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経理経験10年ほど積んで30代を迎えた方なら、「経理としてのキャリアを、もっと価値あるものにしたい」や「このまま日々の業務を続けていて、10年後も市場価値の高い人材でいられるだろうか?」と、一度は考えたことがあるかもしれません。
企業を取り巻く環境が目まぐるしく変化する現代において、自身のキャリアプランに漠然とした不安を感じている方は少なくありません。
しかし、その不安は「IFRS」の知識と経験を身に着けることで解消できます。
本記事では、IFRSがなぜ価値を持つのか、そしてそれをあなたのキャリアにどう活かすべきかを解説します。
IFRS(国際財務報告基準)は、日本でも導入企業が年々増加しており、経理のキャリアを考える上で無視できない存在になっています。
この背景には、グローバル化の進展があります。
IFRSは、世界の資本市場における財務報告の信頼性を確保することを目的に、国際会計基準審議会(IASB)によって策定されました。
世界中の企業が共通のルールで財務諸表を作成することで、海外投資家が異なる国の企業の財務情報を比較しやすくなり、クロスボーダー投資が活発になります。
こうした流れを受け、日本でもIFRSを任意適用する企業が増加。
特に海外に子会社を持つ企業や、グローバルな資金調達を視野に入れる企業では、IFRSへの対応が不可欠になっています。
IFRSと日本の会計基準(J-GAAP)は、根本的な考え方が大きく異なります。
その違いを理解することが、IFRSの実務を深く理解する第一歩です。
結論から言うと、IFRSは「原則主義」、J-GAAPは「細則主義(ルールベース)」である点が最大の違いです。
J-GAAPが取引や勘定科目ごとに詳細なルールを定めているのに対し、IFRSは「財務諸表の有用性を高める」という大原則のもと、具体的な会計処理の判断を企業に委ねています。
たとえば、J-GAAPでは「のれんは20年以内の定額償却」と定められていますが、IFRSでは「のれんは償却しない」という原則に則り、毎期末に減損テストを実施します。
このように、IFRSでは個々の取引や状況に応じて、経理担当者自身が専門的な判断を下す必要があり、より高度なスキルと知識が求められます。
IFRSの知識や経験を持つ人材が転職市場で評価されるのは、その希少性が大きな理由です。
当社コンサルタントの体感としても、IFRS経験者は経理職全体の5〜10%程度と極めて希少な存在であり、実務経験の深さによってその価値はさらに高まります。
そのため、IFRS経験者を採用したいと考える企業の採用意欲は、J-GAAP経験者と比較して明確に高い傾向にあります。
ただし、IFRSを導入している企業自体がまだ限定的であるため、実務でIFRSに触れる機会や、実務経験を積める環境は限られています。
特にIFRS導入プロジェクトは、会計処理の変更だけでなく、システムの変更や業務フローの見直しも伴うため、プロジェクト経験者は極めて貴重な存在です。
こうした理由から、IFRSの実務経験を持たない30代後半以降の方が、IFRS導入企業に転職するのはハードルが高くなる傾向にあります。
後編では、転職市場で高く評価されるIFRS経験の具体的なポイントや、職務経歴書・面接での効果的なアピール方法、さらにIFRSを武器にキャリアアップを実現した事例を解説します。
後編は、管理部門・士業特化型転職エージェント「MS-Japan」のサイトにて公開中です。
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