公開日 /-create_datetime-/
今春、皆さんの会社には新入社員が入社しましたか? 夢と希望に満ちた彼らが今後活躍できるか否は、人事をはじめ、周りの従業員たちの接し方やフォロー次第で大きく変わります。これからの一年間は、貴重な人材が成長していくうえで非常に重要です。
一方で、入社後に業務などについて悩んだり、会社に幻滅したりといったときに、人事や上司が何もフォローできないと、“早期離職”の道を選んでしまう恐れがあります。実際、厚生労働省の離職状況の公表(※)によると、新入社員の就職後3年以内の離職率は高卒で36.9%、大卒で31.2%と、約3割近くが早期離職しています。
※厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況に関するプレスリリース 別紙2(2021年10月発表)」
特に、5月のゴールデンウイーク明けは要注意です。なぜなら、大型連休明けは離職やモチベーション低下に繋がりがちだからです。 ゴールデンウイーク明けは新入社員の業務が本格始動し、仕事へのやりがいや面白さを感じてくる時期です。周りの大人が彼らの能力を生かして業務に結び付ければ、近い将来に活躍できる人材へと成長できます。
そこで、ぜひおすすめしたいのが「フォローアップ面談」です。今回は、フォローアップ面談とは何か、そして、どう実践すべきかについて解説します。
ゴールデンウィーク明けに新入社員のフォローを考えている方は、ぜひこちらの記事を参考にしてみてください。
目次【本記事の内容】
フォローアップ面談とは、新入社員が入社してから一定期間が経過したのち、定期的に行われる面談のことです。 面談をとおして、その時点で新入社員が抱えている業務上の課題や悩みを把握し、彼らが仕事で活躍していけるようにサポートするために行ないます。
フォローアップ面談と普通の面談では、以下の点が異なります。
・フォローアップ面談…新入社員の現状把握と課題解消を中心に話し合う。ヒアリングによって新入社員の気持ちを聞き出し、具体的な支援や指導について共有する。
・普通の面談…業務上の評価などのフィードバックや従業員の目標などの共有が中心。また、仕事や組織などについての情報伝達なども行なう。
普通の面談は会社からの伝達が主な目的となりますが、フォローアップ面談は“新入社員の話を聞く”ことが最重要であるという点で、大きく異なります。
では、フォローアップ面談を行なう目的をもう少し具体的にご説明しましょう。
新入社員は一定期間を経て、新たな環境で始めた仕事や会社に対して、悩みや迷いを抱えている可能性があります。例えば、以下のような思いを持っているかもしれません。
「仕事にやりがいは感じているが、今後どうすればさらに成長できるかわからない」
「入社前に思い描いていた仕事や職場環境と現実とにギャップがある」
「担当業務に対して前向きに取り組めない」
「業務上での人間関係に悩みがある」
「キャリアプランに迷いがある、先行きが見えない」
これらの思いを聞き出すことで、会社として今後どのような支援やアクションを実践できるのか検討できます。“新入社員の話を聞く”だけでなく、解決に向けて“会社が行動を起こす”ことが、フォローアップ面談の大きな目的です。
フォローアップ面談によって、新入社員が考えている将来的なキャリアビジョンを確認し、その実現に必要なことや機会、成長するための計画などを話し合います。
会社がフォローできることを共有し、目指すキャリアをはっきり意識できることで、新入社員は仕事や会社に対して前向きな気持ちになり、離職を防ぐことができるでしょう。
ここではフォローアップ面談を実施するうえで、事前に伝えるべきことと面談で聞くべきことについて解説します。
“面談”というと新入社員は身構えてしまいがちですが、フォローアップ面談が行なわれる目的についてきちんと伝えることができれば、有意義な話し合いになるはずです。
「いま抱えている悩みや課題を把握し、解決のためにフォローする」ということを伝えて、新入社員が安心して話せる環境に整えましょう。
面談では、大きく2つのことを新入社員から聞き出します。一つは「現状の確認と満足度」。そしてもう一つは「今後のキャリアビジョン」です。以下が大まかな内容です。
(1)現状の確認と満足度
●業務について
まずは、業務について尋ねます。仕事の進捗や配属当初の目標の達成状況など、普段の業務報告では確認しきれていない内容を聞きましょう。また、業務上の悩みや課題、満足度などについても丁寧に聞き出します。そのうえで、新入社員に対する上司の評価や成長度合いを具体的に伝えると、モチベーション向上に繋がるでしょう。
●勤務時間や休暇の取得、給与などについて
