公開日 /-create_datetime-/
2025年12月27日(土)~2026年1月4日(日)は年末年始休業のため、お問合せなどのご連絡は1月5日(月)以降になります。ご了承くださいませ。
経営環境が複雑化するなか、公認会計士には「数字を監査する」だけでなく「経営に活かす」という新たな役割が求められています。
特に30代の会計士にとって、監査で培った洞察力や業務改善の視点を武器に、コンサルティング領域へとキャリアを広げる動きが加速しています。
本記事では、監査からコンサルへ転身するための具体的なステップと、経営改善の現場で市場価値を高めるポイントを解説します。
近年、会計士に求められる役割は大きく変化しています。
これまでの「数字を正確に監査する」という役割に加え、「監査で培った知識を経営改善に活かす」というコンサルティング的な役割への期待が高まっています。
企業の経営判断においては、会計処理の適合性だけでなく、その数字が持つ意味や将来の経営戦略への示唆を読み解く能力が不可欠となります。
こうした環境下では、常に「この数字をどう経営に活かせるか?」という問いに直面していることでしょう。
会計士の専門性は、もはや過去の財務諸表のチェックに留まらず、業務フローの非効率性の是正、リスクマネジメント体制の構築、そして将来の業績向上に向けた管理会計制度の導入といった、企業の「未来」を作るための具体的なソリューション提供へとシフトしているのです。
このパラダイムシフトは、監査業務を通じて実務経験と柔軟性を兼ね備えた30代の会計士にとって新たなキャリアパスを切り開く絶好の機会です。
業務フロー改善、経営管理体制整備、業績管理制度導入など、会計士が手掛けるコンサルティング業務は、企業の「経営の仕組み」を最適化することにあります。
会計士が関与するコンサルティング業務は多岐にわたりますが、最も特徴的なのは、会計・財務の専門知識を活かして企業の「経営管理の仕組み」そのものを設計・改善する点です。
以下にて具体的にまとめます。
・経理部門や他部署との連携を含む、決算早期化のための業務プロセスの見直し。
・IFRS導入に伴うシステムの変更や、それに合わせた新たな業務フローの設計支援。
・RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)導入による定型業務の自動化支援。
・内部統制(J-SOXなど)の構築・評価支援はもちろん、ガバナンスコードへの対応を見据えた経営管理体制全般の強化。
・グループ会社間の取引の統一化や、グローバルでの財務報告体制の標準化。
・単なる会計上の利益追求ではなく、事業ごとの採算性や、資本効率(例:ROIC)を重視した管理会計制度(予算策定・実績分析・評価制度)の設計・導入。
これらの業務は、企業の「数字の出し方」から「数字の使い方」までを変革するものであり、結果としてクライアント企業の成長力向上に直結します。
会計士は、監査で培った「問題点を正確に見抜く力」と、「基準に照らし合わせた適切な体制を構築する力」を、経営改善という形でアウトプットするのです。
30代の会計士にコンサルティングの現場で期待される役割は、単なる専門知識の提供者にとどまらず、プロジェクトを成功に導く「推進役」です。
具体的には、
30代は、専門家としての実力に加え、「人を動かし、プロジェクトを完遂させる」リーダーシップが求められます。
この時期にコンサル経験を積むことは、単なるスキルアップではなく、「プロフェッショナルとしての付加価値」を最大限に高めるキャリアの重要な転換点となるでしょう。
経営管理・改善のコンサルティングにおいて、会計・監査の専門知識は「前提条件」に過ぎません。
その上で、クライアントの課題を解決し、価値を生み出すために必須となるのは、専門性をビジネス成果に変換するための「コアスキル」です。
特に重要なのは以下の3つの能力です。
課題発見力とは、与えられた資料やヒアリング内容を表面的に処理するのではなく、その背後に潜む真の原因を見抜く力を指します。
経理担当者が見落としがちな業務プロセスのボトルネックや、経営管理上のリスクに気づく洞察力が求められ、こうした能力がプロジェクトの精度を大きく左右します。
改善提案力とは、発見した課題に対して、会計・財務の専門知識を土台としながら、実現可能で費用対効果の高い解決策を設計する能力です。
なぜ改善が必要なのか、どのように実現するのかを論理的に組み立て、クライアントに納得感を持って提示できる構成力が求められます。
コミュニケーション力とは、経営層から現場担当者まで、相手の立場や理解度に応じて専門用語をかみ砕き、適切に説明しながら意見を引き出す力を意味します。
また、多様な利害関係者の意見を調整し、プロジェクトを円滑に合意形成へ導くファシリテーション能力も含まれます。
これらのスキルは、コンサルタントとしての基礎であると同時に、事業会社の経理部門における「企画」「財務戦略」「経営管理」といった、より上流の業務で活躍するためにも不可欠な能力です。
後編では、会計士のコンサル経験が転職市場でどのように評価されるのか、アピールすべき実績の整理方法や面接で伝えるべきポイントについて詳しく解説します。
後編は、管理部門・士業特化型転職エージェント「MS-Japan」のサイトにて公開中です。
下の「続きを読む」からご覧ください。
記事提供元
公認会計士に特化した転職支援で、確かな実績と信頼を積み重ねてきた「MS-Japan」。専門性の高いキャリアアドバイザーが、一人ひとりに合わせたキャリアプランをご提案し、転職活動をトータルでサポートします。
創業35年の経験とネットワークを活かし、他では出会えない非公開求人も豊富に取り揃えています。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、最新情報や具体的対応は公式情報や専門家にご確認ください。詳細はご利用規約をご覧ください。
【新卒エンジニア採用】内定承諾の決め手・辞退の本音
オフィスステーション導入事例集
新型コロナウィルス問題と見直しておきたい契約条項
アフターコロナの採用戦略とコスト最適化
オフィス移転で変わる働き方
30代公認会計士のキャリア戦略|監査からコンサルに転身、経営改善で高まる市場価値(前編)
肥満症の早期受診を促進 7.5万人の加入者データから抽出し情報提供 効果をレセプトで検証
【社労士執筆】人材流動化時代の控除対応とは?短時間労働者や副業社員が増える企業の年末調整対応
フレックスタイム制の盲点① ~「法定労働時間の総枠」と「総労働時間」の違いを社労士が解説~
月次決算の早期化で“強い経理”をつくる|遅れの原因と改善ステップを徹底解説
「チェックリスト付き」電子契約サービスの失敗しない選び方
ラフールサーベイ導入事例集
業務委託契約書の書き方のポイントは?知っておくべき基礎知識
債権管理・入金消込効率化『Victory-ONE/G4』導入事例 ~入金消込の効率が飛躍的にアップ! ティーペック株式会社~
債権管理・入金消込効率化『V-ONEクラウド』導入事例 ~午前中いっぱい掛かっていた消込作業がわずか数分で完了! アデコ株式会社~
リコール対応をBPOで効率化|迅速な顧客対応と業務負担軽減のポイント
契約書管理システムは乗り換えが必要?|見直しサインやシステムの比較ポイントを解説!
【IPO成功への絶対条件】上場審査をクリアする「人事評価・賃金制度」の再構築と内部統制の全貌
法人税の勘定科目とは?|租税公課との違い・仕訳例・内訳明細書の書き方まで
【購買担当者必見】紙とハンコを即廃止!手軽に始める発注システム導入術【セッション紹介】
公開日 /-create_datetime-/