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経営企画・CSR担当者なら押さえておきたい SDGs取り組み事例紹介 ~中・大企業~

公開日2019/11/07 更新日2019/11/08

SDGs(持続可能な目標)は17の目標、169の達成基準から構成され、2015年の9月に国連で採択されました。世界で本格的に取り組みが始まったのは2016年からで、各国政府はもちろんのこと、NGOや企業、大学などの非政府組織も目標達成に向けて貢献が求められています。

今回は、SDGsに取り組んでいる企業に注目し、中~大企業(いわゆる中堅企業)においてどのような取り組みが行われているのか、具体的な事例を取り上げながら紹介しましょう。

中~大企業のSDGsの取り組み事例①~昭和鉄工株式会社~

SDGsへの取り組みを積極的に進めている中堅企業の1つが、福岡県に本社を構える「昭和鉄工株式会社」です。熱源・給油製品、空調製品、都市景観製品、鋳造加工製品など多岐にわたる製品を作っている製造業者で、従業員数は397人(連結400名)。全国各地に支社を保有しています。同社が取り組んでいるSDGsは以下の通りです。

・環境にやさしい製品の開発

昭和鉄工はボイラーや温水ヒーターなどの熱源機器、FCU(ファンコイルユニット)などの空調機器を開発・製造していますが、こうした製品は社会から省エネ性能の向上が強く求められています。

同社のボイラーは、燃焼の効率性を高めつつも、温室効果ガス、NOx値の削減を目指し、内燃によらない「エコキュート」という熱源製品も独自に開発。空調機器においても同社の代表モデル「ラデック」の省エネ性能は高く、平成30年度省エネ大賞の経済産業大臣賞を受賞しています。

これらはSDGsの目標7(エネルギーをみんなにそしてクリーンに)、目標13(気候変動に具体的な対策を)の達成に貢献する取り組みです。

・労働環境の整備、不正の防止

昭和鉄工では性別、国籍、障害の有無によって差別を行わない、合理的・公平な基準による採用選考を実施。また、社内に「女性活躍推進委員会」を設置して、女性の意見や要望も企業運営に積極的に取り入れ、出産・育児への支援も積極的に行っています。

さらに談合やダンピング等が行われないよう社内で定期的なチェックを行うなど、不正行為防止に対する管理体制も充実。

こうした取り組みは、SDGsの目標5(ジェンダー平等を実現しよう)、目標8(働きがいも経済成長も)、目標10(人や国の不平等をなくそう)、目標16(平和と公正をすべての人に)の達成に貢献します。

・品質管理、情報管理の徹底

昭和鉄工が開発、製造している製品情報を正確に開示するとともに、品質マネージメントシステムの導入により品質の向上を実現。また、製品のライフサイクルに配慮した製品開発を行い、社外から得られた情報の管理、漏洩防止にも注力しています。

これらは、SDGsの目標9(産業と技術革新の基盤をつくろう)、目標12(つくる責任、つかう責任)の達成に資する取り組みです。

・地域社会への貢献

地域の行事や設備に対して積極的に寄付等を行い、文化継承の支援や地域社会における利便性向上に貢献。昭和鉄工が保有している元保養所は地元の高齢者の生涯学習や集いの場として再利用され、工場内の野球グラウンドは少年野球の練習場として提供されています。さらに同社は、都市景観事業において高品質のインフラ製品(橋梁用の防護柵等)を提供しています。

こうした取り組みはSDGsの目標4(質の高い教育をみんなに)、目標11(住み続けられるまちづくりを)の達成に貢献します。

中~大企業のSDGsの取り組み事例②~ダイワ運輸株式会社~

ダイワ運輸株式会社は運送事業を主に行っている会社で、年商は39億円(2018年度)、保有車両が375台、従業員数は305人です(保有車両、従業員数は2019年6月1日時点)。同社もSDGsに積極的に取り組みながら、社会的に評価される事業展開を行っています。具体的な取り組み内容は以下の通りです。

・地域の人にも利用できるAEDを設置

ダイワ運輸では本社および全国4カ所の営業所・工場にAED(自動体外式除細動器)を設置し、従業員だけでなく、地域住民にも利用できるよう玄関ドアに設置を表示するステッカーを提示しています。また、遠くからでも見えるように「まちかど救急ステーション」という大きな看板を設け、いざというときに使いやすくなるよう工夫。

この取り組みは、SDGsの目標3(すべての人に健康と福祉を)、目標11(住み続けられるまちづくりを)の実現に貢献します。

・X-ONEタイヤの採用、スペアタイヤの撤廃などで軽量化を実現

通常、トラックの後部タイヤは2本で1組のダブルタイヤが主流ですが、X-ONEタイヤは幅が広く設計され、1本だけの装着で済みます。1本化することにより、タイヤ交換が容易になるのはもちろん、2本の場合よりも50kg近く軽くなり、大型トラックだと1台で約200kgの軽減化が実現できるのです。さらにタイヤ固縛装置込みで100kg近くになるスペアタイヤの搭載を撤廃し、緊急時にはミシュラン社の全国タイヤレスキュー網を使うという取り組みも実施。

こうした軽量化は、トラックの燃料消費の抑制につながります。これらはSDGsの目標7(エネルギーをみんなにそしてクリーンに)、目標8(働きがいも経済成長も)、目標13(気候変動に具体的な対策を)の実現につながる取り組みです。

・TPMSの搭載、4Kクラブ

ダイワ運輸では、TPMS(タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム)を採用。これは、タイヤホイル内に圧力、温度センサーを装着して、運転席でリアルタイムにタイヤの空気圧と温度をチェックできるというシステムです。タイヤを常時適正な空気圧に保つことで省燃費走行を実現でき、温度も監視できるので車両火災の予防も行えます。

省燃費走行という点では、大型トラックの燃費を4l/km以上にする「4Kクラブ」という取り組みも実施。これらの取り組みもSDGsの目標7、目標8、目標13の実現につながります。

まとめ

SDGsは人類社会が直面している環境問題、経済上の問題、社会問題の解決を目指して設定された目標ですが、各企業にとって、各目標に取り組むことは様々なメリットがあります。例えばSDGsに取り組んでいることで企業への社会的な評価が高まり、企業イメージが向上するという点がその1つです。中小規模事業者の枠を脱し、グローバルに活躍できる巨大企業へと成長したい中堅企業にとっては、SDGsへの取り組みは今後さらに重要となるでしょう。

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