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基本給と手当、どっちでもらう方が得? 給与明細にある●●手当について

公開日2019/04/15 更新日2023/01/19
手当とは何か

会社員の方なら、月々の給与明細に「通勤手当」や「住宅手当」などの「手当」が含まれているのを目にするかと思います。ところが、手当の種類にどんなものがあるのか、手当と残業代などとの違いがはっきりと分かっていないと言う方も多いです。

今回は、手当にはどのようなものがあるのか、税金や社会保険との関係などについても説明していきます。

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手当とは?

給与支給額の内訳は、「基本給+労働基準法で定められた手当+労働基準法で定められていない手当」となっています。これらを細分化すると、次のようになります。(呼び名は各企業によって異なることがあります。)

・基本給・・・本給、職務給、職能給

年齢や勤続年数、経験、能力などによって、企業ごとの給与規程によって決められています。多くの場合、賞与や退職金の計算をする上でのベースとなります。

・労働基準法で定められた手当・・・残業手当、深夜残業手当、休日出勤手当

法定労働時間または就業規則で定められた所定労働時間分を超えた場合に支払われる割増賃金です。割増率は労働基準法で決まっています。

・労働基準法で定められていない手当・・・役職手当、資格手当、家族手当、住宅手当、通勤手当、精勤・皆勤手当など

労働基準法で定められておらず、各企業が独自に決めている手当です。社員のモチベーション向上や企業の魅力をアピールする意味で、様々な手当を導入している企業も多くあります。

基本給と手当、どっちが多い方がお得?

「内訳よりも支給総額の方が気になる」という方もいるかもしれません。例えば、就職や転職で企業を選ぶ際に、「初任給〇万円」や「平均月給〇円」などという金額で甲乙つけたくなる時もあるでしょう。では、収入を考えるときに、基本給やその他の手当で考えるべきポイントを見てみましょう。

ポイント1:賞与と退職金

賞与や退職金を計算する際、多くの企業では基本給をベースとして計算しており、生涯賃金にも差が出てきます。

賞与の場合には、「基本給×〇か月分」や「基本給×業績」となるため、基本給が多いと賞与の支給額が多くなります。退職金の計算方法は各企業の規定にもよりますが、「退職時の基本給(算定基礎額)×勤続年数ごとの係数×退職事由別の支給率」としている場合もあり、その場合には基本給が多い方が退職金額は多くなります。

ポイント2:課税額

所得税の対象となる給与には、各種手当も含まれます。つまり、残業代や休日出勤手当、住宅手当、家族手当なども所得税の課税対象となります。ただし、15万円以下の通勤手当、旅費、海外渡航費、社宅などは非課税となります。

そのため、仮に総支給額は同じでも、基本給に対して通勤手当など非課税の手当の割合が大きければ、所得税が少なくなって、実質的な手取り賃金が増えることがあります。

ポイント3:社会保険料

健康保険、介護保険、厚生年金保険については標準報酬月額によって、雇用保険、労災保険は月々の報酬によって決まり、報酬に含まれるものの範囲は、各種手当を含めて支払いを受けたほぼ全てとなります。

手当を導入するときの注意点

手当には、企業の社風を表し、社内風土の醸成に役立てたり、社員のモチベーションを高めたりする効果があります。ただし、導入にあたっては注意すべき点もあります。

手当は、一度導入すると「不利益変更の禁止」の原則があるため簡単には変更したりなくしたりすることはできません。もし急な業績悪化や社会的背景の変化などによって、手当の変更をしたいと言った場合でも、その理由に合理性が認められる必要があるのです。

そのため、事前に次のようなことを検討しておくことが必要です。

・手当の目的や運用方法

・継続するための原資

・支給基準の明確化

・社員間での不公平感はないか

手当の見直しが増えている社会的背景

そもそも報酬とは、仕事の対価として支払われるものであるから、家族の人数や住んでいる場所などによって支給額が変わるのはおかしい、という考え方もあります。また、グローバルな報酬体系への移行や、ライフスタイルや価値観の多様化を踏まえて、公平性のある制度が求められていることもあり、多くの企業で手当の見直しが図られています。

厚生労働省が公表する資料『配偶者を対象とした手当に関する見直しが実施・検討された事例等』から、いくつかの事例をご紹介します。

・事例1:成果報酬型賃金への移行に伴い、属人的要素に関する家族手当から配偶者を除外し、削減した原資を賃金制度の基本給部分に組み入れた。

・事例2:年功序列型から実力主義に基づいた給与体系に移行するため、手当を廃止し、原資の総額は維持したまま基本給に組み入れた。

・事例3:65歳定年制により雇用が長期化する中で、若手からベテランまでの家族の在り方の変化に合わせ、子供の教育費や親の介護に関する手当を見直した。

これらによると、基本的には従来の手当減資を公平に分配するような形にリモデルされており、労使間での交渉を経て実現されることが多いようです。

まとめ

手当には様々な種類があり、必ず支給しなければいけないものと企業独自に規定してよいものとがありますが、手当の種類によって課税の有無の違いや社会保障料の負担が変わってきます。

手当は、社員のモチベーションにもつながりますが、多様化するライフスタイルや価値観を踏まえた公平性も求められています。導入や見直しの検討をする場合には、不利益変更の禁止に該当しないように注意しながら設計し、労使交渉を進める必要があることを押さえておきましょう。

関連記事:福利厚生が節税として役に立つ!? 節税できる仕組みを解説

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