公開日 /-create_datetime-/
西暦2030年を迎えるころには、ビジネス面でも消費生活の面でも、社会を支える年齢層はZ世代になるといわれています。生まれた時からデジタル社会を体験しているため、Z世代が中心になる社会は、それまでとは異なる仕組みに変化するかもしれません。
そのZ世代に社会を引き継ぐためには、その上の世代が彼らと上手に接しながら、新しいビジネス環境を少しずつ整える必要があります。今回の記事では、Z世代をもっとよく知り、仕事でもうまく付き合う方法について解説します。
アメリカでは、1965年ごろに生まれた世代を「Generation X」と呼ぶようになり、それ以降ほぼ15年をひと区切りとして、それぞれの世代層に以下のような呼称をつけました。
・Boomer = ブーマー(1946~1964年生まれ)
・Generation X = X世代(1965~1980年生まれ)
・Generation Y = Y世代(1981~1996年生まれ:ミレニアル世代)
・Generation Z = Z世代(1997~2012年生まれ)
この習慣がビジネスを通じて日本に持ち込まれ、X世代・Y世代・Z世代として使われるようになったのです。その中で、上記のように1997~2012年の間に生まれた人たちを「Z世代」と呼んでいます。
Z世代を理解するため、ここでは五つの特徴を挙げ、それぞれに検証してみます。まずは相手をよく知ることから始めましょう。
Z世代にとってデジタルは生活の一部であり、まずはスマートフォンを手にすることから活動が始まります。インターネットを使いこなす能力は、ほかの世代を大きく上回っています。
SNSなどを通じて、多種多様な人々とつながれるため、Z世代は自然に多様な価値観をもつようになっています。相手の多様性を受け入れることにも慣れています。
仕事面では意外に堅実さを求めるといわれ、冒険やリスクを回避する傾向があります。また、仕事上の付き合いと、プライベートの付き合いは厳格に区別します。
情報収集や業務処理にインターネットを活用して、さまざまなツールを使って効率的に作業をこなせます。
インターネットとSNSが活動の起点になるため、テレビのような既存のメディアとは距離を置いています。実際に、Z世代の特に若い年齢層は、日常ほとんどテレビを見ないといわれます。
Z世代は比較的安定を求める傾向が強く、仕事では達成感と満足感、周囲との良好な関係を重視するほか、ワークライフバランスや福利厚生などの充実を望みます。 こうしたバランス感覚を理解して尊重することが、Z世代と上手に接するポイントかもしれません。
■関連ニュース
Z世代が将来希望する職場環境とは? 株式会社グローバルプロデュース調べ
Z世代は価値観と共感を重視します。2030年ごろになって、ようやく30代に手が届く若手ですが、その上の世代の価値観を押し付けてはいけません。では、彼らと仕事上でどのように接すればよいのか、次にそのポイントを挙げてみましょう。
共感につながる体験を求めるZ世代には、SNSなどを利用した具体的な情報提供が有効です。採用する側が一方的に発信する情報ではなく、Z世代が自ら進んで探しに行く情報を提供する必要があります。
またZ世代にアピールする上では、企業ブランドも重要な要素です。就職や転職先の企業が明確な目標をもち、社会に貢献していることも、彼らにとっては企業選びの基準になるのです。
Z世代といっしょに仕事をする場合、重要になるのはコミュニケーションと効率性です。上からの指示に従わせるというやり方では、いずれ摩擦が生じるかもしれません。相手の考えも尊重し、頻繁にコミュニケーションをとりながら業務を進める必要があるでしょう。
Z世代は仕事に効率を求めるので、指示を出す時には、その業務の目標や意味を明確に説明しておくと、その後の作業がスムーズに進むでしょう。そうすれば彼らの得意分野でもある、多様なシステムを駆使した作業が可能になるはずです。
また、これはZ世代に限ったことではないですが、仕事をする上での仲間として、普段から信頼関係を築いておくことも重要です。会話や業務指示をする場合でも、常に双方向性を意識するとよいかもしれません。
■関連ニュース
【これってパワハラ?】Z世代のマネジメントにはどう取り組むべきか 月刊総務調べ
Z世代の働く価値観から見えてきた育成のカギとは?
「叱る?叱らない?」Z世代を育てる上司が読むべき空気とは?
今後はビジネスの顧客としても、Z世代が徐々に中心になるでしょう。X世代やY世代とは異なる消費行動をとる可能性があるので、あらためてZ世代に対するマーケティング戦略を考えなければなりません。
ある情報メディアによる調査では、Z世代はコストパフォーマンスのみならず、タイムパフォーマンスも重視するという結果が出ています。余計なことには、お金も時間もかけないのがZ世代の特徴だといえるでしょう。
そうした世代に対しては、やはりSNSなどを活用した体験型アプローチが効果的だと考えられます。しかし今後は、それ以外にも顧客としてのZ世代に対する具体的な戦略が必要になるはずです。
■関連ニュース
Z世代の約半数が「子どもがほしくない」
生まれた時からデジタル社会に囲まれているZ世代は、意外にも物ごとに対して安定志向であり、仕事でも効率性とバランスを重視する傾向が強いようです。その反面で、実際の業務に関しては、明確な目標や意味を求めるような強い一面ももっています。
彼らと上手に接するためには、コミュニケーションとお互いを尊重する姿勢が大切です。しかし、それは相手がZ世代に限ったことではありません。普段から信頼関係の構築に努めるなど、世代を越えてやるべきことを、きちんとやることが重要なのではないでしょうか。
通勤車両/社用車の駐車場利用・管理におけるガバナンス見直しチェックガイド
アフターコロナの採用戦略とコスト最適化
【郵便料金値上げ対策にも!】失敗しない!請求書電子化の3つのポイント
業務委託契約書の書き方のポイントは?知っておくべき基礎知識
弁護士業におけるスキャン代行活用事例
なぜ「助け合い」は広がり続くのか? 職場の協力を支える〈信頼〉と〈寛容〉の仕組みを解明
企業の5割超が「正社員不足」と回答 猛暑による労働環境悪化、熱中症対策の義務化なども影響か
事業ポートフォリオ再編のプロセスとリスク対策
Sansan、「中小企業における営業の人手不足」を調査。人手不足の企業、経営層の8割が“売上停滞”を実感
社内向け共有フォルダの作り方と用意しておきたいルールとは
サーベイツールを徹底比較!
管理部門職種別 面接質問集【MS-Japan】
健康経営ソリューションとして 社宅・社員寮が果たす役割
工事請負契約書とは?作成時の注意点などを解説!
労働契約と業務委託契約の違いとは?契約書に記載すべき重要ポイントを解説
労働契約と雇用契約は別物?労働条件通知書と雇用契約書との違いは?
人事担当者が「つらい」と感じることは?6つのケースと対処法を解説
HRBPの具体的な実践内容を理解し、経営と事業のパートナーになるには?
令和7年社労士試験の概要 | 試験日程や受験者数の推移、試験後のキャリアを解説
IPOは通過点!上場後の成長を支える採用戦略と人材定着の秘訣:社会保険労務士が解説
公開日 /-create_datetime-/