうした点を考慮すると、とくに先進的な技術開発が不可欠な大企業は、賃上げや投資に前向きな経営戦略を立てる必要があることがわかります。
多くの企業にとって5月は決算処理と納税の期限であり、経理担当者にとって最も忙しい時期の1つとなります。税務では1年間の事業所得に関する税金と、消費税などを算出して納税を完了しなければなりません。大企業は中小企業よりも利用できる各種税制度が幅広いため、可能な限り考慮することが必要です。
■参考サイト
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※本記事は一般的な情報提供を目的としており、最新情報や具体的対応は公式情報や専門家にご確認ください。詳細はご利用規約をご覧ください。
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