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従業員のキャリア自律支援とは?メリットや実際の取り組みを解説

公開日2022/12/21 更新日2022/12/20


昨今、「従業員のキャリア自律支援」の取り組みを実施する企業が増えています。従来の日本の雇用制度が崩壊しつつある現代では、「定年退職するまで同じところに勤め続ける」という意識が薄れつつあるようです。


今回は、「従業員のキャリア自律支援」とは何か、また企業がどのような取り組みを実施しているのかについて紹介します。



従業員のキャリア自律支援とは?

「従業員のキャリア自律支援」とは、従業員が自分のキャリアを考えて、自律的にキャリアパスを築いていくことです。これまでの企業といえば、従業員に労働力を提供してもらう見返りとして、報酬を出していました。


しかし現代の企業と従業員の関係は、そのように単純なものではありません。企業にキャリアを委ねるのではなく、自分でキャリア開発をしていくことが求められている現代では、企業側がその支援をする必要があります。


「従業員のキャリア自律支援」が注目されるようになった背景として、若年層の価値観の変化も大きいでしょう。シニア世代は、基本的に企業への高い帰属意識をもっており、「終身雇用」を前提とした社会で就職活動を行っていました。


しかし現在のZ世代と呼ばれる若者は、基本的に企業への帰属意識が低く、「転職」「副業」「独立」などを前提として働いている人が多くいます。そのため、企業側も積極的に従業員の希望を聞きつつ、キャリア自律支援を行っていく必要が出てきました。


従業員のキャリア自律支援に関する調査結果

「従業員のキャリア自律支援」に関する取り組みは、当然、企業のリソースを使って行われます。そのため、比較的資金に余裕のある大企業の方が、中小企業よりも多くの取り組みを実施している傾向にあります。


株式会社ジェイックによる「キャリア自律支援の実態と対策に関するアンケート」*では、その傾向が顕著にあらわれています。「キャリア自律を主目的とした施策を実施している」と回答した企業は、従業員1001名以上で30%、従業員300名以下で4%という結果になりました。


なお従業員300名以下の企業に関しては、「キャリア自律に関する取り組みを実施・検討していない」との回答が61%と、約半数以上の企業が取り組んでいないという結果になっています。やはり中小企業にとって、キャリア自律支援の取り組みは、大きな課題となっているようです。


*【調査概要】
調査方法:Webアンケート
調査対象:上場及び非上場企業の人事責任者・担当者
調査期間:2022年10月7日~10月20日
提出数:有効回答246件
(従業員数1001名以上91件、同301~1000名52件、同300名以下103件)
 


企業がキャリア自律支援を行うメリット

企業が「従業員のキャリア自律支援」の取り組みを行う主なメリットは、エンゲージメントの向上にあります。エンゲージメントとは、「会社や仕事に関するポジティブな心理状態」を意味する単語です。


従業員、特にZ世代のような若い世代は、企業に対する帰属意識がそれほど高くありません。しかしキャリア自律支援を受け、自分のキャリアアップを応援してくれる企業には、ポジティブな印象を受けます。これが、エンゲージメントの向上です。


従業員がポジティブに仕事をするようになると、生産性の向上や良好な人間関係など、企業にとってさまざまなメリットがあります。また「キャリア自律支援」の取り組みを行っている情報を発信したり、口コミで広まったりすることで、人材の採用に有利になる可能性もあるでしょう。


キャリア自律支援の具体的な取り組み

ここでは、「キャリア自律支援」の具体的な取り組みを紹介します。まずは、従業員全員が主体的に行動するための企業文化を作ることです。キャリア自律を促すためには、従業員が自ら考えて、行動する癖をつけなければなりません。年齢制限のない公募制度など、「積極的に手を上げてもらうための仕組み」を作りましょう。


キャリア研修の実施も効果的な取り組みとして知られています。ここで重要なのは、すべての従業員に同じ研修を実施するのではなく、年次や年齢によって内容を変えることです。たとえば、20代や30代の従業員にとっては、「マネジメントとは何か」を理解してもらうことが将来につながるでしょう。


副業・ボランティアなどの活動を認めるのも、キャリア自律に重要な影響を及ぼすとされています。もちろん内容によっては、本業に支障が出てしまう可能性もあるため、事前に厳密なルールを作成しておきましょう。


また「キャリア自律支援」の考え方を、マネジメント層に浸透させる取り組みも欠かせません。マネジメント層の振る舞いは、若手社員に大きな影響を与えます。まずは、マネジメント層が率先してキャリア自律に取り組み、他の社員にその姿を見せるのが重要です。


まとめ

昨今、「キャリア自律支援」の取り組みを実施する企業が増えています。しかしさまざまな課題があることも否定できません。特に副業やボランティアを認めるなど、社会との交流を多くしてしまうと、従業員がそのまま転職してしまうリスクもあります。


また、そもそも「キャリア自律」を望んでいない従業員もいるでしょう。一律にサポートをしてしまうと、一部の従業員から反感を抱かれてしまう恐れもあります。「キャリア自律支援」の取り組みを成功させるためには、事前のルール設定を徹底し、幅広い事柄に対応できるようにしておくのが重要です。


大企業を中心に行われている「キャリア自律支援」ですが、中小企業でその取り組みを実施しているところも少なくありません。自社のキャリア開発について見直してみてはいかがでしょうか。


■参考URL
PR TIMES 従業員1001名以上の企業、60%が『従業員のキャリア自律』の取り組みを実施
JMAM キャリア自律とは?企業が支援する際のポイントから企業事例までを詳しく解説
kaonavi エンゲージメントとは?【ビジネス上の意味を解説】高めるには?
Schoo キャリア自律とは?求められている背景やメリットと課題について解説


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