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賞与やインセンティブも含まれるの? 社会保険料の基準となる標準報酬月額

公開日2019/03/10 更新日2023/01/19

年金や健康保険といった公的社会保険において、納めるべき保険料は、給料が高くなるほど上がっていくことは皆さんもご存知でしょう。

それぞれの従業員の保険料を定める基準となるのが「標準報酬月額」と呼ばれるものです。この標準報酬月額に含まれるのは、給与だけではなく、従業員が会社から受け取る様々な金銭的収入も広く含まれます。では、どの収入が含まれ、どの収入が含まれないのでしょうか。

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標準報酬月額とは?

健康保険・厚生年金・介護保険といった社会保険の保険料は、その従業員の収入水準が高くなるほど、上がっていきます。

ただし、収入に比例して保険料が上がっていくわけではなく、段階(等級)が定められています。たとえば、健康保険であれば、50等級(年額で最高139万円、最低5万8000円)、厚生年金は30等級(年額で最高62万円、最低9万8000円)に分かれています。

このように、ある従業員の保険料額を定める等級の基礎となるのが「標準報酬月額」と呼ばれる収入額です。

標準報酬月額の基礎となる給与は、手取りではなく、納税すべき額も含めた給与総額となります。そのため、実感を超える額の保険料となっている印象がある方もいるかもしれません。

標準報酬月額は、原則として、その年の「4月~6月」の3カ月間に会社から受け取った給与などの収入を基礎にして計算します。たとえば、3月分の給与が翌月(4月)に支給される会社では、その給与が標準報酬月額の基礎に含まれることになります。一方で、6月分の給与は含まれないのです。

そして、その標準報酬月額を基礎として算出された保険料は、その年の9月から、翌年8月まで適用されます。

標準報酬月額に含まれるのは、給与(基本給)だけではありません。定期的に会社から支払われる金銭は、基本的に標準報酬月額に含まれます。では、何が標準報酬月額に含まれる定期収入に該当するのか、具体的にご紹介します。

標準報酬月額に含まれる収入とは?

給与としては、「基本給」だけでなく「歩合給」も、定期収入であると考えられていますので、標準報酬月額に含まれます。成果が芳しくない月には歩合給がゼロとなることもあるでしょうが、歩合の対象になっていることには違いありませんので、定期収入として扱われるのです。

また、様々な手当類も、標準報酬月額に含まれます。たとえば時間外労働手当(残業代)、通勤手当(交通費)、家族手当、別居手当、勤務地手当、住宅手当、役職手当、日直手当、休職手当といったものです。

この中には、定期的に支払われるわけではない手当も含まれていますが、これらの諸手当は定期収入扱いで、すべて標準報酬月額の対象となります。

通勤手当は、所得税について月15万円まで非課税ですが、社会保険の保険料については計算に含みますので、ご注意ください。

もし、1カ月を超える有効期限の定期券を通勤手当として取得している場合は、割り算によって1カ月分の往復交通費を算出し、標準報酬月額に組みこむことになります。

なお、ボーナス(賞与)が年4回以上支給されている会社では、ボーナスも例外的に定期収入として考えられ、ボーナスの年間支給額を12分割し、標準報酬月額に含めて計算します。決算手当も同様に、年4回以上支給されている会社では標準報酬月額の対象です。実質的に、決算手当はボーナスと同様の性質があるためです。

標準報酬月額に含まれない収入とは?

標準報酬月額に含まれないのは、定期収入とはいえない一時的・臨時的な収入です。

年3回以下の頻度で支給されるボーナスや決算手当などが代表的です。

また、毎年定期的に支給されるとはいえない性質の金銭的収入も標準報酬月額には含まれません。

たとえば、出張の旅費(交通滞在費)です。同じ交通費でも、職場と自宅の往復である通勤手当とは性質が異なり、出張自体が基本的に不定期に発生するものと考えられますので、それにともなう手当も標準報酬月額には含まないのです。

また、傷病見舞金や災害見舞金、慶弔手当も同様に、突発的な出来事に対して一時的に支払われる金銭ですので、標準報酬月額の対象になりません。

何らかの売上げ目標や集客目標を達成したときに配られる「大入り袋」の金銭も、臨時的なものですから、標準報酬月額とはなりません。社長などが正月にお年玉を配る会社があれば、そのお年玉も標準報酬月額の対象外です。

また、従業員個人の努力などをたたえる祝金の類も、定期的ではないため対象外です。たとえば、皆勤賞や勤続賞、資格取得手当などの名目で支払われる金銭がそれにあたります。

退職金もやはり、退職という一回きりの機会に支払われますので対象外となります。

まとめ

標準報酬月額は、社会保険の保険料を算定する基準で、おおむね「給料が上がるほど保険料が高くなっていく」と認識されています。しかし、給与がそれほど高くなくても、他の諸手当が手厚い会社では、標準報酬月額と社会保険料が思いのほか上がっている可能性もあるのです。保険料が天引きされて、意識が薄れがちだからこそ、保険料の額には定期的に関心を寄せるようにしたいものです。

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