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ERPとはどういうシステム?導入すると何が出来る?

公開日2020/05/07 更新日2020/05/08

ERPという用語をご存じでしょうか。ERPは円滑な経営判断を行う上で重要であるとされ、近年、業種を問わず多くの企業が活用するようになりました。導入により企業が持つ経営資源を最大限に生かすことができ、業務の効率化を実現できます。今回は、ERPとは何か?導入することで何ができるようになるのか、について詳しく解説します。

ERPとは?

Enterprise Resources Planningの略で、企業が持つヒト、モノ、カネ、情報などのリソースを適切に配分し、基幹業務を統合的に計画するための情報システムのことです。日本語だと統合基幹業務システム、業務統合パッケージなどと呼ばれることもあります。

ここでいう基幹業務とは、企業が経営を行っていく上で欠かせない会計業務、人事業務、物流業務、販売業務、生産業務などのことです。

従来の考え方では、これら業務を効率的に行えるシステムが、部門単位で導入されていました。会計管理システム、人事給与管理システム、物流システム(在庫管理・購買管理システム)、販売管理システム、生産管理システムなどがそれに該当します。

もちろん、これら各部門において業務効率化を図ることは、経営状態を改善する上では重要です。しかし、こうした部門単位で構築される管理システムは、会計や販売といった部門内での効率化には貢献しますが、全社的視点を持つことはできません。例えば、生産管理システムは生産部門における作業効率化は実現できますが、会計や人事の管理システムには関与しないわけです。

これに対してERPは、企業内の各部門に配分されているヒト、モノ、カネ、情報を一元的に管理し、企業全体の現状をリアルタイムで一気に把握する視点を持つ情報システムのことをいいます。つまり、会計管理や人事管理、生産管理などの個々のシステムの効率化に加えて、全体を俯瞰するできる上位システムとしての特徴を持ちます。

ERPが生まれた歴史的変遷

1960年代頃、在庫管理を効率化するためのシステムとして「MRP(Material Requirements Planning)」が企業に導入されるようになりました。MRPとは、在庫状況をリアルタイムで監視し、状況を報告するという一連の作業をプログラムによって自動で行うという情報システムを指します。

MRPは1970年代になると「MRP(Manufacturing Requirements Planning)」となり、システムによって管理される範囲が、在庫だけでなく会計や人事といった別の領域まで応用されるようになりました。そして現在では、高度な情報技術をもとに、単位部門のデータを統合的にとらえる「ERP」という一元型情報システムが導入されるようになっています。

もちろん、全社的視点を持って業務の効率化を図るといっても、部門単位での効率化が疎かになってよいというわけではありません。高度な情報技術を用いた管理システムが、既存業務の最適化を行うために部門単位で導入されることも多いです。

しかし近年では、企業が持つ経営資源を全体的に把握し、経営者が的確な経営判断を行うのを助ける「全社最適型ERP」の重要性に注目が集まっています。

また、個別に運用されていた業務管理を連携させつつ、コストの削減と生産性の向上を図るために開発された「クラウド型ERP」も導入されるケースが多いです。特にクラウド型はERPにおけるトレンドとなっています。

ERPを導入することによるメリットとは?

企業がERPを導入することには様々なメリットがあります。

・企業経営をオールインワンで行うことができる

ERPの最大の特徴は、あらゆる経営プロセスにおける情報を一元化し、それをマスターデータとして管理できるという点にあります。

個々の管理部門ごとの効率化も重要ですが、各部門が独立した管理体制で行われていると、協力体制が取りにくいなどの弊害も生じやすいです。しかしERPの導入によって部門間の壁をなくせば、全社的にみて最も効率的、合理的な判断を経営者が行うことができます。

・経営状態を可視化し、意思決定を迅速にする

既存の部門ごとに分離していた管理システムをERPによって統合することで、情報伝達のスピードは一気に早まります。そのため、経営資源が現在どのように活用されているのか瞬時に把握することができ、経営者・管理者の意思決定を迅速化できるのです。

・内部統制・コンプライアンス強化にもつながる

ERPは企業内のあらゆる情報を一元管理するため、アクセス権限などの管理も容易です。そのため、不正なアクセスや情報漏洩といった事態を起こりにくくします。

また、企業内において部門ごとに複数システムが乱立すると、処理の重複やデータの入力漏れといった誤りも起こりやすいです。統合的に情報を把握するERPならば、そのようなミスを未然に防ぎやすくなるでしょう。

まとめ

ERPとは企業が持つ経営資源を合理的に配分するために、企業内の情報を統合的に把握するための情報システムのことです。従来では部門ごとに独立して行われていた管理システムを一元化することで、全社的視点のもとでコストの削減や情報処理の効率化を図ることができます。

企業経営をオールインワンで行えるようになること、経営状態を可視化できること、内部統制・コンプライアンス強化につながることなど、ERP導入によるメリットは大きいです。

一方で、システム導入や運用管理にコストがかかるため、企業として活用する際は投資対効果に対して十分に配慮する必要があるでしょう。

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