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寒波到来!大雪が発生した時の総務・人事の対応

公開日2019/01/09 更新日2019/01/09

今年もいよいよ本格的に寒い冬がやってきました。冬につきものなのが「雪」。毎年、各地で通勤中の事故や帰宅難民を発生させており、企業としても何らかの対策をとっておかなくてはなりません。

そこで今回は、大雪が発生した場合、企業がすべき対応を紹介します。

帰宅時について、現在実際に行われている企業の対応

社員の帰宅時間に大雪が発生した場合、企業が行っている実際の対応は、下記の通りです。

1.早めに退勤を促す

夕方から夜にかけて大雪になる場合、1時間から数時間早めに社員を帰宅させる企業が多いようです。

ただし、この対応策では多くの企業が同じ時間帯の帰宅を促すため、交通機関の利用が集中し、各駅や車内が大混雑する事態が頻発しています。

昨年東京でも、一時に交通機関を利用する人が集中したため、主要駅で入場規制が発生したり、その影響でタクシー乗り場に長蛇の列ができたりと大混乱となりました。帰宅まで通常1時間のところ6時間かかったり、電車に最大8時間遅れが発生したりするなど、苦労した人も多いようです。

2.自己判断に任せる

企業の中には、業種やサービス形態により、社員を一律同時刻に帰宅させるのが困難な場合があります。また、住んでいる場所によってそれぞれ雪が影響する時間帯が異なるため、それぞれの社員を帰社させる時間帯の判断にも苦慮することも多いようです。

このような場合は、帰社時間を「社員自身の裁量に任せる」対応をとることがあります。

朝の時点で、あらかじめ「自身の仕事量や居住地の積雪状況によって、社員は帰社時間を部署の責任者に伝え、すみやかに帰社してください」などのアナウンスをします。

出勤時について、現在実際に行われている企業の対応

朝の出勤時間帯に大雪が発生した場合、企業が行っている実際の対応は、下記の通りです。

1.予報によって出勤時間をずらす

天気予報による大雪ピーク時間をさけて、遅めにもしくは早めに出社を指示する対応です。この対応は、早めの退勤を促す施策と同様に、一時に通勤者が集中し、混雑が起こりやすいデメリットがあります。

2.遅刻はOKとする

本人の裁量により、出勤時間を決める対応です。何時に出社しても欠勤扱いにはなりません。しかしながら、実際の運用としては、「同僚の目が気になる」との理由から、大雪による交通麻痺が緩和されてない段階から家を出て、定時から遅れすぎない時間に出勤する人が多いようです。

大雪に対する企業の対応は、「社員の安全を第一優先に、大雪被害に遭わないための施策を実施する」会社がほとんどですが、中には、公平をきすため、定時出勤・退勤を基本とする会社もあるのが現状です。

労務面の対応

大雪が原因で社員が遅刻や休業した際に、労務面では、会社はどのような対応が必要となるでしょうか。

遅刻については、企業は就業規則の定めにより判断することになります。

「遅延証明書等を提出した場合は遅刻としない」など天災時の取り決めが記載されている場合には、そちらに従い遅刻としません。就業規則に定めがない場合は、ノーワークノーペイの原則により遅刻した分の賃金を支払う義務はありません。

休業の場合は、その時の状況によって判断が分かれます。

労働基準法によると、「使用者の責に帰すべき事由により、労働者が就労できなかった場合は、平均賃金の60%以上の休業手当を支払わなければならない」とされています。

大雪などの天災により「営業できない状況」であった場合には、「天災による不可抗力」とみなされ、使用者の責に帰すべき事由ではないため会社は休業手当を支払う義務はありません。

一方、大雪により物理的に営業できないとまではいかない状況で、会社が出勤しないよう社員に要請した場合は、使用者の責に帰すべき事由として休業手当を支払う必要があります。

実際の運用としては、使用者の責に帰すべき事由かどうか判断がつきにくく、また賃金計算に手間もかかるため、会社が休業を要請した場合は、特別休暇として通常の賃金を支払う場合が多いようです。

大雪時の遅刻や休業の取り決めについて、社員と会社の間でトラブルにならないように、就業規則にきちんと記載するようにしましょう。

現在の課題を見据えた対応策とは

多くの企業が行っている大雪時の対応によって、実際には、大雪ピークを避けるための出社・帰宅時間が他社とかぶり、「大混雑に遭遇し、交通麻痺に巻き込まれているうちに大雪被害に遭う」人が多いのが実情だと言えます。

そこで、今注目されているのが、リモートでの勤務です。

会社に出社する必要のない部署については、自宅で勤務してもらうというものです。

大雪時に出勤させなくて済むので、企業は社員の安全を確保しやすく、社員の方も、「周りの雰囲気に合わせて大雪でも出社しなくては」という心理的負担を減らすことができます。

普段リモートワークを導入していない企業にとっては、緊急時に突然行うことで、想定していないトラブルが起きるリスクはありますが、大雪に関係なくリモートワークを導入している企業では、システムも整っているので問題なく実施できる施策でしょう。

リモートワークが難しい会社でも、これまでと同様の対応で、交通機関の大混雑を招く一因になり続けるのではなく、それを解消するための新たな施策が必要になるでしょう。

関連記事:テレワークと在宅勤務は違うの?テレワーク導入のメリットやデメリットについて

まとめ

大雪などの天災時に、社員の安全を守るのも企業の務めです。大雪時どのように対応するか、社内で検討してきちんと就業規定に明記し、社員が安心して働ける環境を整えておきましょう。

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