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サイバー攻撃が増加傾向にあり、その手口も年々巧妙化しています。企業を守るために、万全なセキュリティ対策の構築が求められますが、そのためには、自社のサイバーセキュリティ対策状況を把握することが重要となります。その状況把握に必要となるツールが、IPA(情報処理す新機構)が公開した「サイバーセキュリティ経営可視化ツール」です。
目次【本記事の内容】
「サイバーセキュリティ経営可視化ツール」は、自社のサイバーセキュリティ状態がどうなっているのかを、セルフチェックするためのツールで、経済産業省とIPA(情報処理す新機構)が策定した「サイバーセキュリティ経営ガイドラインVer2.0」をベースに開発されたものです。
β版が公開されたのは2020年3月ですが、β版を利用する企業の声を参考に新たな機能を追加したのが、この度(2021年8月17日)公開となった正式版です。
機能が追加されたことで、「サイバーセキュリティ経営可視化ツール(比較シート)」を使用すれば、グループ企業での比較を行うことや同業種平均との比較、さらにはセキュリティ対策が不十分な場合、関連する情報なども提示できるようになりました。
いまやITの活用は、企業戦略に欠かせませんが、効果的に活用していくためにも、サイバー攻撃に備えたセキュリティ対策は重要です。
ITやサイバーセキュリティへ対策に、どの程度の投資を行うかについては、経営者による判断が必要となりますが、その判断材料となるのが可視化することによって得られた自社のサイバーセキュリティ対策状況です。
「サイバーセキュリティ経営可視化ツール」は、39の質問に実情に合わせて5段階回答から選択すると、「サイバーセキュリティ経営ガイドラインVer2.0」の「重要10項目」に準拠したレーダーチャートによって診断結果が表示されます。
その診断結果は、CSV形式のファイルで出力することができ、Excel形式の比較シートで読み込むことにより、グループ企業同士の診断結果を比較することもできます。
また、セキュリティの担当者と経営者が、診断結果から自社の対策状況ついて話し合うコミュニケーションツールとしてすることもできます。
「サイバーセキュリティ経営可視化ツール」の利用対象となるのは、従業員300名以上の企業・組織ですが、従業員300名未満の企業・組織であっても、グループ企業との比較などには活用することができます。
そもそも、このサイバーセキュリティ経営可視化ツールは、IPAが運営する「情報セキュリティ対策支援サイト」の情報セキュリティ診断サービスで、主に中小企業の情報セキュリティ対策を支援ためのするサイトです。
中小企業向けとして、「5分でできる!情報セキュリティ自社診断」や「情報セキュリティ対策ベンチマーク」も用意されているので、「使い方ガイド」で確認してください。
サイバー攻撃による情報漏洩の被害は、企業の存続すら危うくなるほどの深刻事態です。それだけにサイバーセキュリティ対策は、企業戦略上の重要な課題ですが、より安全な対策を構築するためには、自社のセキュリティ対策がどのような状況なのかを知ることで、弱点を補強することもできます。そのためのツールを効果的に活用することで、サイバーセキュリティ対策強化を図りましょう。
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