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皆さんの職場ではトイレは男女別に分かれていますか?多くの方が男女別に分けられている環境で働いているかと思います。
一方で、男女共用のトイレが設置されている職場というものも一定数存在します。理由としては、社員数が少なかったり、マンションの1室で働いていたりなど存在しますが、具体的に何名以上になったら男女別に分けなけらばならないのか、今回は教えて専門家に上げられた質問と士業の回答を基に、解説していきたいと思います。
目次【本記事の内容】
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Q:法律で男女別のトイレの設置義務などはあるのでしょうか?
弊社には長年勤めてくれた唯一の女性社員(60歳)がおりましたが、先日退社し新たに30代の女性Aさんが入社しました。
我々があまり意識していなかったこともあり、入社前に説明を怠っていたのですが、弊社には男女共用のトイレが1つしかなく、Aさんはそれにとても抵抗があるそうです(たしかにそうですよね)。
法律で男女別のトイレの設置義務などはあるのでしょうか?
今できるとすれば、事業所の庭にユニット式のトイレを設置するしかないので困っています。
A:結論から書くと「あります」。
労働安全衛生規則第628条
事業者は、次に定めるところにより便所を設けなければならない。ただし、坑内等特殊な作業場でこれによることができないやむを得ない事由がある場合で、適当な数の便所又は便器を備えたときは、この限りでない。
1. 男性用と女性用に区別すること。
2. 男性用大便所の便房の数は、同時に就業する男性労働者60人以内ごとに1個以上とすること。
3. 男性用小便所の箇所数は、同時に就業する男性労働者30人以内ごとに1個以上とすること。
4. 女性用便所の便房の数は、同時に就業する女性労働者20人以内ごとに1個以上とすること。
~以下略~
事務所衛生基準規則第17条
事業者は、次に定めるところにより便所を設けなければならない。
1. 男性用と女性用に区別すること。
~以下略~
恐らくこの2つが根拠法となります。
以上です。
宮崎誠(社会保険労務士)先生の回答
トイレの設置数は、労働安全衛生規則の第628条にしっかりと明記されています。労働安全衛生については、もともとは労働基準法にあったもので、労働条件の最低基準を定めたもので、罰則もありました。
労働安全衛生法は、労働条件の最低基準確保するだけでなく、事業者が進んで快適な職場環境を実現することを目指したものです。働き方改革が叫ばれ、従業員が働きやすい職場環境へ改善することも、事業者が取り組まなければならない課題となっています。
労働安全衛生規則には、トイレの設置義務だけでなく、男女別の休養室の設置や掃除に関する条項、衣類の乾燥機の設置など、従業員の安全や健康にかかわる条項があります。ぜひ、労働安全衛生法に目を通しておきましょう。
労働安全衛生法違反には、もちろん罰則もあります。ただし、いきなり罰則が適用されるケースは少なく、まず行政指導があります。その後も改善が見られない場合に、罰則適用となるようです。
従業員数に応じたトイレや休養室の設置は、従業員の安全や健康に直結する問題であり、従業員の満足度にもつながるものです。従業員の満足度を上げることは、作業効率のアップにもつながりますから、快適な職場環境づくりはとても大切なことです。
労働安全衛生規則の第618条には「事業者は、常時50人以上又は30人以上の労働者を使用するときは、労働者が横たわることのできる休養室又は休養所を、男性用と女性用に区別して設けなければならない」と定められています。
休養室は、従業員の心身の疲労回復を図るためですが、休憩室とは少し違います。休養室は“横になって休むことができる”ものです。休憩室については、労働安全衛生規則の第613条に定めがあるものの、設置については努力義務となっています。
休憩室はあるけど、休養室は設置していないという職場は、オフィスの一角をパーティションなどで区切り、従業員が横たわることができるソファーを置くことで、休養スペースとすることができます。
また、スペースの関係上、休養室を設置できない場合には、体調不良を訴える従業員が出たときに、会議室などを臨時的措置として休養室にすることもできます。その場合は、たとえ会議中であっても、休養室が優先となるようにルールを決めておく必要があります。
このように、労働安全衛生規則には、従業員の安全や健康にかかわるいろいろな条項がありますが、授業員が働きやすい環境を整えることで、業績アップにもつながります。そのためにも、労働安全衛生規則に目を通し、法令順守を徹底することが大切となります。
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