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今年4月、株式会社帝国データバンクが、2023年度におけるコンプライアンス違反企業の倒産動向をまとめた調査結果を公表し、現在注目を集めています。企業の不正行為はマスコミで報じられるケースも多いですが、実際のところ報道されるのはほんの一部です。
実態としては多くの企業でコンプライアンス違反のケースが発覚していて、それが原因で倒産する企業が少なからずあるのです。
今回はコンプライアンス違反倒産の実態について、具体例を示しつつ深掘りしてみます。
株式会社帝国データバンクは、毎年コンプライアンス違反が原因となって倒産した企業の数を調査・公表しており、2023年度は351件との結果でした。前年度から16.6%も増加し、調査開始以降で最多の件数で(調査回数は今回で20回目)、3年連続で前年度を上回る形となりました。なお2023年度の企業倒産の件数全体は8,881件で、コンプライアンス違反による倒産の割合は全体の約4%です。
同社の調査では、コンプライアンス違反を「粉飾」「業法違反」「談合」「資金使途不正」「脱税」「雇用(労務関連の不正)」「偽装」「過剰営業」「不正受給」「不法投棄」「贈収賄」「その他」の項目に分類しています。コンプライアンス違反が判明した後にその企業が倒産した際、どの違反をしたのかを取材等で調査し、その上で該当する項目にカウントする調査方法です。2023年4月~2024年3月に倒産した企業(法的整理のみ、負債額1,000万円以上)が対象となっています。
2023年度のコンプライアンス違反倒産件数で最多だったのは「業法違反」の84件で、ついで「粉飾」の81件です。また注目すべき動きとして、不正受給の増加が挙げられます。不正受給による倒産件数は30件で、これは前年より2.5倍も多く、2023年度だけ突出して高い数値です。コロナ禍の特例として認められた雇用調整助成金等の各種補助金や支援金を不正受給していたケースが、2023年度中に次々と発覚したことがその背景にあります。
2023年度に発生した、コンプライアンス違反による大型倒産のケースを3つご紹介します。
堀正工業株式会社は大手ベアリングメーカーの代理店として成長し、1980年代には売上30億円に達する優良企業でしたが、バブル崩壊により業績が悪化しました。追加融資を受けるのも難しくなり、最終赤字になる年度も増えたようです。
その結果、2003年頃から粉飾決算に手を染めるようになり、2022年9月期の損益決算書の実態決算は売上高45億1,600万円、最終赤字3億4,200万円でした。しかし、税務申告した決算書では売上高68億600万円、最終利益4億7,700万円と計上していました。貸借対照表でも粉飾が行われ、実態決算よりも負債(短期・長期借入金)が約100億円も少なく記載されていました。同社は粉飾決算の発覚によって事業継続が困難となり、民事再生も断念し、負債額約282億6,600万円にて破産に至ります。
株式会社アペックスは大手冷凍食品会社、中小食品メーカーが製造した食品を荷受けし、北陸各県のスーパーやコンビニ、ドラッグストアなどに配送する事業を展開していた企業です。積極的に事業投資を行う一方で資金基盤がぜい弱であったことから、融通手形による不正な資金調達を繰り返していました。
融通手形とは、資金繰りに困っている企業同士の間で、実際の商取引とは無関係に、名宛人をお互いの会社にして手形を振り出し、受け取った企業それぞれが金融業者に割引で購入させて資金を得る手法のことです。また借入金の簿外化(貸借対照表に記載しない)も行っていました。同社は負債額約91億5,000万円にて倒産手続きに入り、民事再生の適用を申請しています。
医療器械メーカーの老舗である白井松器械株式会社は、とくに解剖台、撮影装置付切り出し台、ホルマリン濃度の監視モニターといった病理・解剖用機器の取り扱いで業界をリードし、国立大学や大手衣料メーカー、国内主要病院などに取引を広げている企業です。しかし90年代後半から競合の存在や取引先の合併、国立大学の独立行政法人化に伴う予算削減などによって業績が落ち込み、2000年頃から粉飾決算に手を染めていたといいます。
20年以上粉飾決算を続けていたものの、2023年2~6月にかけて取引金融機関が決算書の内容に疑念を持ち、借入金の一括返済、残高証明書の提示といった厳しい要求を重ねて行いました。結果として自力での事業継続を断念し、負債額約86億9,600万円で倒産手続きに入り、民事再生の適用を申請しています。
企業としてコンプライアンス違反を防ぐには、社員への研修・教育を実施し意識改革を行うこと、通報窓口の設置、社内アンケートの実施などが挙げられます。未然に防ぐことはもちろんですが、違反行為の存在を迅速に発見し、早急に手を打てる体制を整えておくことも重要です。またコンプライアンス違反の調査は、社内だけでなく取引先企業においても必要といえます。今回の調査でも明らかな通り、違反企業は倒産のリスクが高い企業でもあるので、取引先の中に違反が疑われる企業があると、自社はその影響を大きく受ける可能性があります。
■参考サイト
風通しの良い職場とは?人事ができる10の改善アイデア
【IPO特集】IPO準備のための反社チェック・コンプライアンスチェックとは? / ソーシャルワイヤー株式会社
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