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目まぐるしく変化する経営環境の先頭に立ち、企業を牽引していかなければならないトップマネジメントには、どのような資質が必要なのだろうか。
一般社団法人日本能率協会は、現役の取締役・執行役員に向けて「JMAトップマネジメント研修プログラム」を実施しているが、トップマネジメント層の意識を把握するため、プログラムの受講者に、経営者の資質等に関するアンケートを実施している。
そのアンケート結果によると、“職場で評価されていると思う資質”は「論理的思考」「変化への柔軟性」「本質を見抜く力」が前年同様TOP3となり、4位には「統率力」、そして注目すべきは「人への興味・愛情」が、前年の16位から5位へと急上昇している点だ。
人間関係構築に関する項目が4位、5位にあがっていることは、AIを活用したシステムの導入が進む社会だからこそ、人への興味・愛情を重視する姿勢が大切になると受け止めているようだ。
また、“役員就任前にもっとやっておけばよかった”と後悔していることでは、1位「財務・会計に関する知識習得」、2位「外国語によるコミュニケーション力の向上」、3位「社外人脈づくり」である。
トップマネジメント層は、これまで積み重ねてきた実績や知識だけでなく、経営全体にかかわるための財務、会計知識、外国語のスキルを学び、社外での人脈づくりが必要と認識していることが伺える。
さらに今回は、社会的要請が高まっているSDGs(持続可能な開発目標)に対する意識調査も実施している。SDGsは2015年9月の国連サミットで採択され、国連加盟193か国が2016年~2030年の15年間で達成するために掲げた目標で、17のゴール・169のターゲットで構成されている。
その中から、現役の取締役・執行役員が “自社で既に取り組んでいるもの”として挙げたのが、1位「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」、2位「気候変動に具体的な対策を」、3位「すべての人に健康と福祉を」である。
この調査から見えてきたのは、トップマネジメントには、地球温暖化に関心を抱き、グローバルな視点と、人を大切にする心が必要ということのようだ。
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