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中間管理職からみた若手ビジネスパーソンに対するイメージは、「会社の飲み会に参加しない」「仕事が残っていても定時に退社する」など、どちらかといえば、仕事よりもプライベートを重視するというものが多いようです。では、若手は、本当に仕事よりもプライベートを重視しているのでしょうか。
若手社員の、入社3年以内の離職が増える傾向にあり、総務や人事担当者にとっては、若手社員が、仕事にどのような意識で取り組んでいるのかは、とても気になるところでしょう。
ダイレクト・ソーシング ジャーナル編集部が、20代・30代のdoda会員331人に、転職先に求める条件や、仕事のやりがいの有無、残業時間や適切な業務量に関してのアンケートによって、若手層の「働く価値観」を探っているので、参考になるのではないでしょうか。
まず「転職先に求める条件」ですが、全体の1位「年収アップ」(21.5%)、2位「人間関係のよさ」(16.9%)、3位「やりがい」(16.6%)という結果です。
これを年代別に見ていくと、20代男女のTOP3は、「年収アップ」「人間関係のよさ」「やりがい」と全体と同じ結果ですが、30代男性では、「やりがい」が2位に浮上、そして30代女性の1位は「人間関係のよさ」となっています。
男女問わず、重要な仕事を任されることが多くなる30代になると、仕事に対する価値観や優先順位が変わってくることがうかがえます。
では、仕事をするうえで大切な要素となる「仕事へのやりがい」「仕事を通して成長したいか」「仕事を頑張ることでお金を稼ぎたいか」について聞いたところ、3問とも「そう思う」が60%を超え、「少し思う」を加えると90%近くが、仕事にやりがいと成長、それに見合った稼ぎを求めているようです。
この傾向は、プライベート重視のイメージがある20代・30代でも同じで、本音では「仕事へのモチベーションが高く、やる気も十分にある」と考えられます。
また、「やりがい」「成長」「稼ぎ」に順位を付けてみると、「やりがい派」と「稼ぎ派」に大きく2分される結果となっています。
やりがいの派の主な意見は、「1日の大半を拘束されるので、やりがいがないと続けられない」「やりがいがないと、自分自身の存在意義を感じられない」「年収がよくても、やりがいがないと辞める原因になる」「やりがいが日々のモチベーションや成長につながり、結果として稼ぎも付いてくる」です。
稼ぎ派の主な意見は「生活基盤が安定しないと、やりがいや自己成長を望む余裕ができない」「やりがいがないとモチベーションは下がるが、安定した収入を得られることが一番大切」「稼ぎによって評価されたい」となっています。
20代・30代の若手も、仕事へのやる気は十分に感じられる調査結果ですが、では、プライベートは二の次かといえば、そうではないのが若手社員の特徴でもあります。
「仕事とプライベートは同じくらい重要か」という問いに対しては、「そう思う」が50%で、「少しそう思う」が25%と、「プライベートも仕事も、どちらも充実させたい」というバランス重視型であることがわかります。
仕事のためには、プライベートを犠牲にしてきたベテランにとっては、なかなか理解できないかもしれませんが20代・30代は、仕事とプライベートのバランスを保てる職場・仕事を求めているようです。
ワークライフバランスは、働き方改革での大きなテーマの一つです。仕事もプライベートも満足できる環境は理想ですが、それを実現するとなると、現実は、そう簡単なものではありません。
しかし、若手社員の定着率を高めていくためには、こうした「働く価値観」を受け入れることも必要なのかもしれません。
若手社員の離職率が増えていることに、頭を抱えている総務や人事担当者も少なくありません。そんな担当者にとって、この調査結果は、若手の仕事への意識を把握するうえでの参考になるのではないでしょうか。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、最新情報や具体的対応は公式情報や専門家にご確認ください。詳細はご利用規約をご覧ください。
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