必要以上の残業や休暇の未取得などが起こっていないか、給与などの処遇に不満はないかなどをヒアリングします。働き方に問題点や課題がある場合は、解決に向けての対策やフォロー案を示しましょう。
●職場の人間関係について
職場の人間関係は、その良し悪しが離職に大きく関わってくるほど大切なことです。部署やチーム内でコミュニケーションを取りながら業務を進められているか、人間関係によるストレスや悩みはないかなどを確認していきます。
(2)今後のキャリアビジョン
フォローアップ面談では、現状だけでなく“これからのこと”についても話しましょう。今後取り組んでいきたい仕事や働き方、求めているキャリアなどを尋ねます。同時に、会社がどのような働きをその新入社員に望んでいるのかも伝えて、双方の思いが実現するための今後のアクションについて話し合います。
以上が、フォローアップ面談で新入社員と話し合う主な内容です。
フォローアップ面談を行なううえで知っておきたい“効果を上げるコツ”をご紹介しましょう。
フォローアップ面談は、入社後初期に一度行なうだけでなく、定期的に続けていきましょう。
例えば、入社1か月目、3か月目、6か月目、1年後…、というように実践します。面談 2回目以降は、前回の面談で課題としてあがった事柄のその後についてヒアリングし、引き続きの対応やフォローを話し合います。また、その時点での新たな悩みや課題にも対応できるため、継続して行なうことで効果が上がります。
直属の上司は、その新入社員の状況を最も把握しやすく、今後の対応もとりやすい存在です。そのため、面談担当者にしがちですが、場合によっては適していないこともあります。例えば、新入社員がその上司に対してストレスを感じていたり、人間関係の悩みを話しづらい状況だったりするかもしれません。
できれば、フォローアップ面談は人事担当者が行ない、面談後の対策やフォローについては直属の上司としっかり連携をとって対応しましょう。
普通の面談は上司や人事担当者が中心となって話を進めますが、フォローアップ面談は新入社員の話を聞いてフォローすることが目的のため、主役は新入社員です。上司や人事担当者が一方的に話すのではなく、聞く姿勢を示して、新入社員が話しやすい雰囲気にしましょう。
フォローアップ面談で出た対策やフォローは、面談後に必ず行わなければなりません。また、対応を後回しにせず、早めに取り組むことが必要です。
新入社員が上司や人事、そして会社を信頼し、長く働く意思を持てるように、フォローアップ面談とその後の対策やフォローを実践しましょう。
フォローアップ面談は新入社員の離職防止に役立ち、今後の活躍やキャリアに大きな影響を与える大事な対策となります。人事担当者はぜひ、新入社員の直属の上司と連携し、フォローアップ面談を実践して新入社員が輝ける環境をつくりましょう。
郵便DXによる業務効率化事例 - 郵便物受領の外注化とDX化による部署別の効率化事例 -
請求書の印刷・封入作業をゼロに!電子請求書発行システム「楽楽明細」導入事例集
Adobe Acrobatで電子署名する方法とその見え方
通勤車両/社用車の駐車場利用・管理におけるガバナンス見直しチェックガイド
土地建物売買契約書の見直し方法と5つのチェックポイント
多様な人材をいかす経営は企業の競争力向上につながる 経産省、「ダイバーシティレポート」を公表
「コンプライアンス違反」倒産、過去最多の300件超 雇調金等の不正受給で倒産に至るケースも急増
Imbibers Beware/アルコールは身体にどう影響するのか 酒に発がんリスク警告ラベルを 米公衆衛生局長官が勧告
タスク管理は必要?業務効率化のコツも紹介
4月から雇用保険制度が改正 女性の健康課題に対応した事業主やテレワーク導入企業も助成対象に
食の福利厚生【OFFICE DE YASAI 】
社印・社判を必要とする文書の電子化
債権管理・入金消込効率化『Victory-ONE/G4』導入事例 ~入金消込の効率が飛躍的にアップ! ティーペック株式会社~
消費者契約法で無効にならないキャンセルポリシーの作成方法
債権管理・入金消込効率化『Victory-ONE/G4』導入事例 ~自動消込照合率が91%まで上昇! 株式会社有隣堂~
退職金にかかる税金について、知っておくべき課税優遇措置の仕組み
先輩が新入社員に期待することや、NGな行動とは? 上司ガチャ、配属ガチャへの意見も 民間調査
テレワーク導入する事業所はわずか1割、勤務間インターバルは8割近くが導入予定なし 厚労省調査
紅麹問題発覚から1年の小林製薬、全社員で品質向上に向けた研修を実施 再発防止に企業風土を変革
職場の情報漏えいにつながる「ヒヤリハット」事例も 個人情報保護の研修で活用できる資料を公開
公開日 /-create_datetime-/