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適用が延期される新リース会計基準、今企業が実施すべき事前の対応とは?

公開日2024/06/09 更新日2024/09/12 ブックマーク数
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新リース会計基準

2026年からの適用が予定されていた新リース会計基準は、関係機関と企業との調整が難航しており、現状では2027年以降に適用が延期される見込みです。企業会計に与える影響が大きすぎることが一因と見られています。


ただし、実施自体はほぼ決まっているため、企業側は今から準備を進めなければなりません。この記事では新リース会計基準の課題と、今後企業に求められる対応について解説します。

リース会計基準の概要

日本の会計基準は企業会計基準委員会(ASBJ)が策定しています。リース会計基準も同様で、企業のリース利用をどのように会計処理すべきかが規定されています。


リース会計基準では、リース取引を2種類に分類しています。1つは中途解約ができないなどの限定条件がある「ファイナンスリース取引」で、もう1つがそれ以外の「オペレーティングリース取引」です。

新リース会計基準で求められる対応

これまでのルールでは、ファイナンスリース取引だけが資産計上などの会計処理の対象になっていました。しかし新リース会計基準では、2種類のリース間で異なるルールを一本化し、すべてのリース取引で同一の会計処理が義務化されることになります。


新ルールではすべてのリースを財務諸表に反映させなければなりません。企業には各部門のリース状況をまとめ直して、これまでよりも複雑な会計処理の適用が求められます。業務負担の増加は避けられません。


また、実質的な資産が変化しない状態で計上する資産が増加すると、総資産利益率や自己資本比率などの財務指標に影響が及びます。企業の経営状況に対する評価が変わる可能性もあるでしょう。

2つに分かれる企業の反応

新リース会計基準が延期される見込みになったことで、準備期間が少なくとも1年長くなりますが、企業側の反応は大きく2つに分かれているようです。


一方は、この機会に社内のリース物件を洗い出し、管理を一元化して効率化とコストカットを目指す、いわばポジティブ志向の企業です。そしてもう一方は、新ルールの適用延期をそのまま受け止め、対応を先延ばしにするネガティブ志向の企業です。対応次第では、将来の経営戦略に影響する可能性があるでしょう。

企業が今後実施すべき対応とは?

新リース会計基準が適用される前に、企業は以下の流れで準備を進める必要があります。


①リース契約現状の把握と課題の分析
②会計方針の立案と業務フローの検討
③各部門間および全社的な協議
④新たな会計処理の構築とシステムの導入


これらのプロセスを進めるうえでは、会計処理手順が大幅に増えることと、税務手続きの変更に対応することも考慮しなければなりません。株主などステークホルダーへの周知も必要になるでしょう。いずれにせよ、準備期間が延長されたとはいえ、早めの対策が求められることは間違いありません。

まとめ

リース契約の利用は業種業態で異なるものの、新リース会計基準に移行する場合、多くの企業で会計業務の大幅な変更が必要になるでしょう。一部の企業では、システムの再構築が必要になるかもしれません。


今回新リース会計基準の適用が延期されたとしても、国際会計基準に合わせる必要があるため、近いうちに新ルールに移行することは確実です。対策を先延ばしにするよりも、準備期間が延びることをチャンスととらえ、前向きにプロセスを進めるべきでしょう。

■参考サイト
新リース会計基準の変更ポイントと企業に求められる対応策
グローバル時代に欠かせない国際会計基準“IFRS”の基礎知識


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