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電子契約システムの概要と導入のメリット・デメリット

公開日2021/02/17 更新日2021/02/18

コロナ禍による在宅勤務の増加や、政府が「脱ハンコ」を掲げことなどから、電子契約サービス市場が右肩上がりで伸びています。電子契約とはどのようなものか、導入するメリット、デメリットをまとめてみました。

そもそも電子契約とは?

そもそも、電子契約とはどのような契約でしょうか。法律で明確に定義されているわけではありませんが、契約書を紙ではなく電子文書にして、インターネット上で電子署名をして契約を締結する契約方式です。

公益社団法人日本文書情報マネジメント協会電子契約委員会(JEPDEC)では、「電子的に作成した契約書を、インターネットなどの通信回線を用いて契約の相手方へ開示し、契約内容への合意の意思表示として、契約当事者の電子署名を付与することにより契約の締結を行うもの」を電子契約としています。

つまり、これまで紙の契約書で交わされていた契約が、PDFなどの電子ファイルでやりとりをし、印鑑による押印ではなく、“電子署名”によって契約を締結することです。

IT関連をはじめ、流通・小売業など、電子契約システムを積極的に導入しているところもありますが、JEPDECの調査(2020年春)によると、電子契約を導入しているのは従業員数50人以上の国内企業では約43%、企業全体では約14%の普及率でした。

しかし、官公庁が「脱ハンコ」に乗り出したこともあり、電子契約サービスの市場は、2020年では100億円超となり、前年比の58.8%増となりました。コロナ禍による在宅勤務の増加、さらには政府が「脱ハンコ」政策を掲げたことで、ますます拡大する見通しです。

電子契約の仕組み

従来の契約では、契約の内容が記された紙の契約書に、当事者の署名や捺印があることで契約成立を示しますが、それと同様の効力を電子ファイルの契約書と電子署名に持たせることで、インターネット上での契約も有効になります。

インターネット上での契約となれば、なりすましや改ざんのリスクもありますから、安全性が確保されなければなりません。電子データとして作成された契約書は、電子署名法第3条によって、民事訴訟法228条4項と同様の保護が与えられています。

電子契約導入のメリット

在宅勤務の増加によって浮上したのは、書類の処理や印鑑押印のために出社しなければならないという課題です。インターネット上で書類処理ができれば、出社しなければならない理由も減少します。

さらに、紙の契約と比較すると製本、郵送、返送、締結の各段階でのコスト削減、業務の効率化にもつながることでしょう。電子契約システムを導入する主なメリットは「事務処理の効率化」「内部統制・コンプライアンス体制の強化」「コスト削減」などが挙げられます。

電子契約ならではのデメリット

電子契約システム導入のデメリットとしては、電子契約が、まだすべての契約に対応していないことです。たとえば、定期借地契約、定期建物賃貸借契約(借地借家法22条、38 条)、特定継続役務提供等における契約前後の契約等書面(特商法4条、42条等)などは法律上、紙の契約書による締結が義務付けられています。

また、下請業者への受発注書面を電子契約で処理するためには、下請法3条2項によって、相手方の承諾が必要となります。

さらに、取引相手によっては電子契約に対応していない場合もありますし、サイバー攻撃を受けるリスクや、なりすまし、改ざんなどのネット上のトラブルや事故などに対する安全性に対する不安が、完全に拭い去れないということがデメリットでしょう。

「電子証明書」と「タイムスタンプ」で安全確保

メリットもデメリットもある電子契約システムですが、デジタル化に合わせて、これからますますニーズが高まっていくことでしょう。

電子契約による取引の安全性確保のために現在使われているのが電子署名ですが、電子署名の役割を果たすための機能として、「電子証明書」や「タイムスタンプ」があります。

電子契約システムを提供する業者は、さまざまな技術を駆使して安全性を確保するようにつとめ、サービス内容も多岐にわたっています。導入する際には、それらを十分に把握し、自社の業務に最適な電子契約サービスを導入するようにしましょう。

まとめ

電子契約と紙の契約書による契約との違いや、メリットやデメリットをみてきましたが、有効的に活用すれば、コスト削減や生産性の向上につながるものです。
管理部門の担当者は、自社の状況に応じた最適なサービスをみつける目を養うことが求められることになりそうです。

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