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五月病に関する調査結果からわかる企業によるサポートの重要性

公開日2022/06/01 更新日2022/06/02

4月は新年度の始まりであり、たくさんの新入社員が大きな希望を抱きながら新生活をスタートします。しかし、慣れない環境によるストレスの影響を受け、心身に不調をきたすケースも多くみられます。これがいわゆる「五月病」と呼ばれるものです。

今回は、今や国民病ともいわれる五月病の原因をはじめ、五月病になった際の業務への影響などについてご紹介していきます。

そもそも五月病とは?

社会人になると、学生時代とはまったく異なる環境に身を置くことになります。この変化についていけず、体調面や精神面で不調が現れることを「五月病」と呼びます。また新入社員だけでなく、人事異動や転勤などによるストレスで五月病になってしまう人も少なくありません。

4月からの新しい環境での変化に耐えながら1カ月をすぎるころに訪れるのが、5月のゴールデンウィークです。日本人なら誰もが楽しみにしている大型連休ですが、ちょうどこの時期を境にして心身に不調をきたす人が増えてきます。それが、「五月病」という呼び方の由来です。

●大型連休で緊張の糸が切れてしまう

五月病と聞くと、ゴールデンウィーク明けで気が緩んでいるのでは? と思いがちですが、決してそうではありません。
連休によって緊張の糸が切れてしまうことが要因なのです。つまりゴールデンウィークは、あくまでもきっかけの一つにすぎません。

●「五月病」は病名ではない

「病」という字が使われているため、五月病そのものが病名だと勘違いされやすいですが、実は五月病というのは病名ではありません。
5月のゴールデンウィーク前後に現れるさまざま症状や疾患を総称して「五月病」と呼んでいるにすぎません。

五月病は、医学的にさまざまな病気が該当します。

  • うつ病
  • 適応障害
  • 不眠症
  • パニック障害
  • パーソナリティ障害
  • ADHD(注意欠陥多動性障害)
  • アスペルガー障害
  • 自閉症

ADHDやアスペルガー障害、それに自閉症などはいわゆる発達障害と呼ばれます。
これらの疾患や障害は複数発症することも珍しくありません。不眠症によってうつ病を発症したり、うつ病で不眠症になることもあります。

さらにADHDが原因でうつ病に似た症状が出ることもあるなど、複合的に絡み合ってしまう場合も多いようです。

また、病気ではないものの、HSPに該当するような人も注意が必要です。HSPは別名「繊細さん」と表現されることもありますが、気を使いすぎてしまうことでストレスを抱えやすい傾向にありますので、そこからうつ病などの疾患を招く恐れもあります。

●五月病と似た症状は世界中にある

五月病は、ゴールデンウィークという大型連休がある日本特有の病気だと思われがちですが、時期こそ異なるものの似たようなものは海外にもあります。
クリスマス休暇のあるアメリカでは1月に、夏の長期休暇があるヨーロッパの国々では9月に、それぞれ日本の五月病のように気持ちがふさいでしまう状態になるケースがあるようです。

五月病による業務への影響も無視できない

同じ環境で仕事をしていても五月病になる人とならない人がいます。それは人によってストレスを感じる基準や度合いが異なるからにほかなりません。したがって、症状の重さにも個人差があります。

株式会社識学が行った「五月病に関する調査」*によれば、五月病を経験した人のうち80%以上が業務に何かしらの影響があったと感じ、うち60%以上の人は五月病の影響で会社をやめたいと思うまでになってしまったという結果が出ています。

実際に多くの社会人が五月病を経験していることは事実であり、また五月病の経験がない人でも、周囲の人が五月病になってしまうなど、間接的に経験しているケースも多くみられます。

●五月病によって業務のパフォーマンスが低下

五月病による業務への悪影響としては、

  • 集中力低下
  • 作業スピードの低下
  • ミスの多発

などが挙げられます。

さらに症状が重症化してくると、

  • 朝起きられない
  • コミュニケーションをとれない
  • 出社できない

などの症状が出ることもあります。

これらのことから、程度の差こそあれ五月病は個人のパフォーマンス低下を引き起こすだけでなく、それによる企業全体の生産性自体を低下させてしまうリスクがあるとわかります。

●五月病の原因で最も多いのは「人間関係」

五月病になってしまう原因として最も多い理由が、社内外の人間関係だといわれています。そのほかにも、部署異動などの配置換えや業務内容の変更に伴うストレスによって五月病になってしまうこともあるようです。

また、特に理由はないのに五月病になってしまう人もいます。これは自分では環境の変化に順応しているつもりでいても、気付かないうちにストレスをためこんでしまう典型例なので、知らぬ間に重症化してしまう恐れがあるため注意が必要です。

五月病の主な症状と改善の方法

五月病になると、先に紹介したような精神疾患や精神障害に伴う症状が現れてきます。ただの不定愁訴だと思って放置するのは危険ですので、「何だか調子が悪い」と感じたら、すぐに適切な対応を取りましょう。

●無気力感や憂鬱感が出たら要注意

五月病の主な症状としては、

  • 無気力(やる気が出ない)
  • 憂鬱感
  • 不安感
  • 倦怠感

などが挙げられますが、これらと組み合わさって不眠やイライラ、食欲不振、頭痛や肩こりといった症状も現れます。さらに重症化してくると、胃痛や体重減少、吐き気・嘔吐といった症状も出てきます。

これらは精神疾患にみられる代表的な症状ですので、早めの対処が求められます。

●自分なりのストレス対処法を作っておく

五月病の原因はストレスなので、まずは何よりもストレスをためないことが重要です。上手な気分転換など、自分なりのストレス発散方法をもっておくといいでしょう。日常生活においてもストレスに強い身体作りを意識しておくのもおすすめです。

趣味をもつ

好きなことをして過ごす時間は仕事では得ることのできない解放感を味わえる。ストレス発散に効果的

友人との時間

愚痴や悩みごとを話せる友人の存在はストレス発散に効果大

自然に笑う時間を作る

笑いは自律神経を調えるため、ストレス発散だけでなくストレスに強い心を作るのに有効

完璧主義の排除

物事を0か100かで判断するのをやめるだけで心が軽くなるもの。できないことは諦めて、できることだけに集中してみる

自分の基準だけで判断しない

人の言動を自分の基準だけで判断しているとそれだけでストレスになる。人は人・自分は自分だと割り切ってみることも必要

生活習慣の改善

十分な休養はもちろん、質の良い栄養や睡眠を取ることを意識するだけでストレスに強い心身を作れる

五月病の対処法は、精神疾患における予防法とほとんど同じです。

ストレスに対抗するには相当なエネルギーを消費しますので、いかにエネルギーを上手にチャージできるかがポイントです。

普段は質の良い栄養や睡眠で心身を休め、休日は趣味などを通して元気をチャージするなど、上手に組み合わせてみるのもいいでしょう。

まとめ

五月病を「気の緩みだ!」と勘違いし、社員が不調を訴えても一蹴してしまう風潮はいまだに根強く残っています。間違えた解釈による心無い言葉によって、ますます心に深い傷を負ってしまう人もいます。

五月病の予防や改善は周囲のサポートが何より大切です。上司や同僚など身近な人が異変を察知してあげられるような組織作りはもちろん、企業としても社員のメンタルヘルスマネジメントを推進するためのルールを設けるなど、各所に対策が求められます。

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