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DXの推進はなぜ難しいのか? その理由と成功させるコツ

公開日2021/08/27 更新日2021/08/28


2020年に入ってDXの推進が叫ばれるようになりました。背景には新型コロナウイルス感染拡大があり、ペーパーレス化、省人化、リモート化が一気に進んだことがあります。もともと日本はIT導入に後れをとっていました。現在のDX推進の流れは、環境の変化が人々の意識改革を促した一例と見ることができます。

しかし、その変化が早すぎたため、多くの企業でなかなか導入が進まないケースが目立ちます。この記事では、推進できない理由と解決方法、DX化成功のカギを説明します。

DX化が進まないのはなぜなのか

DXには幅広い意味があり、定義しづらい言葉です。ここでは、「デジタルを活用した組織とビジネスモデルの変革」という意味で使用します。

DXは大きく2つの方向性を持っています。1つは業務の生産性を上げて、組織を改編すること。もう1つは顧客体験を向上させ、ビジネスモデルを変革することです。この2つはどちらも他社との競争優位性を獲得することを目的としています。IT化という言葉がありますが、これは単純に業務の一部をデジタル化するに過ぎません。

DXが進まない理由として、DXが組織やビジネスモデルを変えるほどのダイナミックなものであるという認識が欠けていることがあります。DXを推進するリーダーはもちろんですが、経営陣や周囲の人々も、そこを理解する必要があります。理解度が欠けていると、以下のようなパターンに陥ります。

  • DX担当者の理解不足
    DX化を促す外部のシステム担当者と、社内の担当者との話がかみ合わないケースがあります。担当者がIT化と勘違いし、十分な予算や導入スケジュールをとっていないことが背景にあります。顧客管理や会計システムなどのIT化で終わってしまうパターンです。
  • 周囲の理解不足
    業務遂行をこれまで通りの慣れたスタイルで進めたい管理職などの抵抗にあうこともあります。ベテラン社員が、仕事のやり方が突然変わってついていけなくなることや、自分の立場が脅かされるように感じることが、抵抗する背景にあります。DX化を命じられた経営陣から進捗報告を求められ、現場からは抵抗にあって板挟みになるパターンです。
  • 経営陣の理解不足
    莫大な予算や時間がかかる理由を経営陣が理解できず、いつまでたっても承認がおりないことがあります。経営陣に、業務を部分的にデジタル化するのではなく、組織全体を変えるものだという意識が欠けているからです。また、それによってどれほどの成果が出るのかが把握できないことも背景にあります。時間をかけてDX化推進計画書を作成したものの、いつまでたっても進まないケースです。

解決の糸口は人選にあり

DX推進は人選にあるといっても過言ではありません。導入と運用のリーダーを決めると良いでしょう。

DX導入のリーダーは最も重要です。選ぶポイントは、経営陣と同じ目線で話すことができ、現場の信頼が厚い人物です。前述のとおり、DXは組織変革を促すものであり、会社の重要な意思決定を伴います。これによって業績にどれほどのインパクトがあるのか、何を成果とするのかといった経営目線で話ができる人物でないと務まりません。また、経営陣に意見できるポジションであることも重要です。

現場の協力も欠かせないため、役割を超えてコミュニケーションをとる必要があります。上司、部下関係なく依頼することも増えます。各所の信頼を得ている人が好ましいでしょう。

また、ITに対する知識があるかどうかも重要です。これはプログラミングなどの複雑な知識が必要というわけではありません。DX導入のパートナーとなるシステム会社が話している内容を正しく理解し、提案している金額の妥当性や正当性を評価することが重要です。

デジタル技術を俯瞰的に見ることができる人物が相応しいといえます。

運用担当者は技術力ではなく遂行能力で選ぶ

たとえば、美容グッズ・健康食品のECサイトを運用する会社が、顧客の購買頻度、購買理由や満足度調査、広告やメルマガの反応率などのデータを一元管理できるシステムを構築し、売り切り型からサブスクリプション型へのビジネスモデルの変革を目指したとします。

この場合、会社にとって重要なのは、顧客満足度を高めた状態でサブスクリプション型に移行することです。システムを安定的に稼働させ、これまでの活動を続けることではありません。そこを取り違えてシステム管理に強い人材を運用担当リーダーに選んでしまうと、うまくいかなくなることがあります。

この場合には、システム管理系よりマーケティング系の人材が適しています。マーケティング視点でシステムの修正や改変を求めることの方が、経営的なメリットは高いためです。

マーケティング担当者は、誇張表現が強い広告から購買したユーザーの満足度が低いことに気づき、広告の内容変更に動くかもしれません。20代の購買頻度が高いために若者向けの広告を出していたものの、実は母親へのプレゼントが多かったとわかれば、ターゲットの変更も視野に入ります。データをどのデータに紐づければ成果に繋がるか、そういう視点を持っているのはマーケティングであり、システム担当者ではありません。顧客ターゲットと商品内容が一致し、広告やカスタマーサポートまでが一貫した体制になれば、サブスクリプション型へと移行できる可能性があります。それが実現して、はじめてDX化に成功したといえるのです。

理解度と目線を合わせることが重要

DX化は経営陣、管理職、その他すべての従業員や関係者が同じ方向を向かなければ上手くいきません。流行りの言葉に踊らされる前に、会社の課題を洗い出し、それをDXという手法でどう解決するのか。そこから掘り下げる必要があります。そしてそれを全社員が認識してようやく進められるものなのです。

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